出版者
日経BP社
雑誌
日経アーキテクチュア (ISSN:03850870)
巻号頁・発行日
no.953, pp.68-73, 2011-06-10

縦と横の両方の揺れから建物を守る「3次元免震」を、世界で初めて実用化した。2011年3月4日の完成から1週間後に東日本大震災が発生。世界初の装置は機能したのか。 これまでの免震装置は水平方向の揺れをかわすためのものだった。建物を倒す「地震力」とは、横揺れだからだ。
著者
磯 達雄
出版者
日経BP社
雑誌
日経アーキテクチュア (ISSN:03850870)
巻号頁・発行日
no.858, pp.24-28, 2007-09-24

小田急線を生田駅で降りて、タクシーに乗る。住宅地を抜けて、小高い丘を上った先にその建物はあった。連続するアーチの一部をガラスのカーテンウオールで覆った異形のファサード。山田守の設計で1957年に完成した長沢浄水場だ。この建物は神奈川県川崎市にあるが、東京都水道局の施設である。 建物は改修を終えたばかり。
著者
磯 達雄
出版者
日経BP社
雑誌
日経アーキテクチュア (ISSN:03850870)
巻号頁・発行日
no.821, pp.96-99, 2006-04-24

日本を西から東へとたどってきた建築巡礼の旅だが、今回は緊急企画として東京・八王子の大学セミナー・ハウスへと向かった。新しい研修棟の建設に伴って、宿泊用のユニット・ハウスが解体されると聞いたからである。「ワァオ!」。本館の前でタクシーを降りると、思わず口から感嘆の言葉が漏れる。
出版者
日経BP社
雑誌
日経アーキテクチュア (ISSN:03850870)
巻号頁・発行日
no.1055, pp.72-75, 2015-09-10

親から譲り受けた家を建て替えた2世帯住宅は、東西に構造壁を配し、南北どちらにも開放できるようにした。部分的な賃貸も含め、子どもの代まで使い続けられるよう可変性を確保した。 埼玉県蓮田市の住宅を建て替える際、建て主が意識したのは住みやすさと、…
出版者
日経BP社
雑誌
日経アーキテクチュア (ISSN:03850870)
巻号頁・発行日
no.1094, pp.6-9, 2017-04-27

豊洲新市場移転をめぐる一連の問題に新たな選択肢が提示された。総事業費734億円で築地市場を改修。完成までは7年を見込み、その間も市場機能を維持する。突然の改修案に市場関係者の意見は割れている。
出版者
日経BP社
雑誌
日経アーキテクチュア (ISSN:03850870)
巻号頁・発行日
no.1062, pp.6-13, 2015-12-25

3月の免震偽装問題、7月の新国立競技場の計画見直し、10月の杭偽装問題─。社会の信頼を揺るがす問題が立て続けに発生した1年だった。空き家急増や訪日外国人急増など新たな社会課題への対応も迫られるなか、建築界は社会との関わり方が改めて問われている。
出版者
日経BP社
雑誌
日経アーキテクチュア (ISSN:03850870)
巻号頁・発行日
no.830, pp.16-23, 2006-09-11

渓流沿いの散策路を、浴衣姿の温泉客が下駄の音を鳴らしながら歩いている。山形・銀山温泉は、古い木造の旅館が建ち並ぶ、情緒のある小さな温泉街だ。旅館藤屋はそのほぼ中央に位置する。 大正時代に建った木造3階建ての老舗の旅館を再生。7月にリニューアルオープンした。改装でなければ既存の木造を生かすことができない。
出版者
日経BP社
雑誌
日経アーキテクチュア (ISSN:03850870)
巻号頁・発行日
no.960, pp.40-47, 2011-09-25

欧州自動車大手、独ダイムラーの日本法人であるメルセデス・ベンツ日本が、初の直営店舗を開業した。カフェとレストランを重視し、映像と光を効果的に使う同施設を拠点に、次世代の顧客との接点を強める。 東京ミッドタウン(六本木)前の交差点角地に現れた、黒いフレームから色が漏れ出す建物。店内には、食事・仕事・買い物と異なる目的で集まる人と、車が見え隠れする。
出版者
日経BP社
雑誌
日経アーキテクチュア (ISSN:03850870)
巻号頁・発行日
no.1042, pp.36-39, 2015-02-25

東京国際空港(羽田空港)も国際線旅客ターミナルにひと工夫を施した。屋内に木造橋を建設したのだ。欄干に触れるとひやりと冷たいヒノキの感触が伝わってくる。旅客は触覚ではるか江戸の昔を体験するだろう。
出版者
日経BP社
雑誌
日経アーキテクチュア (ISSN:03850870)
巻号頁・発行日
no.1053, pp.66-75, 2015-08-10

長崎市の「軍艦島(ぐんかんじま)」(正式名:端島(はしま))が脚光を浴びている。「明治日本の産業革命遺産」として、世界文化遺産に登録されることが7月に決定。約100年にわたって、風雨にさらされながら解体されずに残った鉄筋コンクリート造の建造物群…
出版者
日経BP社
雑誌
日経アーキテクチュア (ISSN:03850870)
巻号頁・発行日
no.753, pp.22-26, 2003-09-15

