著者
西村 惇 松原 豊 高田 広章
雑誌
研究報告組込みシステム(EMB) (ISSN:2188868X)
巻号頁・発行日
vol.2023-EMB-62, no.48, pp.1-8, 2023-03-16

コンテナ型仮想化は,VM 型仮想化より資源効率や処理速度で優れており,組込みシステムを含め,多くの分野で利用が広まりつつある.コンテナを作成する低レベルランタイムはコンテナのアプリケーションの実行性能やセキュリティを大きく左右するため,最適な選択を行う必要がある.一方で,セキュリティ分野を筆頭に評価が十分になされておらず,評価方法も確立されていない.本研究では新たに評価ツールを実装し,x86_64 環境と ARM 環境で,アプリケーションの実行性能,リソース使用量,セキュリティの観点から,runc,crun,gVisor,Kata Containers の 4 つの低レベルランタイムの評価を行った.
著者
水谷 太貴 松原 豊 高田 広章
雑誌
研究報告組込みシステム(EMB) (ISSN:2188868X)
巻号頁・発行日
vol.2017-EMB-44, no.5, pp.1-6, 2017-03-02

先進運転支援システムや自動運転の実装により環境の変化が非常に加速している自動車業界では,車載システムの柔軟性や再利用性が求められるようになってきた.それらをサポートするため,サービス指向通信ミドルウェアである SOME / IP (ScalableService-Oriented MiddlewarE over IP) の標準化が進められている.車載ネットワークの通信ミドルウェアに対する性能要件として,サービスの利用確立までの遅延や,通信メッセージのリアルタイム性などがある.サービス指向はサービスをネットワーク上で連携させてシステムの全体を構築していくため,動的なネットワークの設計を行う必要がある.従来,静的にネットワーク設計を行っていた車載システムに比べてオーバーヘッドが増加することは明らかである.本研究では,SOME / IP の Service Discovery における通信確立遅延を測定し,考察する.
著者
大川 猛 菅田 悠平 木戸 剛正 若槻 泰迪 大津 金光 横田 隆史
雑誌
研究報告組込みシステム(EMB) (ISSN:2188868X)
巻号頁・発行日
vol.2018-EMB-48, no.3, pp.1-2, 2018-06-22

ROS2 (Robot Operating System version 2) は,知的ロボットの分散ソフトウェア開発プラットフォームとして普及が期待されている.ROS2 における通信レイヤとして用いられる DDS (Data Distribution Service) は,分散ソフトウェアにおいて,通信するトピックごとに細かな QoS (Quality of Service) ポリシーが設定可能であることが特徴である.一方,FPGA (Field Programmable Gate Array) は,知的ロボットの実現に必要な画像認識処理を,高い電力効率での並列処理が可能であるが,高性能な回路の設計が難しいという課題がある.本稿では,FPGA を用いて DDS に準拠した Publish / Subscribe 通信を行うための調査および初期検討結果について報告する.
著者
高瀬 英希 祐源 英俊
雑誌
研究報告組込みシステム(EMB) (ISSN:2188868X)
巻号頁・発行日
vol.2022-EMB-59, no.37, pp.1-8, 2022-03-03

分散型のロボットシステムにおけるエッジデバイスの応答性やリアルタイム性の向上および消費電力の削減などへの期待から,ROS 2 への組込み技術の導入に注目が集まっている.本研究の目的は,組込みデバイス向けの高効率な ROS 2 通信方式およびメモリ軽量な実行環境を確立することである.提案する実行環境である mROS 2 は,主に組込み向けの軽量プロトコルスタックおよびリアルタイム OS から構成される.最大の利点は,ホストデバイス上の ROS 2 ノードとの通信において,既存の環境では必須であった仲介の役割を担う Agent ノードを不要にできることである.本研究では,目的の実現に求められる設計要件を整理し,効率的な通信処理を実現するためのソフトウェア構成および動作フローを設計する.また,mROS 2 通信ライブラリとして提供する API は,汎用 OS 向けの ROS 2 のクライアントライブラリと互換性を保つようにする.提案手法を STM32 NUCLEO-F767ZI ボード上に実装し,本研究成果が通信性能に優れた分散ロボットシステムの実現に貢献することを示す.
著者
奥田 勝己 竹山 治彦
雑誌
研究報告組込みシステム(EMB) (ISSN:2188868X)
巻号頁・発行日
vol.2015-EMB-38, no.2, pp.1-8, 2015-08-21

