著者
高永 茂
出版者
広島文化女子短期大学
雑誌
広島文化女子短期大学紀要 (ISSN:09137068)
巻号頁・発行日
no.26, pp.11-19, 1993-07-10

The purpose of this paper is to compare the category of modality with that of 'Bunmatsu-shi (文末詞)'. Most of modal elements appear at the final position of sentences in Japanese. In the study of current Japanese, the notion of modality is applied to standard Japanese (共通語). 'Bunmatsu-shi' is a technical term introduced by Y. Fujiwara in dialectology of Japanese. 'Bunmatsu-shi' means a part of speech to express respect to a person at the final position of sentences. Modal elements and 'Bunmatsu-shi' have the same features in its position and function. But 'Bunmatsu-shi' has more different styles in dialects than in standard Japanese. Therefore, function of each element in 'Bunmatsu-shi' has not been studied well, unlikely 'NE (ね)' and 'YO (よ)' in standard Japanese. If the two fields, modality and 'Bunmatsu-shi', should be combined and be related each other as a target of the study, it will make a great progress in the study of Japanese.
著者
高永 茂 小川 哲次 木尾 哲朗 田口 則宏 永松 浩 鬼塚 千絵 西 裕美
出版者
広島大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

本研究ではまず医療現場において画像資料を収集した。収集した画像データをRIAS、社会言語学、語用論の3つの方法を用いて分析した。さらに質的研究法と量的研究法に関して、多方面から検討した。RIASは基本的に量的研究法に立脚する分析手法である。もう一方の言語学分野の分析手法は、質的な研究を基本にすることが多い。この両者を融合させるためにマルチモーダルな研究法に注目して新たな分析手法を模索した。また、「医療コミュニケーション教育研究セミナー」を開催して多職種間の学術的交流を図った。なお、データの収集は各研究機関の倫理委員会の審査を経て行った。
著者
高永 茂 小川 哲次 田口 則宏 田中 良治
出版者
広島大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

医療面接について社会言語学的・語用論的な分析を行なった結果、相互行為空間の形成の仕方や発話内容の修復などが明らかになった。言語学の分野から社会言語学とポライトネス理論、発話行為論の知見を導入し、歯科医とSP(模擬患者)の意見を総合しながらコミュニケーションモデルを構築した。2006年度から3回にわたって「医療コミュニケーション教育研究セミナー」を開催し、医療とコミュニケーションに関わる各々の研究者が研究成果を持ち寄って知識と経験を共有することができた。
著者
狩野 充徳 岸田 裕之 勝部 眞人 妹尾 好信 高永 茂 伊藤 奈保子 本多 博之 西別府 元日 中山 富廣 有元 伸子 竹広 文明 古瀬 清秀 フンク カロリン 三浦 正幸 久保田 啓一 野島 永 瀬崎 圭二
出版者
広島大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

多くの伝承・伝説に包まれた世界遺産・厳島は、人間社会の傍らで、人びとの暮らしとともにあった。無文字時代には、原始的宗教の雰囲気を漂わせながら、サヌカイト・安山岩交易の舞台として。有史以後には、佐伯景弘らの創造した伝説を原点に、中世では信仰と瀬戸内海交通・交易の拠点として、近世では信仰と遊興の町として、近代では軍事施設をもつ信仰と観光の町としてあった。そして、それぞれの時代に、多くの伝承・伝説が再生産されていったのである。