著者
佐古 龍 原 元司
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第29回ファジィシステムシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.164, 2013 (Released:2015-01-24)

近年,Twitterなどの情報メディア(Consumer Generated Media)が普及してきている.これらのCGMは,利用者の経験や意見を活用することで,マーケティングや消費者行動の推定を簡単に行うことができると考えられている.しかし,CGM利用者の属性情報は不明な場合も多い.そこで,本研究ではTwitter利用者の性別の判定を形態素解析とサポートベクタマシン(SVM)によって判定するシステムを提案する.
著者
田中 成俊 橋山 智訓 市野 順子 田野 俊一
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第29回ファジィシステムシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.101, 2013 (Released:2015-01-24)

チェスや将棋を始めとするゲームを題材として、コンピュータで人間と同様の知能(AI:Artificial Intelligence)を実現させようとする試みは古くから行われている。近年では、ボードゲームだけでなくコンピュータゲームでのFPS(First Person Shooter)やRTS(RealTime Strategy)、アクションゲームなど、さまざまなジャンルでAIコンペティションが開かれている。しかし初期のコンピュータゲームであるローグライクゲームでは、数少ない研究例があるだけで、その後の発展はみられない。本稿では、現在もプレイされているローグライクゲームの特徴を挙げ、既存のAIコンペティションとの対比を行い、ローグライクゲームのコンペティションを設計することで新たな課題を提供する。
著者
東出 裕貴 亀井 且有 クーパー エリック
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第29回ファジィシステムシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.193, 2013 (Released:2015-01-24)

現代社会はストレス社会と呼ばれ、様々な場面でストレスを感じる。過度なストレスは身体に悪影響を及ぼす。健康的でよりよい生活を送るためにも過度なストレスを緩和することが非常に重要であるといえる。様々なストレス緩和方法や対策グッズが提唱、発売されている。本研究では、音楽によるストレス緩和効果に着目し、さらにその中でも近年注目されているVocaloid音楽について検証した。本研究は、Vocaloid音楽にストレス緩和効果があるかを考察するとともに、感性工学におけるロボットの音声決定のためのデータになることが目的である。本実験でのストレス課題では、内田クレペリン検査を応用した単純な加法計算、トレッドミルを用いたランニングによる2種類のストレスである。楽曲は、6曲(Vocaloid、人、Vocal lessの3パターンにより計18曲)を使用した。楽曲の聴取はストレス課題後に行った。評価指標では「2次元気分尺度」による主観的評価と「脳波」、「唾液中アミラーゼ」による生理的評価の計3種類で行った。
著者
本多 慶大 工藤 卓
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第29回ファジィシステムシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.46, 2013 (Released:2015-01-24)

脳波と人間行動を遠隔計測可能なシステム,Air Brainを開発した.本システムの特徴は,いつでも・どこでも・誰でも容易に脳波と人間行動を計測することが可能であることである.汎用部品を用いて独自開発した小型脳波計とスマートフォンにより構成されているため,低コストで導入可能であり,更に広いエリアをカバーしたテレメトリーが可能である.小型脳波計とスマートフォンはBluetooth無線により接続し,スマートフォンの3G回線を介してインターネット上の外部保存領域へデータを保存することで計測場所の制約のない遠隔計測を実現した.また,スマートフォンは人間行動を識別するために高感度なセンサーやGPSシステムが組み込まれているため,これを利用して脳波と人間行動を同時に把握することが可能である.これらの特徴により広い分野への応用が見込まれる.Air Brainシステムを用いてα波の遠隔計測に成功し,市販の小型脳波アンプと同等の性能を有することを確認した.加速度センサーの出力値を同時計測することで,歩行状態と脳波を対応させて観測することが可能であった.また,Air Brainシステムを用いることにより,歩行直後数秒以内では,安静時と比較してα波が増大することを見出した.
著者
矢野 良和 原 和道 江口 一彦
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第29回ファジィシステムシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.50, 2013 (Released:2015-01-24)

カメラを利用した文書や書籍情報のメモが日常的に利用されるようになった。撮影される画像は、対象の正面から撮影されるとは限らず、背景など不要な情報も含む。必要情報を記録するため、用紙領域を投影変換で引き伸ばし、画像情報の可読性を向上させる。しかしこの手法では、撮影対象が平面である必要があり、曲面画像では適用が容易ではない。そこで、本研究では対象の曲面を推定し平面展開を行う手法を提案する。
著者
岩松 将輝 王 碩玉 姜 銀来
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第29回ファジィシステムシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.127, 2013 (Released:2015-01-24)

全方向移動型ロボットを用いて,ロボット上部に設置したステージ上のゴールにボールを転がし導くゲームを開発した.ロボットが自ら動いてゲームを達成するように知能化するため,人間の操作にある戦略を抽出し,模倣するアプローチを試みる.今回の報告は,人間によるゲーム中のボールの座標と人間の行った操作との定量的関係より,人間の行動戦略の抽出を行い,結果を示す.
著者
上野 貴紀 野津 亮 本多 克宏
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第29回ファジィシステムシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.110, 2013 (Released:2015-01-24)

強化学習の問題点として,状態,行動空間の爆発に伴う必要メモリ,学習時間の増大が挙げられる.これを防ぐために,近年様々な手法を用いた研究が行われている.本研究では強化学習の一種であるQ 学習の価値推定値表にファジィクラスタリングを適用しメンバシップ値を考慮に入れた学習法を提案し,学習済エージェントからの圧縮された情報によってどの程度の学習が行えるかを検討する.
著者
本多 克宏 田中 大士 大塩 竣也 野津 亮
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第29回ファジィシステムシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.14, 2013 (Released:2015-01-24)