命令セットシミュレータ (ISS:Instruction Set Simulator) は,組込みシステムの仮想開発環境の構築に不可欠なソフトウェアである.組込みシステムの開発では,新規アーキテクチャの CPU や専用プロセッサを含む多種多様なプロセッサが採用される.このため,組込みシステムの開発に ISS を適用するためには,ISS の構築を効率化する自動生成技術が必要である.ISSの命令デコーダを自動生成する手法は従来から存在するが,変則的な命令セットに対応した手法は確立されておらず,自動生成可能な命令セットは限定的である.そこで,本論文では変則的な命令セットに対応した命令デコーダ生成手法を提案する.一般に命令デコーダ生成手法は,デコードエントリの集合を分割しながら再帰的にデコードツリーを生成する.提案手法では,集合の分割時にオペコード情報のみでなく,除外条件を用いることで変則的な命令セットに対応することを特徴とする.ARM と MIPS64 を対象として提案手法を適用した結果,変則的な命令セットに対しても効率的な命令デコーダを生成可能であることを確認した.
著者
松井 真子 松延 拓生 満田 成紀 福安 直樹 鯵坂 恒夫
雑誌
研究報告組込みシステム(EMB) (ISSN:2188868X)
巻号頁・発行日
vol.2016-EMB-41, no.8, pp.1-8, 2016-05-26

近年,ウェブで利用されているアプリケーションは Rich Internet Application(RIA) が主流となっている.しかし,RIA は同一ページ内で動的に情報が更新されるため,支援技術を用いてウェブを利用するユーザには変化が伝わらない可能性がある.このようなアクセシビリティに関する問題を解消するには多大な労力を必要とする.そこで本研究では,HTML を対象に動的なオブジェクトの状態を把握するために WAI-ARIA の仕様を基に必要な HTML 属性記述を検討し,属性の記述方法の分類と系統化を行った.実際にユーザインタフェース (UI) を 22 種類作成し,UI の使用目的毎に分類した結果,入力系・表示系・操作系・ナビゲート系・部品系の大きく 5 種類に分類された.その後,分類毎に標準化すべき属性の記述方法を検討した.JavaScript ライブラリによって,Role 属性から UI の種類を判断し,必須の属性値を動的に付与するサポートが可能であると考えられる.
著者
佐藤 隆彦 三浦 啓太 藤倉 俊幸 安積 卓也
雑誌
研究報告組込みシステム(EMB) (ISSN:2188868X)
巻号頁・発行日
vol.2020-EMB-53, no.46, pp.1-9, 2020-02-20

自動車の運転手不足や高齢者による運転操作ミスが社会問題になっている.そのため,自動運転システムの開発が急がれており,自動車業界ではモデルベース開発が盛んに行われている.自動車機能安全規格ISO 26262 では,モデルベース開発において,Back-to-Back テストを行うことが要求されている.そのため,製品の動作環境に組込む際に,制御仕様と動作が一致しているかの検証をする必要がある.本研究では,自動運転ソフトウェア向けの Back-to-Back テストフレームワークを提案する.既に正しく動作しているモジュールと,その機能を移植したモジュールの入出力結果を保存・比較する.本論文では,MATLAB/Simulink で作成したモデルが正しく動いているかを,自動運転ソフトウェアである Autoware のモジュールを用いて Back-to-Back テストで評価する.
著者
出原 章雄 水口 武尚
雑誌
研究報告組込みシステム(EMB) (ISSN:2188868X)
巻号頁・発行日
vol.2019-EMB-50, no.1, pp.1-7, 2019-03-10

