著者
池田 岳大
出版者
東北社会学会
雑誌
社会学年報 (ISSN:02873133)
巻号頁・発行日
vol.44, pp.47-57, 2015-07-16 (Released:2018-03-28)
参考文献数
28

女性が各キャリア段階において形成した人的資本は,必ずしも再就職の際に有効に機能しないことが先行研究において示されてきた.しかし,いまだ未検証な人的資本の指標として職業資格があり,人的資本理論やシグナリング理論に基づいて考えると,その独自の効果が期待される.そこで本稿では,再就職移行に際して職業資格とその取得時期が他の人的資本の指標とは異なる独自の効果をもちうるのか検証した. データは2005年SSM調査を使用し,そのうち結婚・出産を機に離職した女性の再就職移行に関して,離散時間ハザードモデルを用いて推定を行った.主な結果として,(1)入職以前の人的資本の指標となる最終学歴は効果をもたないこと(2)入職後の人的資本の指標となる職業経験の効果は一貫したものではないこと(3)入職後に職業資格を取得した者は再就職に移行しやすく,そのほとんどが20年以内に再就職していること(4)入職後の職業資格の効果は,他の人的資本の指標となる変数を統制したうえでも独自の効果をもつことが示された.この結果,職業資格には女性の再就職移行において,特定の職業との結びつきを高める可能性や,採用側との情報の非対称性を埋め合わせる効果が期待される.
著者
下瀬川 陽
出版者
東北社会学会
雑誌
社会学年報 (ISSN:02873133)
巻号頁・発行日
vol.44, pp.71-81, 2015-07-16 (Released:2018-03-28)
参考文献数
16
被引用文献数
1

近年,日本における大学・短大中退者は増加し,中退への関心は高まっている.一方で,中退者の社会経済的地位達成に着目した研究はあまりなされていない.本稿の目的は,大学・短大を中退したことがその後のライフコースへ与える影響について,計量的アプローチを用いて明らかにすることである.「正規雇用に就くことができるか」「獲得可能な賃金」の2点を達成の指標に分析を行ったところ,大学・短大中退者は中長期的にも正社員就業しづらいこと,同じ正社員経験のない者であっても卒業者に比べ賃金が低くなることが明らかになった.正社員になることのできない大学・短大中退者は,大学・短大卒業者に比べて賃金の面では不利であり,より条件の良い仕事は卒業者に取られてしまうのである.
著者
高橋 満
出版者
東北社会学会
雑誌
社会学年報 (ISSN:02873133)
巻号頁・発行日
vol.43, pp.31-34, 2014-07-25 (Released:2015-08-24)
参考文献数
3
著者
吉原 直樹
出版者
東北社会学会
雑誌
社会学年報 (ISSN:02873133)
巻号頁・発行日
vol.43, pp.35-47, 2014-07-25 (Released:2015-08-24)
参考文献数
19

福島第一原発が立地する大熊町では,全住民の96パーセントが「帰還困難区域」に指定され,故郷を追われている.加えて,新自由主義的な復興政策の下ですさまじい勢いで「難民化」=「棄民化」がすすんでいる.にもかかわらず,東京に拠点を置く主流メディアは真実を報道することを避け,人びとの目をフクシマからそらすことに躍起になっている.避難民は,「忘却」という暴力にさらされたうえで,「絶望の共有」(shared despair)を余儀なくされている.しかしながら決してあきらめず,自らの生存と人権をかけた復興への道を模索している. 本稿では,たえず組み合わせを変えながら横に広がっていく「関係としての相互作用」を通して,剥奪された場所を回復しようとする避難民の姿を,サロンを事例にして,「創発するコミュニティ」の展開をフォローアップしながら追う.そして旧来のガバメント(統治)によるトップダウンの「統制」(control)にも,市場を介して私化された関係による「調整」(coordination)にも回収されないコミニュニティの可能性について論じる.併せて,「コミュニティ・オン・ザ・ムーブ」を契機とするコミュニティ・パラダイム・シフトの方向性について検討する.
著者
本間 照雄
出版者
東北社会学会
雑誌
社会学年報 (ISSN:02873133)
巻号頁・発行日
vol.43, pp.49-64, 2014-07-25 (Released:2015-08-24)
参考文献数
12
被引用文献数
3

