著者
Chowdappa Rekha 長谷川 信美 後藤 正和 小薗 正治 藤代 剛 高橋 俊浩 高木 正博 野上 寛五郎 園田 立信
出版者
日本家畜管理学会
雑誌
日本家畜管理学会誌・応用動物行動学会誌 (ISSN:18802133)
巻号頁・発行日
vol.41, no.3, pp.149-156, 2005
参考文献数
21
被引用文献数
2

幼齢ヒノキ造林地(YF区, 2003年6-9月)および野草地(NG区, 2003年10・11月)に放牧された黒毛和種雌牛の行動とルーメン内性状の特性を明らかにするために、24時間行動観察とGPSによる移動距離測定を各月1回, ルーメン液採取を各区2回行った。採食行動時間は平均537.7±109.8分/日で、Miscanthus sinensis採食割合と正(r=0.436, p<0.05)、Pleioblastus simonii採食割合と負(r=-0.676, p<0.001)の有意な相関を示した.M. sinensis採食割合は、P. simoniiおよびその他の植物採食割合と負(p<0.001)、横臥姿勢割合と正(p<0.05)の相関を示した。放牧期間中の移動距離は5001-6879mであった。ルーメン液中総VFA濃度に大きな変動はみられなかったが、個々の脂肪酸割合には牧区と時期によって変動に違いがみられた。NH_<3^->N濃度はYF区がNG区よりも高かった.総プロトゾア数/mlはYFで放牧初期2.0×10^6から放牧後期3.0×10^5に減少し、NGでは変化は示さず1.0×10^6で、両区ともEntodinium割合が最も高くかった。総バクテリア数/mlは1.4×10^7-8.2×10^8で、cocci (+)とcocco (-)の割合が高かった。この研究において、牛は幼齢造林地と野草地放牧に、行動を変化させ多様な植物を選択することで適応する能力があることが示された。
著者
A. K. M. Humayun KOBER 青山 真人 塚原 直樹 杉田 昭栄
出版者
Japanese Soceity for Animal Behaviour and Management
雑誌
日本家畜管理学会誌・応用動物行動学会誌 (ISSN:18802133)
巻号頁・発行日
vol.47, no.3, pp.97-103, 2011-09-25 (Released:2017-02-06)
参考文献数
26

トラック輸送およびその際に使用する運搬用ケージのタイプが、ニワトリ(Gallus domesticus)の副腎に及ぼす生理学的および生化学的影響について検討した。2010年12月から翌年2月の間、12羽の成オスニワトリを、C1、T1およびT2の3つの実験区に分けた。C1区においては、通常飼育に用いていたのと同じ金網ケージ(95×60×70cm)にニワトリを2羽入れ、輸送を施さなかった。T1区においては、前述した通常飼育用の金網ケージをトラックの荷台に積載し、2〜3羽を同時に30分間輸送した。T2区では現場でニワトリの輸送の際に用いている小型のプラスチックケージ(68×48×20cm)に3羽を入れ、30分間輸送した。輸送終了直後の血中コルチコステロン(CORT)濃度をラジオイムノアッセイで、副腎組織中のチロシン水酸化酵素(TH)およびリン酸化THの発現量をウエスタンブロット法で測定した。その結果、ケージのタイプに関わらず、輸送をした区(T1,T2区)はC1区と比較して血中CORT濃度が有意に高く(P<0.05)、輸送がニワトリにとってストレスとなることが示唆された。T2区の血中CORT濃度はT1のそれと比較して若干高かったが、T1とT2区の間に有意差はなかった。THの発現量に対するリン酸化THの発現量の割合は、3つの実験区いずれの間にも有意差はみられなかった。これらの結果より、30分間の輸送はニワトリにとってストレスとなるが、小型ケージに収納されて輸送されることは、少なくとも冷涼な気候下で30分間であればストレスとはならないことが示唆された。
著者
遠藤 なつ美 田中 知己
出版者
日本家畜管理学会
雑誌
日本家畜管理学会誌・応用動物行動学会誌 (ISSN:18802133)