近年,汎用 Ethernet デバイスの低価格化,高機能化から,機器間の通信に,独自の専用バスではなく,汎用 Ethernet を使いたいという要求が高まっている.しかし,Ethernet は一般的にスループット向上を目指すベストエフォート型であり,通信の定周期性が問題となることが多い.そこで,IEEE は,Ethernet 上で時間制約のある通信を行うことを目的として,TSN (Time-Sensitive Networking) を策定中である.TSN を実現するためには,送信タイミングのスケジューリングが重要であり,この実現に向けて,Linux は,2018 年 10 月に ETF (Earliest TxTime First) 機能を導入した.本機能により,Network Interface Controller が搭載するフレーム送信タイミング指定機能を,アプリケーションから利用可能となる.そこで,組込み Linux 上での TSN 通信の実現可能性を確認するため,組込み機器上で ETF 機能を用いた場合のフレーム送信周期のぶれを評価した.結果,ETF 機能を利用しない通常送信において,1ms 周期のフレーム送信の最大値と最小値の差は 20us 程度となった.対して,ETF 機能を利用した場合,最大値と最小値の差は 55ns となり,送信タイミングのぶれは 10 ナノ秒オーダとなることが判明した.一般的な TSN 通信のユースケースではマイクロ秒の精度が求められるが,通常送信の場合,フレーム送信タイミングは最悪 20us 程度ぶれるため,TSN 通信は現実的でない.これに対し,ETF 機能を利用した場合,フレーム送信タイミングは 10 ナノ秒オーダのぶれに収まるため,組込み Linux においても TSN 通信が実現可能となる見込みを得た.
著者
早川 栄一 斎藤 直生
雑誌
研究報告組込みシステム(EMB) (ISSN:2188868X)
巻号頁・発行日
vol.2016-EMB-41, no.5, pp.1-6, 2016-05-26

ネットワーク帯域が狭い環境において,クラウド連携した組込みシステムの学習やシステムを構築するために Raspberry Pi を複数用いた可搬型のクラウド基盤システムを構築した.特徴は次のとおりである.(1) 省リソースで仮想環境を利用可能なようなコンテナ型のクラウドシステム,(2) 物理リソース状態を可視化可能なようにボードごとの LED を用いたリソース可視化機構,(3) 従来のクラウド管理ソフトウェアと比べて軽量小型のクラウド基盤システムの実現.
著者
渡部 卓雄
雑誌
研究報告組込みシステム(EMB) (ISSN:2188868X)
巻号頁・発行日
vol.2017-EMB-45, no.2, pp.1-6, 2017-06-23

マイクロコントローラ等の小規模組み込みシステム向けに設計された関数リアクティブプログラミング (FRP) 言語のための自己反映計算機構を提案する.提案方式では,時変値を介した実行系内部へのアクセスを可能にすることで,自己反映計算もリアクティブな操作として実現されている.本機構の導入により,小規模システムでの実行を考慮して静的に実現されている言語の実行系に,ある程度の柔軟性と適応性を与えることが可能になる.
著者
田村 佳愛 渡辺 晴美
雑誌
研究報告組込みシステム(EMB) (ISSN:2188868X)
巻号頁・発行日
vol.2017-EMB-45, no.5, pp.1-2, 2017-06-23

本稿では,開発時の各メンバーの共通理解を築くために,感情推移の可視化 ・ 共有 ・ 記録を行うシステムについて述べる.思考の共通理解を容易にするユーザーストーリーマッピングという技術があるが,共通理解が合意まで結びつかないという課題がある.本稿では,これらの課題を解決するために,感情推移を可視化させるシステムについて提案する.
著者
細合 晋太郎
雑誌
研究報告組込みシステム(EMB) (ISSN:2188868X)
巻号頁・発行日
vol.2016-EMB-43, no.7, pp.1-4, 2016-11-04