共クラスタリングの有望な応用事例として,インターネット上での協調フィルタリングが注目されている.嗜好の類似したユーザ群に関連性の強いアイテムを割り当てる共クラスタリングにより,未購入・未評価のアイテムを推薦する.大規模なユーザ群への実応用を目指す上では,従来の共クラスタリングアルゴリズムでは計算コストの面で限界があった.本研究では,サンプリングアプローチに基づく大規模データへの適用可能性について,検証する.
著者
後藤 明美 松田 修三 小沢 和浩 坂本 憲昭 但馬 文昭 宮武 直樹
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第29回ファジィシステムシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.182, 2013 (Released:2015-01-24)

イチョウの黄葉は,秋の気温低下とともに進んでいくが,気温環境が黄葉の仕方にどのように影響を与えているかに関する定量的な分析は十分なされていない.本研究は、気候指標としてイチョウの黄葉を利用して気温環境を定量化し、都市の小気候区や微気候区の気温環境を把握することである.そのため東京都の多摩ニュータウン通りを観測のモデル地区として定め,毎年観測を行っている.2010年,2011年の観測データをもとに提案した黄葉の進行モデルは2012年についてもよい一致が見られた.このモデル式をもとに黄葉の進行の速さと黄葉期間の関係および黄葉の進行と気温との関係について前回の報告でおこなった.ここではイチョウの黄葉の様子を気候指標としてさらに明確なものにするために,観測地域におけるイチョウ周辺の建物や道路などの熱分布をサーモトレーサにより測定し,イチョウの黄葉と周辺の熱環境との関係について調べたので報告する.
著者
山田 慶太 入江 寿弘 浅見 明
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第29回ファジィシステムシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.216, 2013 (Released:2015-01-24)

低中層建築物ではエレベーターを設置している建物は少なく重量物や大型機材の搬入・搬出作業は人手で行われている。著者等は変形車輪を用いた階段昇降機構を考案し、軽量負荷での昇降実験に成功している。実用化するには有る程度の重量物を安定に運搬する必要が有り、階段で荷台を水平に保つ機構が必要である。しかし、荷物によって重量,重心位置の状態が多様に変化し、それに対応できる水平維持制御が必要がある。本研究では荷台部分の水平維持機構を考案し、その運動モデルをもとに制御系を検討する。制御を行うには荷台部の姿勢をセンサで検出し、状況に応じた適切な制御パラメータを設定する必要があるのでファジイ理論のメンバーシップ関数を用いた安定化が有効と考えられる。
著者
安高 真一郎 堀岡 久喜 安達 康生
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第29回ファジィシステムシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.92, 2013 (Released:2015-01-24)

時間割の作成は、組合最適化問題の一つである。また、その組合せは教室の大きさや教員と学生数、授業の数など様々な要素により最適解を求めることが困難となる。本研究では、進化型計算手法として近年注目を集めている差分進化Differential Evolution (DE)を用い、効率よく質のよい準最適解を求める手法を提案する。
著者
青山 剛 幸田 憲明
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第29回ファジィシステムシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.161, 2013 (Released:2015-01-24)

連続値空間の強化学習理論にはニューラルネットワークを用いているものが数多くあるが,従来のニューラルネットワークではニューロンを予め入力空間にマッピングする必要がある.しかし強化学習は,学習結果を予測することが一般に困難な問題を対象としており,学習過程に影響を大きく与えるニューロンマップを予測しておくことは一般に困難である.そこで本研究では,自律的にニューロンを追加,削除する機構を導入したニューラルネットワークモデルによる強化学習について述べ,マウンテンカー問題での性能評価を行う.
著者
福井 康弘 伊東 嗣功 工藤 卓
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第29回ファジィシステムシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.45, 2013 (Released:2015-01-24)

機能しない神経システムを補完することを目的とした生体の神経回路網と電子回路のインターフェイスを実現するためには,神経回路網のネットワークダイナミクスの解明と,最適な入力手法,出力である神経回路網の発火パターンをデコーディングする手法の開発が必須である.この目的のため,脳における神経情報処理の生体モデルとしてニューロ・ロボットの開発を行っている.生体の神経回路網に,外界からの入力として電流刺激が印加され,刺激による神経回路網の応答パターンによってニューロ・ロボットの行動が生成される.我々が開発しているニューロ・ロボットは,生体神経回路網が上位情報処理装置であり,ソフトウェアによって入出力を調整することによって合目的的行動を生成するように設計されている.本研究では常時教師無し学習を行いながら行動生成を行う自己組織化マップ(SOM)を用いたニューロ・ロボットを開発した.ロボットのIRセンサが識別した左右の障害物の位置に対応した2電極から電流刺激を行い,刺激によって得られる64次元の特徴ベクトルをSOMに入力し,10×10の2次元のマップ空間に写像して次元縮約を行った.学習の初期にのみ,左右の障害物に割り当てた電流刺激に対してあらかじめ選定したノードを強制的に勝者ノードとして教師あり学習を行い,勝者ノードに対して適切な想定動作を関連づけた.これをシーディングと呼ぶ.シーディングにより,左右入力によって誘発された神経電気活動の時空間パターンが互いに重なっていなかった場合,勝者ユニットの分布は左入力に対する勝者ユニットがマップ上の左側に,右入力に対する勝者ユニットが右側にほぼ分離して写像された.また,複数回の入力で選出された勝者ユニットの重心の位置は入力ごとに繰り返しほとんど同じ位置が選択される傾向が確認された.