巻号頁・発行日
vol.52, no.4, pp.163-170, 2016

<p>本研究では、加速度センサーによって測定した行動量の増加を指標とした発情発見補助装置の有用性を検討するため、国内で最近開発された発情発見補助装置(ハツハツ)を用いて以下の試験を実施した。実験1において、ホルスタイン種搾乳牛10頭の頚部に加速度センサーのタグを装着し、発情周期における行動量の変化を解析した結果、発情日においては1時間当たりの行動量が、黄体期の平均行動量に比べて9.2 ± 3.3(5.2〜11.0)倍に増加するピークが認められた。さらに、日内の行動量がピークとなる時刻は、その殆どが日中の作業時間帯に生じており、発情周期における観察日間(黄体期、発情日前日、発情日、排卵日)での有意な差は認められなかった。実験2において、搾乳牛14頭の合計27発情周期について発情行動の観察と排卵の確認を行い、ハツハツによる発情検知率との比較を行った。その結果、目視観察による発情検知率は14/27周期(51.6%)であったのに対し、ハツハツによる発情検知率は23/27周期(85.2%)と目視観察よりも有意に高かった(<i>P</i> < 0.05)。ハツハツにより黄体期に発情が誤検知された周期は8/27周期(29.6%)だった。以上の結果から、加速度センサーによる発情検知システムは、飼養頭数の少ない小規模な牛群においても目視観察による発情発見の補助手段として十分活用できることが示された。</p>
著者
植竹 勝治 田中 瑞穂 野坂 香林 桑原 亮祐 山田 佐代子 金子 一幸 田中 智夫
出版者
Japanese Soceity for Animal Behaviour and Management
雑誌
日本家畜管理学会誌・応用動物行動学会誌 (ISSN:18802133)
巻号頁・発行日
vol.50, no.4, pp.169-173, 2014-12-25 (Released:2017-02-06)

都市部住居地域等におけるノラネコの個体数および日中の移動距離に関する基礎的データを得るため、横浜市においてルートセンサス法におる野外調査を実施した。各調査地域(住居専用4地域とその他の用地区分4地域の計8地域)において、1日3回の徒歩によるルートセンサスを2010年から2013年のそれぞれ3月、7月、11月に実施した。ルート上にネコを発見するごとに、その地点を地図上にプロットした。住居専用4地域における平均個体数(8.7±3.9頭/10,000m^2)は、その他の用地区分4地域(3.6±2.2頭/10,000m^2)よりも有意に(P<0.05)多かった。未去勢雄の日中の移動距離(62.9±44.2m)は、去勢雄(34.0±24.7m)よりも長い傾向(P=0.06)にあった一方で、未避妊雌(30.0±20.0m)と避妊雌(33.1±17.4m)の移動距離に有意差は認められなかった。
著者
西 千秋 高瀬 力男 村上 卓男 小藤田 久義 松原 和衛 出口 善隆
出版者
Japanese Soceity of Livestock Management
雑誌
日本家畜管理学会誌・応用動物行動学会誌 (ISSN:18802133)
巻号頁・発行日
vol.48, no.4, pp.135-142, 2012-12-25 (Released:2017-02-06)
参考文献数
18

近年,我が国では列車と野生動物との衝突事故が発生している。特に大型哺乳動物との列車事故は,野生動物保護の面から問題があるばかりか,鉄道会社にとっても列車の遅延などの経済的損失をまねくとともに,安全輸送への信頼を損ないかねない。そこで大型哺乳動物と列車との衝突事故の実態を調査し,対象種の生活史との関係を考察した。1999年から2003年に発生した哺乳動物と列車との衝突事故を調査対象とし,JR東日本盛岡支社から情報を得た。衝突事故動物種毎に,1999年から2003年までの発生件数を月ごとに集計した。衝突事故動物種は,シカ,カモシカ,クマに分類した。その結果,シカとカモシカを合わせた割合が,事故発生件数の約80%を占めた。クマと列車の事故件数は,どの年も10件未満であった。シカと列車との事故は6月と10月に多く,二峰型を示し,カモシカとの事故は7月に多く,一峰型を示した。クマでは初夏から9月にかけて事故件数が増加し,その後減少した。事故の発生時期は,シカ,カモシカ,クマの3種とともに,繁殖期,分散期などの生活史と深く関わっている事が示唆された。また,自己発生時間帯は夜間が中心である事がわかった。