組込みシステムにおけるデバイスドライバ開発では,対象とするハードウェアデバイスに関する情報が必要となる.多くのハードウェアデバイスは PDF 形式のハードウェアデータシートが提供されており,ソフトウェア開発者はこのデータシートを元にしてデバイスドライバを開発する.PDF はどのような環境でも同一の表示を得ることができ,人が読むには適した形式であるが,文書構造に関する情報を持たないため,プログラムにより情報を抽出し自動処理等に用いることが難しい.本稿では,PDF の解析を行い,構造情報を再構成することにより,PDF から必要な情報を抽出する方法の提案と,利用方法の一例について述べる.
著者
後藤 隆志 武藤 康平 平野 智大 見神 広紀 高橋 宇一郎 井上 栄 木村 啓二 笠原 博徳
雑誌
研究報告組込みシステム(EMB)
巻号頁・発行日
vol.2015-EMB-36, no.34, pp.1-6, 2015-02-27

本稿では,マルチコアを搭載したスマートフォン端末において,コンパイラにより自動並列化及び低消費電力化された複数のアプリケーションを実行する際に,全体の実行時間の短縮あるいは各アプリケーション毎に設定されたデッドラインを守りつつ電力削減を達成するダイナミックスケジューリング方式について提案する.本スケジューリング手法では,コンパイル時に指定した各アプリケーションの並列実行時の利用コア数に応じた実行時間や消費電力,及びデッドラインを用いて,3種類の方式に基づくスケジューリングを行う.ARM 4 コアの端末上で動画コーデックアプリケーションを対象に評価を行い,FIFO 方式と比べ速度向上率で 18.5%,電力削減率で -28.8%の結果が得られた.
著者
戸田 賢二 海老原 一郎 瀬河 浩司 高橋 孝一 森川 治 古原 和邦
雑誌
研究報告組込みシステム(EMB)
巻号頁・発行日
vol.2013, no.44, pp.1-6, 2013-03-06

制御システムをマルウェアの脅威から防御する手段として制御システムを包み込みセキュリティのバリアを提供するデバイスの提案と開発状況について述べる.同デバイスは専用のFPGAボードであり,まずストレージのアクセス制御を中心に開発を行っている.本稿では,ファイルシステムへの対応手法について検討した.Security Barrier Device, an attachment to control system devices for protection against malware, is described. The device is a specially designed FPGA board, in which storage access control is firstly under development. This article has a discussion on access control method on file systems.
著者
中川 裕貴 Praween Amontamavut 西野 洋介 早川 栄一
雑誌
研究報告組込みシステム(EMB)
巻号頁・発行日
vol.2013-EMB-28, no.30, pp.1-6, 2013-03-06

Androidは,LinuxカーネルとDalvikVMの二つの言語で構成されているので,複数のプロセスの動作を理解することが困難である.そこで,本報告ではAndroidにおけるプロセス可視化環境の開発を行った.本システムではftraceを用いた低オーバヘッドのシステム情報取得環境を構築し,プロセス生成や切換えに関する情報を取得可能とした.この情報を元にWebブラウザで可視化環境を開発することで,ユーザが容易に利用可能な環境を構築した.本環境ではプロセスのOSモデル図,時間変化グラフ,プロセスのツリー構造を表示することにより,利用者がプロセスの実行時間や状態の遷移,プロセス同士の関係性を容易に把握できるようにした.
著者
小清水滋 新城靖 板野肯三 榮樂英樹 松原克弥
雑誌
研究報告組込みシステム(EMB)
巻号頁・発行日
vol.2012, no.8, pp.1-8, 2012-11-28

