著者
青木 敬士
出版者
日本大学
雑誌
日本大学芸術学部紀要 (ISSN:03855910)
巻号頁・発行日
vol.46, pp.A31-A36, 2007

「Web2.0」の時代は、ユーザの参加と情報の共有によって実現する「アクティブな生きた情報網」の実現によって打ち立てられた。しかし同じ環境を享受しながら、日本におけるコミュニケーション形態は、場の空気を読んだ馴れ合いがずっと主流であり続けている。その原因はどこにあるのか?この第一章では、対話を消滅させ、並行する「独白」同士の共感を浮かび上がらせる作風で支持を得た、新海誠のアニメーション作品を採り上げて、日本の若者が抱えているコミュニケーションの問題に迫る。
著者
青木 敬士
出版者
日本大学
雑誌
日本大学芸術学部紀要 (ISSN:03855910)
巻号頁・発行日
vol.41, pp.A93-A103, 2005

細密画の技術が極限まで上がって写真と見分けがつかなくなった時、逆に細密画はその「リアルさ」という価値を失ってしまう。それはカメラという「装置で写し取ることができる」別種のリアリティに変容してしまうからだ。そのようなパラダイムシフトは、ネットワーク上の表現にも起こりつつある。コンピュータの高速度・大容量化が実現しつつあったマトリックス的ヴァーチャル・リアリティとは異質の、掲示板上に書き込まれる普通のテキストから生まれた『電車男』というストーリーが、真の意味でのリアリティを具現化してしまったのだ。パラダイムシフト前後を象徴する一九九八年のアニメ『serial experiments lain』と、二〇〇四年にネットから生まれた小説『電車男』をとりあげ、リアルを支えるものは何なのかを探る。
著者
浅野 一朗 中村 保幸 星野 宏充 青木 敬司 藤井 繁佳 井村 直人 飯野 久和
出版者
Japan Society for Bioscience, Biotechnology, and Agrochemistry
雑誌
日本農芸化学会誌 (ISSN:00021407)
巻号頁・発行日
vol.75, no.10, pp.1077-1083, 2001-10-01
参考文献数
19
被引用文献数
10 29

コーヒー抽出粕の熱加水分解抽出物を脱塩,脱色して精製したマンノオリゴ糖混合物から,活性炭クロマトグラフィーによりβ-1, 4-D-マンノビオース, β-1, 4-D-マンノトリオース, β-1, 4-D-マンノテトラオース, β-1, 4-D-マンノペンタオースを単離精製した.これらのマンノオリゴ糖について,ヒト腸内フローラ構成菌種による資化性を調べた.重合度にかかわらずマンノオリゴ糖は, <i>Bifidobacterium adolescentis</i>と<i>Lactobacillus acidophilus, Lactobacillus gasseri</i>に利用された.一方腸内有害菌にはほとんど利用されなかった.その結果,マンノオリゴ糖にはヒト腸内フローラの改善作用をもっことが期待できると考えられた.
著者
青木 敬士
出版者
日本大学
雑誌
日本大学芸術学部紀要 (ISSN:03855910)
巻号頁・発行日
vol.40, pp.83-89, 2004-07-30

進化をやめないネットや携帯などの電子コミュニケーションツール。それは、エンデの幻想小説に描かれた「永遠に工事中のつながっていない橋における交易」のように、問題点を置き去りにした発展を続けている。通信の向こう側にいるのは本当に生身の人間なのか? ということすら重要性を失った、単なるレス (反応) に対する欲求がネットには横溢しており、この現代のコミュニケート状況はリアルなマトリックスの戦いである。そこで生き抜く方策を、チューリング、アシモフ、村上龍、神林長平の著作を横断しながら探っていく。
著者
舟生 富寿 工藤 茂宣 大野 和美 二川原 和男 人見 浩 鈴木 唯司 三国 恒靖 寺山 百合子 青木 敬治 平山 順朗 小野寺 孝夫 菅原 茂
出版者
社団法人 日本腎臓学会
雑誌
日本腎臓学会誌 (ISSN:03852385)
巻号頁・発行日
vol.17, no.9, pp.823-836, 1975-09-30 (Released:2010-07-05)
参考文献数
34

Metabolism of adrenocortical hormone in patients with chronic impaired renal function was investigated in this study. Urinary 17-OHCS (total, free and fractions-com. F, comp. E, THF, THE) we(re measured by use of thin layer in these 12 patients, including 6 patients who were made to artificial dialysis. Three patients of them were studied on load with ACTH-Z 20 units/day for 3 days intramuscularly and 9 patients were studied on administration of cortisol (1 mg/kg of body weight) intra-venously. Moreover, blood free 11-OHCS was determined in 3 patients with treatment of artificial dialysis. Following results were obtained. 1) The excretion volume of urinary total 17-OHCS remained low coincidently with decrease in creatinine clearance on control, on load with ACTH-Z and on administration of cortisol. 2) In above mentioned patients, the rate of urinary free 17-OHCS to total 17-OHCS exhibited various values which may be influenced with glomerular and tubular lesion, being compared with certain values of normal control. 3) The fractions of urinary 17-OHCS showed small pattern similar to normal control. 4) The excretion pattern of urinary 17-OHCS fractions shifted to cortisol pathway from cortisone pathway on load with ACTH-Z as normal control. 5) In the group with non-hyper BUN, the changes of the excretion volume of urinary 17-OHCS was seemed to be similar to normal control in every 2 hours measurement on administration of cortisol, while in the group with hyper BUN, the changes was not observed. 6) In the patients with artificial dialysis free 11-OHCS remained within normal range but showed abnormal in diurnary variation.