著者
福澤 めぐみ 阿部 紗裕理
出版者
日本家畜管理学会
雑誌
日本家畜管理学会誌・応用動物行動学会誌 (ISSN:18802133)
巻号頁・発行日
vol.50, no.4, pp.153-161, 2014-12-25 (Released:2017-02-06)

伴侶動物に対する香りの導入が注目されているが、イヌにおけるアロマエッセンシャルオイル吸入曝露における使用量は検討されていない。そこで、アロマエッセンシャルオイル使用量の違いがイヌの姿勢や行動に及ぼす影響を検討した。アロマエッセンシャルオイル吸入未経験の健康なイヌ8頭を対象に、アロマエッセンシャルオイル未使用「コントロール」、ヒトにおけるアロマエッセンシャルオイル推奨使用量(0.1ml)の「1/3量(33μl)」、および「1/2量(50μl)」をそれぞれ1日1処理、同一処理に対し連続で3日暴露した。芳香吸入前10分、吸入中30分、吸入終了後10分、計50分間の姿勢(4項目)と行動(10項目)を連続観察した。芳香吸入前後において、「コントロール」では、各姿勢に有意な差が認められなかったが、「1/3量」では横臥位が減少・立位が増加した。「1/2量」では横臥位が減少・伏臥位が増加した。また、芳香吸入中と吸入終了後の各行動発現時間は処理で異なり、「1/2量」ではパンティングが「コントロール」よりも有意に少なかった。これらのことから、イヌの姿勢や行動はアロマエッセンシャルオイル量に影響を受け、「1/2量」によりリラックス効果が高まっていると推察された。
著者
福澤 めぐみ 植竹 勝治 田中 智夫
出版者
日本家畜管理学会
雑誌
日本家畜管理学会誌・応用動物行動学会誌 (ISSN:18802133)
巻号頁・発行日
vol.44, no.2, pp.176-184, 2008
参考文献数
14

イヌの訓練は、提示されたコマンドに対するイヌの行動が関連づけられていなければならないが、訓練に用いるイヌのコマンド認知に関する研究は少ない。本研究では、ヒトの言葉に対するイヌの反応について行動学的観点から探求することを目的とし、聴覚刺激として提示するため通常のコマンド提示に伴う視覚刺激などの非言語シグナルを排除した言語シグナルのみのコマンド「フセ」、「マテ」、「コイ」の提示に対する反応について、訓練開始1ヶ月前後の主にジャーマン・シェパード・ドッグを対象として調査した。各コマンドに施した刺激提示条件間においては、機械からコマンドを提示する条件に対するイヌの反応スコアは、訓練士がコマンドを直接提示する「Normal-TT」や実験者がコマンドを直接提示する「Normal-EE」条件に比べて低い傾向にあった。これは、訓練初期段階のイヌがビトからコマンドを直接提示されることに強く依存していることを示唆している。また、イヌは録音したコマンドを機械提示する刺激提示条件において、それらに対して正しい反応を示した。しかし、訓練初期段階のイヌのコマンドに対する反応は、ヒトが一方的にコマンドを提示するような機械提示の訓練よりも、直接コマンドを提示する方法を用いたほうが正しく導き出せると考えられる。
著者
髙津戸 望 青山 真人 杉田 昭栄
出版者
日本家畜管理学会
雑誌
日本家畜管理学会誌・応用動物行動学会誌 (ISSN:18802133)
巻号頁・発行日
vol.52, no.2, pp.85-97, 2016-06-25 (Released:2016-12-27)
参考文献数
28