現在、 PC への動画配信が普及して久しいが、依然として著作権保護の問題が残されている。本研究ではソフトウェア的に破れないことを保証し、かつユーザが安心して利用できる著作権保護手法の提案と実装を行う。本研究では、ユーザと権利者に中立な仮想計算機モニタを用いる。中立的仮想計算機モニタ上のユーザ用の OS とは隔離されたメモリ空間でメディアプレイヤを動かし、動画像の再生中はメディアプレイヤに画面デバイスを専有させる。メディアプレイヤと配信サーバ間では暗号通信を行う。中立的仮想計算機モニタの非改竄はリモートアテステーションを用いユーザと権利者双方から検証可能とする。本研究では中立的仮想計算機モニタを BitVisor を用いて実現する。メディアプレイヤは H.264 動画が再生できる FFmpeg を BitVisor の拡張機能として実行する。
著者
岡本和也 薦田登志矢 中田尚 三輪忍 佐藤洋平 植木浩 林越正紀 清水徹 中村宏
雑誌
研究報告組込みシステム(EMB)
巻号頁・発行日
vol.2012-EMB-26, no.4, pp.1-8, 2012-09-03

マイクロプロセッサを備えたセンサであるスマートセンサは,周囲の状況を周期的にサンプリングし,センシングした結果に簡単な処理を施し,その結果をメインのシステムへ送信する,周期的リアルタイムシステムの一種である.ただし,一般的なリアルタイムシステムとは異なり,入力データのサンプリング周期とデータ送信 (デッドライン) の周期が必ずしも一致するわけではなく,一般には,後者の周期が前者の周期よりもはるかに大きい.そのため,データの入力間隔に合わせてシステムがデータを処理するのではなく,データを一旦バッファに格納しておき,いくつかのデータがバッファに溜まったらシステムを起動して処理を行い,処理が完了したらシステムをシャットダウンする,という制御が可能である.このような制御を行えば, DVFS や動的電源制御などの従来の制御を行う場合よりも,省電力なシステムを実現できると考えられる.本稿では,上述の制御を行うシステムのモデルを提案し,既存の制御手法と比較する.評価の結果,既存手法と比べて消費エネルギを 79.6% 削減できることがわかった.
著者
Yong Xie Gang Zeng Yang Chen Ryo Kurachi Hiroaki Takada Renfa Li
雑誌
研究報告組込みシステム(EMB)
巻号頁・発行日
vol.2012-EMB-26, no.3, pp.1-8, 2012-09-03

Controller Area Network (CAN) is widely used inside the automobiles. To decrease design complexity and cost, gateway is employed to realize the communication between different CAN buses. But its employment brings great challenges for worst-case response time (WCRT) analysis of CAN messages. We first analyzed the key challenges for WCRT analysis of messages. And then, based on existing method proposed for one single CAN, a new WCRT analysis method that considers the timing distance relations among messages is proposed for non-gateway messages. Furthermore, a division-based method that transforms the end to end WCRT analysis of gateway messages into the similar case with WCRT analysis of non-gateway messages is proposed for gateway messages. The correctness of the proposed method is proved and its usability is verified by comparing it with a full space searching based simulator as well.
著者
小川 清 斉藤 直希
雑誌
研究報告組込みシステム(EMB)
巻号頁・発行日
vol.2012-EMB-26, no.2, pp.1-8, 2012-09-03

ソフトウェアと文書の作成,編集および教育の取組みの経験を基に,ソフトウェア関連文書の品質改善を検討する。ソフトウェア関連文書の品質改善を行うにあたって,ソフトウェアの品質特性の枠組みに文書の特性を当て嵌めた。事例でソフトウェア品質副特性で分類し,改善の方向を考える。
著者
原拓 石川拓也 大山博司 高田広章
雑誌
研究報告組込みシステム(EMB)
巻号頁・発行日
vol.2012-EMB-26, no.1, pp.1-8, 2012-09-03

本研究では,組込み向け TCP/IP プロトコルスタックの UDP 機能を, TECS を用いてコンポーネント化する. TECS は組込み向けコンポーネントシステムであり,小さいオーバヘッドでコンポーネント化できる.コンポーネント化により,拡張性や変更容易性といったコンフィギュラビリティのあるプロトコルスタックを実現することを本研究の目的としている.開発したプロトコルスタックを既存のものと比較した結果,小さいオーバヘッドでコンポーネント化ができ,コンフィギュラビリティが向上していることを確認できた.