本稿の目的は,東日本大震災で甚大な被害を受けた宮城県南三陸町を中心にして,被災地で見えてきた災害ボランティア活動の様相を取り上げ,災害ボランティア活動に関わる新たな課題について考察することにある.巨大津波で街を失った沿岸部被災地のボランティア活動は,阪神・淡路大震災以降積み重ねてきた活動とは異なる新たな課題に直面している.特に,長期間に渡って開設されている災害ボランティアセンター,漁業や農業への支援及び組織化されたボランティア団体と地元社会福祉協議会との連携・協働は,新たな不具合として表面化してきた内容と従来から現場で感じていた課題が重なり合い,東日本大震災から学ぶべき課題として,その具体的対応を迫っている. 本稿では,これまでボランティア活動側に視点を置いた議論が多い中にあって,同時に支援を受ける側の力「受援力」の向上も併せて行うことの必要性を問うている.この受援力は,支援力と地域力を編む力と言い現し,支援力と地域力を編む力としての受援力を高めることで,被災直後の緊急援護から復旧復興期支援,そしてその先にある地域福祉へつながっていく支援を目指す力となる.このことへの着目は,東日本大震災で得た教訓を新たな震災への備えとして活かす道ではないかと提案する.
著者
相澤 出
出版者
東北社会学会
雑誌
社会学年報 (ISSN:02873133)
巻号頁・発行日
vol.43, pp.75-78, 2014-07-25 (Released:2015-08-24)
参考文献数
11
著者
大井 慈郎
出版者
東北社会学会
雑誌
社会学年報 (ISSN:02873133)
巻号頁・発行日
vol.43, pp.83-94, 2014-07-25 (Released:2015-08-24)
参考文献数
36

本稿は,新国際分業と世界都市システムのなかでの,東南アジア都市の位置づけを明らかにするものである.今日,世界的な都市人口の増加とともに巨大な都市圏が形成されるなか,都市研究では,その構造的説明を目的とした議論が行われている.こうした議論では,とりわけアジア諸国を対象に論じられているが,なぜ他の途上国地域ではなくアジア(なかでも東南アジアと中国)が議題となるのか,という問題に立ち入っていない.そこで本稿は,先進国・途上国の現在の都市化・都市圏形成の議論,および各途上国の発展戦略に関する議論を横断的に分析し,東南アジア都市の位置づけを明確化した.その結果,他の途上国地域と異なり,工業製品輸出国という地位を獲得した基盤には,日本の近隣国であったという地政学的要因,それと関連するプラザ合意による通貨安と規制緩和といった世界経済的要因と,国内労働力の管理の容易さといった労働環境的要因とあわせて,人口分布とその土台となる工業化以前の農業経済システム的要因があったことを指摘した.
著者
何 淑珍
出版者
東北社会学会
雑誌
社会学年報 (ISSN:02873133)
巻号頁・発行日
vol.43, pp.95-106, 2014-07-25 (Released:2015-08-24)
参考文献数
10
被引用文献数
1