ヒヨドリによる果樹食害の対策法を検討するために、各種光波長の発光ダイオード(LED)を果実に照射し、ヒヨドリの採食行動がどのような影響を受けるかを試験した。実験には、野生から捕獲したヒヨドリを供試した。赤(630nm)、黄(590nm)、緑(525nm)、青(470nm)の4種のLEDと、対照として一般的な蛍光灯を用い、各個体を単独飼育下で実験した。ヒヨドリ5羽に8段階の成熟度の異なるイチゴを同時に提示する選択実験を行なった結果、蛍光灯を照射した対照区でヒヨドリは成熟度が最も高い果実を優先的に選択したが、各色LEDの照射時には、成熟度の高いイチゴを選択する行動に有意差があった。特に青色LED照射時は、ヒヨドリがイチゴを選択するまでの時間が有意に長くなり、イチゴを1つも選択せずに終了した試行が3個体で4試行観察された。一方、ヒヨドリ4羽に7段階の成熟度の異なるブドウを同時に提示する選択実験を行なった結果、いずれのLED照射時においてもヒヨドリは成熟度の高い果実を選択し、その選択行動に相違はなく、青色LED照射時も含め、果実を選択するまでの時間にLEDによる差はなかった。これらの結果より、イチゴでは青色LEDを照射することで、ヒヨドリの採食行動を抑制することが期待できたが、ブドウのようにこの効果が期待できない果実もあることが分かった。LEDの照射によるヒヨドリの果実採食行動への影響は、本来の果実の色により異なることが示唆された。
出版者
日本家畜管理学会
雑誌
日本家畜管理学会誌・応用動物行動学会誌
巻号頁・発行日
vol.53, no.1, pp.15-62, 2017

<p>飼育下のオオアリクイの常同行動と個体維持行動に及ぼす影響</p><p>○中山侑・小針大助・豊田淳・中根建宜・武田梓・前外間利奈</p><p>(東京農工大学連合農・茨城大学農・日本平動物園・東山動物園・沖縄こどもの国)</p><p>マレーバクにおける気候条件の変化と水場の利用率に関する調査</p><p>○石田郁貴・小針大助(茨城大学・千葉市動物公園)</p><p>キリンとグレビーシマウマ同居展示・個体搬出入における行動変化</p><p>○岡部光太・河村あゆみ・斉藤友萌・田淵頌子・植竹勝治・田中智夫(京都市動物園・麻布大獣医)</p><p>野生ウマ群におけるビジランス行動:群・個体レベルでの同調性の検証</p><p>○リングホーファー萌奈美・Renata Mendonça・井上漱太・平田聡・山本真也</p><p>(神戸大大学院国際文化・京大霊長研・京大野生動物)</p><p>自動給餌機を用いたつなぎ飼い飼養における残飼量の実態(第3報)</p><p>○冨田宗樹・豊田成章・長谷川三喜(農研機構革新工学センター)</p><p>2台を1牛群で利用した際の乳牛の自動搾乳機利用性</p><p>○森田茂・小宮道士・高橋圭二・干場信司(酪農学園大学・農食環境学群)</p><p>休息台の高さとスロープの斜度がヤギの休息利用に及ぼす影響</p><p>○安江健・ 斎藤悠太・若井誠幸(茨城大農)</p><p>飼料用籾米の配合方法がブロイラーの摂食行動に与える影響</p><p>○有賀小百合・新美輝・小川妙・権藤浩司・三宅正志・志風聡・佐藤衆介</p><p>(帝科大・東農大院・日本農産工業(株)・日本KFC(株)</p><p>ポスター予告(奇数番号:1~27)</p><p>総会</p><p>モンゴル草原における羊・山羊群の放牧行動および群構造と機能の解明(予報)</p><p>○苗川博史・Batarchingjin Myakhdadag</p><p>(東京農業大学・Secretariat of The State Great Hural of Mongolia)</p><p>カウトレーナー付き繋留飼育乳牛における排泄行動並びに身繕い行動の実態</p><p>清信吏穂・鈴木沙希・芝田芽以・矢用健一・〇佐藤衆介(帝科大・農研機構畜産)</p><p>飼育形態が異なる小規模酪農家における行動と血液・乳中ホルモンの関係からみたウェルフェア状態の実態把握</p><p>○戸澤あきつ・小倉振一郎・前田由香・加藤佑樹・中井裕(東北大院農・味の素ゼネラルフーヅ株式会社)</p><p>放牧と舎飼飼育における多指標を用いたウェルフェアの比較</p><p>○中嶋紀覚・土井和也・田宮早恵・八代田真人(岐阜大院連農・岐阜大応生)</p><p>イヌにおけるヒト・イヌ・ネコに対する視覚注視の比較</p><p>○小倉匡俊・中村早奈惠・永田早紀・槇みづき(北里大獣医)</p><p>シカ副産物を用いたイヌ口腔内衛生効果の検