著者
栗山 正光
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.60, no.12, pp.489-494, 2010-12-01 (Released:2017-04-25)
参考文献数
45

主に図書館界における世界各国および国際レベルでのメタデータに関する取り組みについて概観する。最初に国際的な取り組みの例としてダブリン・コア,次に国レベルというより国際レベルと考えられる米国議会図書館のメタデータ標準維持管理活動について述べる。さらに,イギリス,ドイツ,フランスの各国立図書館のプロジェクトを紹介し,EUの電子図書館ユーロピアーナ,オーストラリアおよびニュージーランドの活動についても紹介する。最後に日本の国立国会図書館と国立情報学研究所の活動について述べる。
著者
坂口 貴弘
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.60, no.9, pp.384-389, 2010-09-01 (Released:2017-04-25)
参考文献数
17

アーカイブズ界では対象資料の独自性を踏まえつつ,図書館界の書誌コントロールに相当する領域を発展させるべく,各種の方法論や標準類が開発されてきた。本稿ではまず,記述に関する標準としてISAD(G)やDACS,EAD等について解説する。次に編成に関して,組織ベースの編成と機能ベースの編成を取り上げ,それぞれに関連する標準としてISAAR(CPF)とISDFに言及する。さらに電子記録のメタデータ付与に関する課題を指摘し,その標準化の取り組みのうちISO23081とMoReqについて扱う。アーカイブズの編成・記述をめぐる近年の動きには,図書館界の議論との共通点を多く見出すことができる。

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著者
桂 啓壯
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.69, no.6, pp.269-270, 2019-06-01 (Released:2019-06-01)
著者
鈴木 比奈子
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.69, no.6, pp.250-255, 2019-06-01 (Released:2019-06-01)

「災害年表マップ」は歴史時代から1600年分,約6万件の日本全国の過去の自然災害事例を災害発生年ごとにWeb地図上で閲覧するアプリケーションである。簡便に過去の災害事例の閲覧を可能にするために取り組んだ。本マップは防災科研が整備する災害事例データベースを利用している。本データベースは日本全国の地域防災計画の過去の災害事例を抽出し,災害の概要が把握できることを目的としたものであり,GISデータとして整備をしている。APIを用いて,他のアプリケーションとのマッシュアップが可能である。災害年表マップを通して,災害事例が掲載される資料へのアクセスや地域の災害発生状況の把握による防災力の向上を目指している。
著者
當舍 夕希子
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.69, no.6, pp.225, 2019-06-01 (Released:2019-06-01)

2019年6月号の特集は「地理空間情報と地理情報システム(GIS)」です。地理空間情報とは,空間上の特定の地点・区域の位置を示す情報及び,それに関連付けられた情報のことであり,地理情報システム(Geographic Information Systems:GIS)は,この地理空間情報を電子的に処理する技術やシステムを指します。地理空間情報の集合ともいえる「地図」は,我々の生きるこの世界を的確に表現することのできる,とても便利なツールです。従来,紙として存在した地図は,近年その姿をデジタルへと変え,いつでも好きな時に確認できる身近な存在として,自分の現在位置から目的地までの道順を確認するような日常動作から,統計や歴史資料,災害記録等の多様なデータの可視化まで,活躍の場を広げています。弊誌においても,2009年に刊行した59巻11号の特集「歴史地理情報システムの活用」では,地理情報の歴史的分析についてご紹介しました。今号では,地理空間情報の収集・提供や,GISを使った様々なデータを“見せる”取り組みについて取り上げ,地理空間情報とGISの持つ可能性を考えたいと思います。まず総論として,瀬戸寿一氏(東京大学空間情報科学研究センター)に,地理空間情報とGISについての基本的な知識と,日本における位置づけや発展について概説いただきました。続いて,ウェブ地図の提供事例として,国土地理院 地理空間情報部 情報普及課より,国土地理院が提供する「地理院地図」の機能と特徴,活用事例についてご紹介いただきました。地理空間情報の収集共有事例としては,飯田哲氏(一般社団法人オープンストリートマップ・ファウンデーション・ジャパン)から,誰もが参加可能なウェブ地図を作る取り組みであるOpenStreetMapをご紹介いただきました。また,実際にGISを用いたウェブサービスとして,羽渕達志氏(一般財団法人日本統計協会)及び駒形仁美氏(独立行政法人統計センター)から,政府統計の総合窓口e-Statの一部である「地図で見る統計(jSTAT MAP)」を,鈴木比奈子氏(国立研究開発法人防災科学技術研究所)から,過去1600年分の災害事例を地図上で可視化する「災害年表マップ」をご紹介いただきました。今回ご紹介する事例は,いずれもインターネット環境さえあれば,誰でも容易に利用又は参加できる取り組みです。是非,お手元の端末からサービス画面をご覧いただき,実際に触ってみてください。内容や目的は多様ながら,いずれも地理空間情報とGISに関する興味深い取り組みであり,皆様とも何かしら関わりがあるのではないかと思います。本特集が皆様にとって地理空間情報やGISの活用への端緒となれば幸いです。(会誌編集担当委員:當舍夕希子(主査),久松薫子,古橋英枝,光森奈美子)
著者
田村 俊作
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.58, no.7, pp.322-328, 2008-07-01 (Released:2017-04-28)
参考文献数
12