の暑い日に、白いタオルを頭に巻いた汗だくの設計者たちが竣工間際の最後の仕上げ作業に追われていた。工事の一部をセルフビルドとすることで、総工費を638万円に抑えた住宅だ。約10坪という敷地の狭さや高さ制限などの敷地条件から、建物の形状は単純な四角い箱にした。南西の2面をガラスで囲った鉄骨造の2階建てだ。
出版者
日経BP社
雑誌
日経アーキテクチュア (ISSN:03850870)
巻号頁・発行日
no.685, pp.62-65, 2001-02-05

住宅部門で1位となったのは,宮脇檀氏が亡くなる直前に手がけていた「町田の家」。宮脇氏が設計途中で亡くなり,その後を所員が引き継いで完成させたという経緯が,多くの読者に強い印象を残したようだ。3位と5位にはアルミ造の家がランキングした。新しい構造材としてのアルミの可能性に,読者が高い関心を示していることが分かる。
著者
磯 達雄
出版者
日経BP社
雑誌
日経アーキテクチュア (ISSN:03850870)
巻号頁・発行日
no.866, pp.88-91, 2008-01-28

山形新幹線を山形駅で降り、左沢線に乗り換える。その時点では、確かに空は晴れ渡っていた。しかし列車が進むにつれ天候は徐々に怪しくなっていき、寒河江駅に到着したときには雨が降り出していた。建築取材の一番の難敵が雨。これまで不思議なことに「昭和モダン建築巡礼」の取材で、雨にたたられることは一度もなかったのだが、今回は運に恵まれなかったようだ。
出版者
日経BP社
雑誌
日経アーキテクチュア (ISSN:03850870)
巻号頁・発行日
no.1020, pp.43-49, 2014-03-25

戸建て住宅編戸建て住宅で防災や減災を考えるに当たっては、自衛策の強化がカギとなる。さらに、津波対策やもらい火の抑止、日常生活への配慮など、自衛策は多様化している。洪水を受け流し被災生活も想定 2つの川に挟まれ、もし氾濫すると5mの浸水が予想され…
著者
伊東 豊雄 遠藤 勝勧
出版者
日経BP社
雑誌
日経アーキテクチュア (ISSN:03850870)
巻号頁・発行日
no.893, pp.32-36, 2009-02-09

実測を通して多くの建築を見てきた元・菊竹清訓建築設計事務所の遠藤勝勧氏。ゆかりの建築家との対談を通して納まりや寸法、図面に対する考えを明らかにしてもらう。初回は伊東豊雄氏だ。伊東 大学を卒業後、菊竹清訓さんの事務所に入ってすぐの1年間は、翌年に当時の白木屋という百貨店で大きな展覧会があるというので、そのための作業をずっとやっていました。
著者
伊礼 智
出版者
日経BP社
雑誌
日経アーキテクチュア (ISSN:03850870)
巻号頁・発行日
no.1007, pp.80-82, 2013-09-10

住宅を構成する各部の意味について考えてきたこのシリーズ。最終回は、デッキやバルコニーを取り上げる。住宅では設計の全体像が固まった後に、おまけのように考えられることが多い部分だが、伊礼智氏は「住宅の新たなデザインの可能性を開く重要な部分」とみ…
出版者
日経BP社
雑誌
日経アーキテクチュア (ISSN:03850870)
巻号頁・発行日
no.988, pp.46-49, 2012-11-25

1914年の完成当時の姿を取り戻した東京駅丸の内駅舎近辺は、連日多くの人でにぎわう。ホテルのラウンジやレストランには行列ができ、宿泊も好調だ。まずは開業1カ月時点での集客力を数字で見てみよう。 これほどまでに写真を撮られる駅がかつてあっただろうか─。復元後の東京駅を訪れるたびにそんなことを感じる。
出版者
日経BP社
雑誌
日経アーキテクチュア (ISSN:03850870)
巻号頁・発行日
no.854, pp.22-25, 2007-08-13

7月16日の午前10時13分ごろに発生した新潟県中越沖地震は、死者11人、負傷者1987人、全壊住戸1057件、半壊や一部損壊が計2万2113件に上る被害を引き起こした(8月1日時点)。 震度6強の揺れを観測したのは、新潟県の柏崎市、長岡市、刈羽村、長野県飯綱町と広い範囲に及んだ。ところが被害は柏崎市に集中した。死者11人のうち10人が同市で被災し、全壊住宅は900件を超えた。
出版者
日経BP社
雑誌
日経アーキテクチュア (ISSN:03850870)
巻号頁・発行日
no.948, pp.14-18, 2011-03-25

水戸市の「水戸聖ステパノ教会」。塔に大きな亀裂が入った。コンクリートが脱落し、鉄筋にはらみが見られる。塔が左右に大きく揺すられて、剛性が変わる目地部に変形が集中したJR仙台駅前に建つさくら野百貨店の上層階からプレキャストコンクリート製の外装パネルが落下した。広告などに対応できる金属パネルが付いていた部分だった(上の写真)。
出版者
日経BP社
雑誌
日経アーキテクチュア (ISSN:03850870)
巻号頁・発行日
no.1059, pp.34-36, 2015-11-10

検査済み証がなく、確認申請時の図面と全く違う状態になっている─。そんな違法状態の戸建て住宅を、減築するなどして現行法規に適合させ、建築確認を申請。検査済み証を取得することで資産価値の向上を図った。