討</p><p>○若山遥・中島彩香・福澤めぐみ(日大生物資源)</p><p>繁殖期におけるサイチョウの採餌・給餌行動と巣箱内での行動変化</p><p>○豊田英人・竹沢加奈・西田直子・田中智夫・高木嘉彦(埼玉県こども動物自然公園・麻布大獣医)</p><p>飼育下フンボルトペンギンのプール利用率と季節変化</p><p>○加瀬ちひろ・高橋淳志・豊田英人(千科大危機管理・埼玉県こども動物自然公園)</p><p>日米比較による動物園での環境エンリッチメントの広がりについて</p><p>○落合知美(武庫川女子大学バイオ研)</p><p>ポスター予告(偶数番号:2~28)</p><p>帯広畜産大学学生サークルにおける上級生と1年生の搾乳の特徴のラクトコーダーを利用した比較</p><p>○齊藤朋子・宮川繭子・古村圭子(帯畜大)</p><p>長野県における乳牛の暑熱、寒冷ストレスに対する酪農家の意識調査</p><p>〇松崎稔史・竹田謙一(信州大農・信州大学術研究院農)</p><p>乳用子牛の健康状態を知る新しいカウシグナルの検討</p><p>塚本夢乃・齊藤朋子・○古村圭子(帯畜大)</p><p>家畜に好まれるマッサージの部位と手段</p><p>○山田弘司・川畑孝二(酪農学園大学循環農学類)</p><p>肉用哺乳子牛における電動式カウブラシの利用制限による身繕い行動の欲求の変化</p><p>○木村有希・矢用健一・安江健・佐藤幹・小針大助(東京農工大学大学院連合農学研究科・農研機構)</p><p>子ウシの新規群編入時における行動と自律神経の経日変化について</p><p>○荻野紀美・戸村惣哉・大場毅・太田裕吏枝・宗田吉広・石崎宏・安西真奈美・伊藤秀一・矢用健一</p><p>(東海大農・農研機構動衛部門・農研機構畜産部門・栃木県県央家保)</p><p>肉牛子牛の個体遊戯行動と遺伝子多型あるいは季節との関係</p><p>○エルチンサレンゴウワ・中川明子・沖田美紀・豊後貴嗣(広島大院生物圏)</p><p>黒毛和種肥育牛の気質・行動特性と遺伝子多型との関係</p><p>○中川明子・エルチンサレンゴウワ・沖田美紀・豊後貴嗣(広島大院生物圏)</p><p>乳牛のアニマルウェルフェア評価結果の季節変動性</p><p>○喜多村美花・瀬尾哲也(帯畜大)</p><p>ヨナグニウマにおけるタテガミ中コルチゾール濃度と個体の気質および飼育管理との関係</p><p>○若宮あかね・林英明・松浦晶央(北里大獣・酪農大獣医)</p><p>ネコ被毛中コルチゾール含有量の変動要因</p><p>○藤井利衣・紙未千花・林英明(酪農大獣医)</p><p>生体信号用ゴム電極を用いたイヌ心拍数測定の試み</p><p>○福澤めぐみ・二嶋諒・岡本隆廣・宮島慶一・甲斐藏(日大生物資源・NOK株式会社)</p><p>超音波周波数域を含む純音刺激に対するニホンジカの行動</p><p>○堂山宗一郎・江口祐輔・上田弘則(西日本農研)</p><p>心拍数を指標としたハシボソガラスにおける忌避反応の定量化:聴覚刺激を例として</p><p>○白井正樹・那須崇史・臼木大翔・山本麻希(電中研生物環境・長岡技大院生物・長岡技大生物)</p><p>冬季昼夜放牧下におけるサラブレッド種育成馬の採食時間、移動距離および移動速度</p><p>○田辺智樹・河合正人・冨成雅尚・三谷朋弘・上田宏一郎(北大院環境科学・北大FSC・JRA日高・北大院農)</p><p>ビーコンタグを用いた放牧牛モニタリング手法</p><p>〇喜田環樹・中尾誠司・手島茂樹(農研機構 畜産研究部門)</p><p>ニワトリにおける推論能力に関する研究</p><p>○野崎由美・末永裕子・堀秀帆・岡本智伸・伊藤秀一(東海大院・東海大農)</p><p>ニワトリは類似した図形を弁別することができるか</p><p>○末永裕子・野﨑由美・堀秀帆・岡本智伸・伊藤秀一(東海大院・東海大農)</p><p>ヤギにおける行動の左右差</p><p>松田 安佑子・〇青山 真人・栗原 望・杉田 