レファレンスサービスの動向を概観し,サービスの内容に大きな変化が生じていることを指摘する。サービスの範囲と内容を教科書や業務分析の結果などから検討して,レファレンスサービスを(1)情報源,(2)情報探索とそのツール,(3)対人サービス,(4)管理的業務,(5)利用者の課題解決の援助,という5つの視点で定義することを提案する。
著者
宗 裕一郎
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.69, no.5, pp.200-203, 2019-05-01 (Released:2019-05-01)

本稿では,「画像意匠公報検索支援ツール(Graphic Image Park)」の使用方法と,このツールの画像検索の仕組みについて紹介する。Graphic Image Parkは,我が国で意匠登録された「画像を含む意匠」を効率的に調査するための支援ツールである。このツールに調査したい画像をドラッグ&ドロップするだけで,イメージマッチング技術による機械的な評価に基づいて,データベース内の登録意匠を共通の特徴をもつものから順に表示させることができる。Graphic Image Parkは,画像の形,色等の特徴を数値(画像特徴量)として抽出する機能を有しており,これらの画像特徴量を比較に用いることで画像間の共通度を評価することができる。
著者
北本 朝展
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.69, no.5, pp.194-199, 2019-05-01 (Released:2019-05-01)

デジタル台風は,台風に関する様々なデータを収集し,統合し,分析・検索可能とする,台風ビッグデータを対象としたプロジェクトである。その特徴は,防災情報への活用を念頭に置いた「状況認識のための検索技術」にある。状況認識とは,いま何が起こっており,今後どのように行動すればよいか,という意思決定のプロセスを指す。デジタル台風では,データベースの情報を利用者が深掘りするプル型サービスと,データベースの情報を利用者に届けるプッシュ型サービスのハイブリッドにより,意思決定の迅速性と適応性の両立を目指す。本稿では,画像データ,経路データ,観測データ,テキストデータなど,多様なデータに対する状況のモデル化と並べ替え基準の設定などに関して,その背景にある考え方も含めて紹介する。
著者
川西 隆仁
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.69, no.5, pp.189-193, 2019-05-01 (Released:2019-05-01)

音響指紋技術とは,音響信号に対して,それが既知の音響信号の一部と同一かどうか,を判定する技術である。音響指紋は音響信号固有の特徴であり,音響指紋データベースと照合することによってどの音響信号のどの部分かを特定することができる。音響指紋による照合は,周辺雑音やマイク・スピーカー特性の変化等に頑健であることが要求され,また大量の楽曲データベースからもリアルタイムに検索できる高速性が必要である。本記事では,音楽の権利処理や違法投稿動画の検知などのデジタルメディアコンテンツ管理での音響指紋技術の適用事例を幅広く紹介し,音響指紋技術の1つであるロバストメディア探索技術を解説する。
著者
寺島 久美子
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.69, no.5, pp.181, 2019-05-01 (Released:2019-05-01)