本稿は,北海道の根釧パイロットファーム開拓事業によって入植した開拓初代女性の自発的文化活動を対象とした事例研究である.本稿の課題は,対象者が日々の日常生活において農業に携わりつつ家事育児をこなしながら,どのように自らの生活文化を形成させてきたのかを明らかにすることである.開拓女性の入植から今日に至るまでの生活史を追うことによって,根釧パイロットファームという社会的条件に,対象者はどのように向かい合い,結果的にどのような新たな社会的条件を作り上げようとしているのかを焦点に検討した.女性の文化活動が,家族経営である農家生活において,家族内人間関係の円滑化および生活,生産両面における家族生活の安定化を促進させた.そしてその活動が地域の同世代および世代間の交流の場と機会を提供することにつながり,結果的に地域に新たな生活文化が形成されつつあることが明らかとなった.
著者
三須田 善暢
出版者
東北社会学会
雑誌
社会学年報 (ISSN:02873133)
巻号頁・発行日
vol.43, pp.107-117, 2014-07-25 (Released:2015-08-24)
参考文献数
26

本稿では,日本農村社会学の先駆的業績と位置づけられる新渡戸稲造農業論の主著『農業本論』を中心に取り上げ,これまでの先行研究ではあまり論じられてこなかった点――特にモノグラフ研究法の手法と全人的な農民把握――に注目し,彼の思想の特質と農村社会学上の先駆性をあきらかにする.くわえて,現在からみての農村社会学に対する意義を示唆的に提示する.その際には新渡戸の提唱した「地方学」および彼の都市農村関係論,とりわけ“農工商鼎立併進論”,さらにはその基盤にある農民心理・性格等の分析に注目する. 新渡戸は,当時の農民の心理,意識,道徳等を平等な人間観にもとづき全人的に把握している.それによって,中央集権的に上から教化しようとする姿勢から,一線を画すことができた.地方学にこめられた地域の自立を重視する姿勢の基盤には,このような,新渡戸の農民把握の姿勢が存している.そこには,当時の小農保護論の問題状況のなか,地方(農業)の担い手を自立的な農民にもとめていたことが関わっている.このことと,地方学の構想,都市工商業との関係,農工商鼎立併進論の志向は連関しあっているのである.こうした点において,新渡戸農業論を,いわゆる内発的発展論の系譜に位置づけることは可能であろう.特に地方学は,日本農村社会学のモノグラフ研究の系譜に位置づけるべきものであろう. 新渡戸農業論は日本農村社会学その他の先駆的な位置におかれうるものだが,単に先駆的というだけではなく,専門分化していない時期のダイナミズムだからこその視角・着眼等を汲み取りえる業績といえる.
著者
大井 慈郎
出版者
東北社会学会
雑誌
社会学年報 (ISSN:02873133)
巻号頁・発行日
vol.42, pp.85-96, 2013-07-19 (Released:2014-08-31)
参考文献数
26
被引用文献数
1

本稿は,インドネシア首都ジャカルタ郊外のブカシ県を調査地に,露天商228人への個別訪問調査から成員の性質を分析することで,先行研究では検討されていなかったインフォーマルセクター成員の「時間帯による差異」とそれに関わる兼業の状況を指摘する.1960年代に途上国の都市における雇用問題が国際機関にて議論され始めてから今日に至るまで,「インフォーマルセクター(政府の公式統計に反映されない多種多様な都市雑業層)」をどのように描き出すかについて,多くの研究が行われてきた.本稿で取り上げる露天商は,生産単位としては「インフォーマルセクター事業」に,職業的地位としては「自営業」にあたるため,多層なインフォーマルセクターのなかにおいて諸々の賃金労働従事者よりも上位に位置する.兼業という観点を考慮し調査結果を分析すると,①自給生産に頼らず露天商としてのみ働く者,②フォーマルセクターで雇用されながらも露天商でも働く者,の2タイプの存在が浮き彫りになる.この2タイプは,朝の時間の日曜市では①,夜の時間のナイトマーケットでは②の傾向が,それぞれ明らかになった.また,本研究は,調査地が首都中心ではなく,近年の東南アジア諸国の発展を牽引する首都郊外であるところから,インフォーマルセクターの「地理的分布による差異」の問題にも言及する.
著者
坪田 光平
出版者
東北社会学会
雑誌
社会学年報 (ISSN:02873133)
巻号頁・発行日
vol.42, pp.97-107, 2013-07-19 (Released:2014-08-31)
参考文献数
16
被引用文献数
1

