著者
秋山 和義
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.59, no.1, pp.5-8, 2011

従来の箔検電器の形を変更して,箔には学校にあるコピー機や印刷機の消耗品として使われているマスター紙を用い,180°まで開く箔検電器ができた。また,アルミホイルを用いて,より大きな箔の,帯電に応答のよい箔検電器もできた。この箔検電器は乾電池で開かせることができ,コンデンサーで電気を蓄える実験ができる。この新型箔検電器は生徒が自作でき,静電気のいろいろな観察・実験に使用できる。
著者
伊藤 仁之
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.49, no.4, pp.341-343, 2001

回転群表現の2価性の説明モデルとして知られるDiracのひも付きハサミやFeynmanのワインダンスを検討し,これらが2価性の説明になっていないことを明らかにする。
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.51, no.2, pp.155-163, 2003

センター試験を利用する大学の数は年々増加の傾向にあり,受験者の数も増加している。センター試験の問題が大学入学試験に与える影響が増えてきていることを意味している。それがゆえに問題はよりしっかりと検討される必要がある。日本物理教育学会入試検討委員会では物理IA〈本試験〉の検討を近畿支部,北海道支部を中心に行い,物理IB(本試験)については,アンケート調査を実施し,その結果をもとにして入試検討委員会で検討をおこなった。今回のアンケート用紙は,昨年と同様「物理IB」の問題について全体的な意見と各問についての意晃を選択肢で答えていただくと同時に自由に記述していただく部分も用意した。会員の申から約400名を抽出し,問題とアンケート用紙を発送し,2月5日までに回答を求めた。回収数は109であった。以下物理IBについてはアンケートの集計結果と当委員会での議論に基づいた意見を,物理IAについては北海道,近畿両支部で検討した意見を報告する。議論は,大学志願者の「高等学校における基礎的な学習の達成度を判定する」という大学入試センター試験の目標が学習者に対してどのように実現されようとしているか,という観点にたって行われた。なお2003年度センター試験の問題と解答は日本物理教育学会ホームページ(http://www.soc.nii.ac.jp/pesj/)又は大学入試センターホームページ(http://www.dnc.ac.jp/)で見ることができるので参照してほしい。
著者
福田 敦
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.58, no.1, pp.43-45, 2010

金属棒を松ヤニのついた指で擦るなどすると縦振動が生じる。ここではアルミチャンネルを用いて定常波の波長を定量的に調べる方法を示し,またこれを素材とした探究活動の授業実践を報告する。
著者
戸田 一郎
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.43, no.3, pp.298-301, 1995
参考文献数
2

科学史や科学博物館研究を手がけているわけでもない私ではあるが,よき先達にめぐまれてイギリスの科学博物館を訪れたのは今から約7年前である。その後,ヨーロッパやアメリカのおもな科学博物館を見る機会を得た。いずれもそれぞれ特徴があり,すばらしいものではあったが,今それらを振り返って,もし機会があればイギリスの科学博物館を今一度訪ねたいと考えている。
著者
八木 一正 馬目 秀夫
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育
巻号頁・発行日
vol.39, no.3, pp.143-145, 1991
被引用文献数
1

エレベータの加速度を測定するのに,エレベータ内に体重計を持ち込み"人間の体重がどう変化するか"で観察する方法がテレビの教育番組や図鑑などで紹介されてきた。ところが,この方法で求めた加速度からエレベーターの移動速度および移動距離を定量的に分析したところ,真の値より2割以上の誤差が出ることに気付いた。ここではその原因が体重計の"自重"にあることを明らかにしたので紹介する。
著者
橋本 康二
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.34, no.3, pp.170-172, 1986

静電気で直接豆電球を点灯することはできないが,コンデンサーに貯えれば瞬時は点灯させることは可能である.しかし,演示して見せるにはあまりにも瞬間のできごとであって効果がない.そこで,高圧放電時に流れる電流を誘導コイルのような高圧用変圧器の二次側に流し,一次側に生じた低電圧の電流を整流して大容量コンデンサーに貯えた電気で豆電球を点灯させる方法について報告する.
著者
西山 保子 菅原 佐央里
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.55, no.2, pp.163-164, 2007

2005年12月23日(祝日),長岡商工会議所において「クリスマス講演会2005 新潟中越地区の子供達ヘ ガリレオ工房のサイエンス・ライブショー」を世界物理年特別企画・中越地震復興支援事業として開催しました。講演会を開催するまでの経緯,講演会の概要と参加者に配布する実験キットの準備ならびに当日会場で補助をした学生の感想文を紹介します。
著者
山田 功
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.54, no.4, pp.288-291, 2006

江戸時代後期,本草学者高木春山が作成した『本草図説』の申にある雪華図(雪の結晶図)を紹介し,考察を加えた。これは土井利位が記した『雪華図説』とほぼ同時代の作品である。また,木版や銅版で刷られたものではなく,紙に筆で描かれた生の顕微鏡スケッチであることも貴重な記録と考える。
著者
矢野 淳滋
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育
巻号頁・発行日
vol.24, no.2, pp.61-64, 1976

羽根車がガラス棒上を転がって動く型の羽根車入りクルックス管の放電中に,それを傾けることにより羽根が回らないように釣り合わせる.このときの管の傾きから羽根が受けている力の大きさを計算したところ,電子の衝撃力として計算した値の40〜300倍も大きいことがわかった.一力で羽根車がうける力は消費電力によってほぼ決まることがわかり,軸が鉛直になったクルックス管を用いて電子線による回転力と電球の光による回転力をつり合わせ,そのときの光の仕事率が電子線の仕事率に近いことを確かめることができた.これは羽根車の回転力の大部分がラジオメーター効果によることを示すが,消費電力と回転力の関係の検討からラジオメター効果の他に静電気力のようなものが働いているかもしれないという結論になった.