- 著者
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コノパ ジョー
- 出版者
- JAPAN TECHNICAL ASSOCIATION OF THE PULP AND PAPER INDUSTRY
- 雑誌
- 紙パ技協誌 (ISSN:0022815X)
- 巻号頁・発行日
- vol.57, no.7, pp.1035-1041,017, 2003
- 被引用文献数
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3
米国では, クラスター・ルールの実施に基づき, すべての漂白クラフト・パルプ工場は排水中の, 吸収性有機ハロゲン化物に関する厳格な基準に適合する必要が生じた。ほとんどの工場では, 吸収性有機ハロゲン化物の基準を達成するために, 主にC段かCD第一段で, 100%二酸化塩素を, その代用物として適用しようとした。二酸化塩素を代替物として, 無塩素漂白 (ECF) に転換した工場では, 漂白設備の第一段の幾つかの操業パラメーターに影響が見出されるようになった。<BR>いくつかの問題点のうち, そのひとつは, ECFによる脱リグニン工程において, 塩素段に適用される二酸化塩素に100%変更できず, 部分的にしか適用できなかった。またもう一つには, 第一段でのpH上昇により, 塩素やCD漂白法と比べて, その金属の溶解性は同一のレベルに達しなかった。<BR>金属および金属イオンを管理することは, ECFによる漂白工程において, 大変重要な課題となっている。従来の漂白方法では, 影響が少なかった金属でも, 無機の汚れを発生させ, 過酸化物による漂白において, その効率を低下させることになる。操業条件の幾つかについて, それを検討し, その最適条件を見出すことにより, 漂白工程での様々な工程段階で, そのスケールに関する問題を減らすことができる。