- 著者
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ジャンカルロ ジャンロレンツィ
大場 章弘
- 出版者
- 紙パルプ技術協会
- 雑誌
- 紙パ技協誌 (ISSN:0022815X)
- 巻号頁・発行日
- vol.69, no.5, pp.473-476, 2015
ますます重要となるパッケージ用紙とともに,ホワイトトップライナー(白板紙)の物性構造の特性は,抄紙機設計者にとって,技術的なチャレンジであり,マシンのプレスパートもその一つだ。 PMT社では,ドイツHamburgerグループと共に,2002年に同国Rieger Trostberg PM2の改造案件にて一つのプレスコンセプト,"Inverted Tri―Ex"を開発した。その後2006年に同Hamburger Spremberg工場新マシンPM1の2Pへ,そして,数年後にイタリアDS SmithのLucca工場の3Pのスタートアップへと続いている。本稿では,Inverted Tri―Exプレスの基本的な原理とその進化について,先ずはウェットプレス工程の基本からスタートし,搾水性,表層の平滑性,及びZ方向の物性強度について紹介する。プレス課程の主たる目的は,プレスセクションに入ってくる湿紙の地合に含まれる繊維,灰分によって構成される機械的な特性に関して,表面品質,平滑性,不透明度,光沢等の全ての潜在特性を引き出し,維持すること,に集約され得るが,このプレスの一番の鍵はオープンドロー無しに全ての移行が行われる事にある。