昭栄(宇都宮大農)</p><p>環境エンリッチメントがHatanoラットの学習・性行動に与える影響</p><p>○大川蓮華・中山愛里・太田亮・川口真以子(明治大学農・食品薬品安全セ)</p><p>アジアゾウにおける採食エンリッチメント:樹葉の給与が行動の時間配分及び常同行動の発現に及ぼす効果</p><p>○鹿島由加里・土屋祐真・塩田幸弘・八代田真人(岐阜大学・京都市動物園)</p><p>アジアゾウにおける採食エンリッチメント:樹葉の給与が栄養状態に及ぼす影響</p><p>○土屋祐真・鹿島由加里・塩田幸弘・八代田真人(岐阜大学・京都市動物園)</p><p>飼育下のハンドウイルカの行動に及ぼす放水の効果</p><p>○陳香純・影山美紀・遠竹美穂子・中島定彦(関西学院大学大学院・関西学院大学・京都水族館)</p><p>飼育下ピグミースローロリスのオスにおける社会関係の構築過程-スローロリス保全センターの取組-</p><p>○山梨裕美・根本慧・大島悠輝・廣澤麻里・綿貫宏史朗(京大野生研・(公財)日本モンキーセンター・京大霊長研)</p><p>生息環境展示方式がシロテテナガザルの行動に及ぼす影響と来園者の印象について</p><p>〇木村嘉孝・髙司佳秀・爲近学・八代梓・伊藤秀一(宇部市ときわ動物園・東海大学農学部)</p><p>屋外イエネコと市街地陸域生物相との関連に関する研究(第1報 初夏期)</p><p>○吉田尚央・植竹勝治・七里浩志・田邉孝二・田中智夫(麻布大院獣医・横浜市環境科学研究所)</p><p>小学校におけるウサギの飼育実態調査―運動場の有無がウサギの行動に及ぼす影響―</p><p>○芦塚玄・加瀬ちひろ(千科大危機管理)</p><p>動物保護センターの環境アセスメント:夏~冬</p><p>○竹間実奈未・植竹勝治・内田裕美・和泉晶子・小野内章・岩屋修・田中智夫(麻布大院獣医・神奈川県動物保護センター)</p><p>動物福祉研究会の設立とその目指すもの(佐藤衆介:帝京科学大学)</p><p>馬のウェルフェア評価マニュアルの作成と今後の活用について(二宮茂:岐阜大学)</p><p>総合討論(30分)</p><p>コーディネーター:安江健(茨城大学)</p>
著者
福澤 めぐみ 植竹 勝治 田中 智夫
出版者
日本家畜管理学会
雑誌
日本家畜管理学会誌・応用動物行動学会誌 (ISSN:18802133)
巻号頁・発行日
vol.46, no.2, pp.61-68, 2010
参考文献数
8

訓練は、トレーナーから提示されたコマンドに対するイヌの反応と正しい行動で構成されている。本研究では、訓練におけるトレーナーのハンドシグナルやボディランゲージ、ならびにトレーナーとイヌとの距離がイヌの反応に与える影響について調査した。供試犬は、17から96ヵ月齢の計7頭(メス5頭、オス2頭)で、2つのコマンド("sit", "come")が女性トレーナーによって訓練された。トレーナーはイヌと向かい合った状態を維持して、イヌに対する自身の立ち位置を70cm(trial 1)から420cm(trial 6)へと段階的に変化させながら、コマンドの訓練を行なった。また、ハンドシグナル等の影響も調査するために、3つのトレーニングシリーズに分けその提示条件を変化(Training AとC,ハンドシグナルやボディランゲージあり:Training B,ハンドシグナルやボディランゲージなし)させた。各トレーニングシリーズはtrial 1から6で構成されていた。各コマンドのトレーニングセッション中におけるイヌの正しい反応率を記録し、85%の正しい反応が記録された時点でそのコマンドを学習したと判断した。1セッションでは、2つのコマンドをランダムに20回ずつ、計40回コマンドを提示した。コマンド"sit"において、各トレーニングシリーズにおける学習成立までのセッション数に有意な差(ANOVA:F[2,125]=11.02, P<0.001)が認められた。またTraining Aにおいて、Trial 1(トレーナーとイヌの距離は70cm)から2(トレーナーとイヌの距離は140cm)の移行時にエラー数が有意に増加した(W=27, P=0.02)。コマンドを提示するトレーナーとイヌの距離やハンドシグナル等の提示条件がイヌのコマンド学習に与える影響は、コマンドの特徴によって差が認められる。最初のトライアルは"sit"よりも"come"コマンドにおいて重要であることが示唆された。このことは、イヌがそのコマンドに反応した後のトレーナーとイヌの距離の違いに影響を受けているのではないかと考えられる。