本稿の目的は,日本社会におけるフィリピン系結婚移民の組織形成と社会移動のあり様を捉えるために,「エンターテイナー」に対する価値意識の重要性を示すことである.そのため本稿では,移民が資源形成する場として注目されてきたエスニック教会とその解体過程を対象とした事例研究を行う.先行研究は,親世代を対象化する際に,同一世代内部の差異には十分な注意を払ってこなかった.しかし,エスニック教会の解体過程を通じて同一世代内部の社会関係を描いた本研究は,同一世代内部に葛藤・対立が存在することを明らかにした.そこで,とくにフィリピン人女性に対してステレオタイプに語られる「エンターテイナー」への価値意識とそのズレは,同一世代内部を分断する境界線としてあらわれ,エスニック教会の存立基盤を危うくする要因にもなっていた.よって,フィリピン系結婚移民を論じる際には,まずその背後にあるホスト社会の背景文脈と深くかかわる形で同一世代内部の社会関係を立体的に描き出す必要があると考える.
著者
細谷 昂
出版者
東北社会学会
雑誌
社会学年報 (ISSN:02873133)
巻号頁・発行日
vol.43, pp.21-30, 2014-07-25 (Released:2015-08-24)
参考文献数
17
被引用文献数
1
著者
鳶島 修治
出版者
東北社会学会
雑誌
社会学年報 (ISSN:02873133)
巻号頁・発行日
vol.41, pp.91-101, 2012-07-14 (Released:2014-03-26)
参考文献数
25
被引用文献数
1

本論文では,現代日本における教育期待の形成メカニズムの特徴を明らかにすることを目的として,中等教育段階における選抜と差異化の面で日本とは性格の異なる教育システムをもつアメリカおよびオランダとの比較検討を行う.日本では高校進学時に異なるタイプ・ランクの学校への進路分化が生じるが,本論文で対象とする中学2年生はこの選抜と進路分化をまだ経験しておらず,それゆえに国際比較の視点から見た日本の位置づけは明確でない.TIMSS2003のデータを用いた分析から,教育期待に対する学力の効果には日本とオランダの間に差が見られず,アメリカではこれら二カ国に比べて弱いこと,他方で,教育期待への出身階層の影響力は三カ国間でほぼ同程度であることが明らかになった.教育期待に対する学力の影響という面では,開放的な中等教育システムをもつアメリカよりも,むしろ「高度に差異化された教育システム」をもつオランダとの間に日本との共通性が見出される.近年のわが国では学力面での大学進学の制約が弱まりつつあるという見方もあるが,国際的に見ると,日本における教育期待の形成は現在でも学力の影響の大きさによって特徴づけられる.
著者
濱本 真一
出版者
東北社会学会
雑誌
社会学年報 (ISSN:02873133)
巻号頁・発行日
vol.41, pp.115-125, 2012-07-14 (Released:2014-03-26)
参考文献数
14
被引用文献数
2

本稿の目的は,公立中高一貫校の拡大に焦点を当て,その導入時期と拡大スピードに影響を与える要因を分析することである.中高一貫校を,中学校入学段階で選抜を行う「受験型(併設型,中等教育学校)」と選抜を行わない「連携型」に分別し,それぞれに対して人口的,地域的要因をイベントヒストリー分析およびマルチレベルモデルによって検証した.分析の結果,受験型一貫校設置に対しては教職員組合の規模が,連携型に対しては受験型一貫校の数が,その設置時期を遅らせる要因として作用しているということが分かった.加えて,それぞれの量的拡大の要因を分析した結果,受験型の拡大には私立学校の割合,他県への生徒流出,財政力が有意な影響を与え,受験型の一貫校が持つ生徒獲得の側面が明らかになった.連携型は比較的財政力の少ない県に設置され,受験型を設置できない地域の代替的な役割を担っているが,全国的に平原化しているということが分かった.受験型と連携型は現在補完的な役割を担っているが,受験型の増加と連携型の平原化の傾向から,今後中高一貫校が量的に拡大しても,地域による教育機会の格差が存続し続ける可能性が示唆される.
著者
板倉 有紀
出版者
東北社会学会
雑誌
社会学年報 (ISSN:02873133)
巻号頁・発行日
vol.42, pp.17-29, 2013-07-19 (Released:2014-08-31)
参考文献数
32
被引用文献数
2