2019年5月号の特集は「進化する検索技術」です。検索技術の進化に伴い,検索の対象は文字列だけでなく音声,画像,位置情報など多様化しています。多様な情報を横断的に検索できる技術の登場によって,これまで人手で行うしかなかった作業の大幅な効率化や,新たなサービスが可能となりつつあります。検索技術に注目が集まる一方で,検索の裏側でどんな仕組みが働いているのかについては,あまり知られていない部分もあります。進化する検索技術を理解し活用することは,情報に携わるインフォプロにとって欠かせないといえます。このような問題意識のもと,今回の特集では多様な検索技術を取り上げ,その仕組みや活用方法を解説するとともに,検索技術が私たちの生活や実務にどのような影響をもたらすか展望することを試みています。高久雅生氏(筑波大学図書館情報メディア系)には,総論として情報検索モデルの変容や検索技術の発展,近年注目されているトピックや今後の課題について解説していただきました。川西隆仁氏(NTTコミュニケーション科学基礎研究所)には,音で音を探す音響指紋技術の一つであるロバストメディア探索技術について,メディアコンテンツ流通への適用事例を交えてご紹介いただきました。北本朝展氏(国立情報学研究所)には,台風に関するビッグデータプロジェクト「デジタル台風」を取り上げ,画像や経路データの統合的な検索を通じて,防災における意思決定を支援する試みを解説いただきました。宗裕一郎氏(独立行政法人工業所有権情報・研修館)には,画像意匠公報検索支援ツールGraphic Image Parkにおいて,類似する意匠を効率的に検索する仕組みをご紹介いただきました。船戸奈美子氏(一般社団法人化学情報協会)には,科学技術分野の検索サービスSTNにおいて,化学構造図の特性を踏まえた検索の仕組みを解説いただきました。褚冲氏と大谷美智子氏(クラリベイト・アナリティクス・ジャパン株式会社)には,グローバル特許データベースDerwent World Patents Indexにおける自然言語処理技術を取り上げ,大量のデータを効率的に検索し実務に活用する方法をご紹介いただきました。いずれもユニークな検索技術を具体的に解説いただきました。本特集が,進化する検索技術を理解し活用しようとするインフォプロの皆様の一助となれば幸いです。(会誌編集担当委員:寺島久美子(主査),今満亨崇,長野裕恵,古橋英枝,松本侑子, 南山泰之)
著者
冨澤 かな 木村 拓 成田 健太郎 永井 正勝 中村 覚 福島 幸宏
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.68, no.3, pp.129-134, 2018

<p>東京大学附属図書館U-PARL(アジア研究図書館上廣倫理財団寄付研究部門)は,本学所蔵資料から選定した漢籍・碑帖拓本の資料画像をFlickr上で公開している。資料のデジタル化とアーカイブ構築のあり方を模索した結果,限られたリソースでも実現と持続が可能な,小さい構成でありながら,広域的な学術基盤整備と断絶せず,高度な研究利用にも展開しうる,デジタルアーカイブの「裾野のモデル」を実現しうる方策として選択したものである。その経緯と現状及び今後の展望について,特に漢籍・碑帖拓本資料の統合メタデータ策定,CCライセンス表示,OmekaとIIIFを利用した研究環境構築の試みに焦点をあてて論ずる。</p>
著者
田中 博之
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.68, no.8, pp.390-394, 2018

<p>PISA型読解力は,社会の多様な資料やデータを比較して既有知識を活用しながら深く読み取り,読み取った結果を自分なりに解釈・評価してわかりやすく表現するという総合的な学力を意味している。21世紀社会に求められる新しいリテラシーとしてのPISA型読解力は,すべての国の子どもたちの基礎学力になることが求められるとともに,これからますますその育成方法や評価方法の研究を推進することが,OECD的な意味で国の経済発展の根幹になるものと考えられる。</p>