著者
植竹 勝治 大塚 野奈 長田 佐知子 金田 京子 宮本 さとみ 堀井 隆行 福澤 めぐみ 江口 祐輔 太田 光明 田中 智夫
出版者
日本家畜管理学会
雑誌
日本家畜管理学会誌・応用動物行動学会誌 (ISSN:18802133)
巻号頁・発行日
vol.43, no.4, pp.192-198, 2007
参考文献数
20

動物介在活動(AAA)に飼い主と共に参加する飼い犬(Canis familiaris)のストレス反応を、尿中カテコールアミン濃度を測定することにより調べた。イヌの覚醒状態に影響すると考えられる次の2要因について検討した: 特別養護老人ホームでのAAAへの参加日数(現地調査1)および対面式での活動時における老人の座席配置(車座と並列)(現地調査2)。現地調査1では、新規参加犬8頭の活動前から活動後にかけた尿中ノルアドレナリン濃度の上昇量が、参加日数が経過するにつれて直線的に低下した(尿中ノルアドレナリン濃度の上昇量に対する参加日数(毎月1回の参加で計9日間)の回帰係数-1.213,R^2=050,P<0.05)。その一方で、活動中の各セッションにおいて、姿勢や行動を相対的に長く抑制された場合には、アドレナリン(長い抑制15.03±9.72ng/mL vs.短い抑制4.53±2.94ng/mL)とノルアドレナリン(長い抑制12.26±8.80ng/mL vs.短い抑制3.62±3.62ng/mL)の濃度上昇は、相対的に短い抑制の場合に比べていずれも有意に大きかった(共にP<0.05)。現地調査2では、尿中カテコールアミン濃度の上昇は、老人の座席配置、すなわち車座(12頭,アドレナリン10.73±9.77ng/mL;ノルアドレナリン7.13±8.01ng/mL)と並列(11頭,アドレナリン13.37±10.63ng/mL;ノルアドレナリン5.70±5.19ng/mL)間で差がみられなかった。これらの結果から、月1回の参加でも、飼い主と一緒であれば、特別養護老人ホームという新規な環境とAAAの雰囲気に、イヌは容易に順応することができ、また見知らぬ老人に囲まれたとしても、特に緊張を感じていないことが示唆された。
著者
長嶺 樹 砂川 勝徳
出版者
日本家畜管理学会
雑誌
日本家畜管理学会誌・応用動物行動学会誌
巻号頁・発行日
vol.53, no.4, pp.137-150, 2017

<p>沖縄で雄ヤギの肉が流通しているのは、去勢ヤギの肉質が非去勢ヤギより劣るからであると推測されるが、雄ヤギの去勢が肉質に及ぼす影響は不明である。また、近年、雄ヤギに特有の臭気が原因でヤギ肉を食べたことがない人が増加しており、臭気の低減が不可欠であるが、雄ヤギの去勢が臭気に及ぼす影響は不明である。本研究では、雄ヤギの去勢が肉質と臭気に及ぼす影響を解明するために2つの実験を行った。実験1では、ヤギ(日本ザーネン×ヌビアンの交雑種、3ヵ月齢、試験開始時平均体重20.7kg)を6頭ずつ2群(非去勢群および去勢群:以下、NCGおよびCG)に配置した。CGのヤギは2.5ヵ月齢時に去勢された。9ヵ月間、ヤギには配合飼料とアルファルファヘイキューブを1日2回(10:00および16:00)給与し、クレイングラス乾草と飲水を不断給与した。体重と体尺を毎月測定した。1歳齢時にヤギを屠殺し、枝肉成績とロース肉の理化学的特性を調べた。実験2では、ヤギ(実験1と同品種、2歳齢、試験開始時平均体重85.1kg)を4頭ずつ2群(NCGおよびCG)に配置した。8ヵ月間、ヤギには10:00にアルファルファヘイキューブ、16:00に配合飼料とクレイングラス乾草を給与した。飲水を不断給与した。採食量を毎日測定し、肉の臭気度を計測した。CGのヤギの腹腔内脂肪重量はNCGのそれより重かった(p<0.05)。CGの肉中のタウリンなどの機能性成分の含量はNCGのそれらより少なかった(p<0.05)。CGの肉の臭気度はNCGのそれより低かった(p<0.05)。本研究の結果、雄ヤギの去勢は肉質を低下させ、臭気を低減できることが示された。</p>