本稿では,津波被災地における支援・ケアの持続可能性について「多様なニーズ」と保健師職能という側面から考察し,災害時の保健師職能の可能性を提起することを目的とする.被災から2年を経て一部の津波被災地では,保健師人員不足が危惧され保健師の増員がおこなわれている.長期化する復興過程における被害やニーズは,事前にあらかじめ特定される/特定されないものを含めて多様であり,長期的で持続可能な「生活支援」を含めた支援とケア体制が地域社会において今日的な課題となる.本稿はこの「ニーズの多様性」の事例を理論的には災害研究における「ヴァルネラビリティ」の議論に関する問題として位置づけた上で,経験的には「ニーズの多様性」への対処・発見としての災害時の保健師の活動の意義を考察する.保健師の活動は健康面での支援・ケアだけではなく,多様なニーズを発見しそれに対処しうるものとして実践的な可能性を持つことを示したい.災害時に活かされうる保健師職能は平常時からの地区担当制や戸別家庭訪問といった保健師の活動と連続性があると考えられる.災害時/平常時の保健師の活動を維持していくためには課題もあり,効果的な派遣体制や平常時からの業務配置,保健師職能の世代間の継承性についてさらなる議論の余地が残る.
著者
正村 俊之
出版者
東北社会学会
雑誌
社会学年報 (ISSN:02873133)
巻号頁・発行日
vol.41, pp.1-3, 2012-07-14 (Released:2014-03-26)
参考文献数
1
著者
阿部 晃士
出版者
東北社会学会
雑誌
社会学年報 (ISSN:02873133)
巻号頁・発行日
vol.41, pp.5-7, 2012-07-14 (Released:2014-03-26)
参考文献数
5
著者
白波瀬 佐和子
出版者
東北社会学会
雑誌
社会学年報 (ISSN:02873133)
巻号頁・発行日
vol.41, pp.9-21, 2012-07-14 (Released:2014-03-26)
参考文献数
27

本稿の目的は,世代と世帯に着目して実証データ分析から高齢層の経済格差のメカニズムを検討することにある.本稿で分析するデータは,厚生労働省が実施している『国民生活基礎調査』である.議論するトピックは大きく3つある.第1に年齢層内と年齢層間の経済格差,第2に暮らし向き意識,そして第3に高齢の一人暮らしの配偶関係に着目したライフコースの影響,についてである. 高齢層においては三世代世帯が減少し一人暮らし,夫婦のみ世帯が上昇した.さらに,社会保障制度も1980年代半ばから2000年代半ばを見る限り,特に高齢女性の一人暮らしの経済的な底上げを促したことが,高齢層内の経済格差の縮小へとつながった.一方,昨今の晩婚化,未婚化の中,若年で世帯を構えることが少数派となり,若年労働市場の冷え込みも相まって,経済的困難を抱える若年世帯が増えた.その結果,年齢層間の経済格差は,若年層の相対的な経済水準の低下と高齢層の経済水準の上昇から縮小された.しかしながら,ここでの経済格差の縮小を良しと評価できるほど,日本の格差問題は簡単ではない.世帯主の暮らし向き意識は,一貫して悪化する傾向を示し,離婚経験のある高齢一人暮らしや母子家庭に極めて高い貧困率が認められた.そこで最後に,これまでとは違った生き方(ライフコース)を呈した者に対して社会的承認が不十分であることを問題提起した.