著者
石盛 真徳 藤澤 隆史 小杉 考司 清水 裕士 渡邊 太 藤澤 等
出版者
バイオメディカル・ファジィ・システム学会
雑誌
バイオメディカル・ファジィ・システム学会誌 (ISSN:13451537)
巻号頁・発行日
vol.10, no.2, pp.159-168, 2008-10-05
被引用文献数
1

本研究では、ソシオン理論の家族システム論に基づいて、家族成員間関係から家族システムの機能を把握するアプローチと家族システムの全体的機能に関して直接的に取り扱う研究アプローチとが融合し得るか、について検討を行った。具体的には、家族成員間の感情コミュニケーションにおける思いやりと家族全体システムの機能との関連性が調査された。その結果は、家族システムへのアプローチとして、家族成員間関係に基づくアプローチと全体的機能へのアプローチを重ね合わせて検討することの有効性を示していた。また家族構成や家族成員のジェンダーといった家族システムの内的構造変数に、社会階層意識といった外的構造変数も加えて、家族成員間関係と全体的機能との関連性を分析することによって、家族援助の実践的取り組みに対するより役立つ基礎データが提供可能となることも示された。本研究のデータは、ソシオン理論の家族システム理論に基づいて要請される完全な二相三元非対称データではなく、4人家族の子供のみを調査協力者として収集された部分的なデータであったので、今後は完全な二相三元非対称データに基づいた検討が必要とされる。
著者
平松 明希子 納富 一宏 山口 俊光 斎藤 恵一
出版者
バイオメディカル・ファジィ・システム学会
雑誌
バイオメディカル・ファジィ・システム学会大会講演論文集 : BMFSA
巻号頁・発行日
no.16, pp.79-82, 2003-10-18
被引用文献数
2 1

In this article, we described a paired comparison test of foreground (character) and background colors. The color sets were selected from chromatic colors (magenta-series and yellow-series) of the Web Safe Color, which is a de facto standard for the HTML color representation. We will apply the result of the test to automatic color correction of Web browsing for improving visibility and individual personal usability at the next step.
著者
齋藤 大輔 田中 雅人 齋藤 恵一 納富 一宏 東 吉彦 犬井 正男 斎藤 正男
出版者
バイオメディカル・ファジィ・システム学会
雑誌
バイオメディカル・ファジィ・システム学会大会講演論文集 (ISSN:13451510)
巻号頁・発行日
vol.25, pp.175-178, 2012

The approach of the accessibility is necessary for all the people to be able to use the Internet. As the visual elements are very important factors in the Internet, in our previous study, the visibilities of young adults, the elderly and dichromatic vision persons were evaluated on white background using the simulation filters. In this report, we evaluated the visibilities between black background and 21 foreground colors, and developed the expression for visibility prediction by the multiple regression analysis using color brightness difference and color difference which was derived from RGB value. As the results, as is the case in the white background, the visibility was correlated with color difference. Moreover, it was shown that all group's visibility is judged high when the range for color brightness difference is 120.3 or more.
著者
松浦 弘幸 中野 正博 野田 信雄 小井手 一晴 伊藤 安海 根本 哲也
出版者
バイオメディカル・ファジィ・システム学会
雑誌
バイオメディカル・ファジィ・システム学会誌 (ISSN:13451537)
巻号頁・発行日
vol.9, no.1, pp.27-33, 2007-07-31

我々は,光線力学療法に使用される電磁波の照射エネルギーと温度との関係を表す基本式を提案した.電磁波療法は,電磁波の熱的側面が利用されたものであり,治療計画の立案には,理論的な裏づけが重要である.我々の計算によれば,比熱0.3cal/g.Kの標的組織に100mW/cm^2の低出力パルスレーザーを1秒間照射した場合,局所的な温度上昇は,0.67K程度に達すると予測される.この1秒間で熱が拡散する深さは,0.1cmと見積もられる.また,熱平衡時では,筋肉の温度上昇度合いは高々2.4Kであり,体温が37度であることを考慮すれば,低出力レーザーや電磁波は,温熱療法に利用できる可能性がある.一般には標的組織の厚さが有限であるために,標的組織の背後からの熱反射を考慮する必要があり,温度上昇は本論文の見積もり値よりも大きくなる.これらの点を改良するには,反射率,吸収係数,熱伝導率などの物性値に温度依存性を知る必要がある.
著者
松浦 弘幸 久保田 怜 根本 哲也
出版者
バイオメディカル・ファジィ・システム学会
雑誌
バイオメディカル・ファジィ・システム学会誌 (ISSN:13451537)
巻号頁・発行日
vol.14, no.1, pp.77-82, 2012-05-30

我々は,収束点としての終状態ベクトルが多数存在する場合の量子ベイズ形式を考えた.各々の神経細胞からの雑音は,エファプスやシナプス間干渉を通して,通常の軸索伝導を修飾する.また,雑音が軸索伝導に対して,正しい情報伝達の強化(正しく伝達),または,弱化(誤りを起こす方向に作用)として作用する場合や,また,通信経路の途中で誤りを犯すタイプも考慮した量子ベイズを与えた.通信経路での誤りの有無に拘わらず,伝播演算子の定義法の軽度な変更のみで,量子ベイズ形式は同じ表現形式となった.古典的ベイズと量子ベイズ形式の相違は,干渉項の有無である.さらに,軸索間干渉であるエファプスを含めた相互作用の連関図は,終状態ベクトル|A_j^B>に収束する量子アアミダクジと形式的にも計算法も似てくる事が判明した.
著者
佐藤 数行
出版者
バイオメディカル・ファジィ・システム学会
雑誌
バイオメディカル・ファジィ・システム学会大会講演論文集 : BMFSA
巻号頁・発行日
no.25, pp.105-108, 2012-12-26

In the consciousness studies of recent years, scientific and logical approaches on clarifying consciousness have become the object of analysis and the problems resulting from it have been systematically studied. One of the major problems scientists have faced is: How is it possible to ensure the objectivity that transcends the paradox that the object a researcher studies encompasses the researcher himself/herself? In this paper, I will clarify the difference between the viewpoint brought about by the conventional human thought patterns and the completely new viewpoint that is based on the system: Simultaneous Existence with Dual Structure. In addition, I will introduce some examples in which the structure observed by the new viewpoint not only induces the unification of a person's ego and the world the person sees (the extinction of ego through the unification of subject and object), but also transforms the world the person sees. Furthermore, I will present an assumption that the unification of a person's ego and the world the person sees represents the emergence of consciousness and that the observation as a result of understanding the structure of the emerging consciousness brings about the quantization of consciousness in the macro domain. Lastly, we will mention the possibility of social reproduction brought about by the quantization of consciousness.
著者
吉田 秀樹 中野 正博 行正 徹 福地 博行 進藤 覚弥 有田 敏彦 鞘師 守 前田 康成 羽山 雄偉 横野 和也
出版者
バイオメディカル・ファジィ・システム学会
雑誌
バイオメディカル・ファジィ・システム学会誌 (ISSN:13451537)
巻号頁・発行日
vol.12, no.1, pp.19-28, 2010-05-11
参考文献数
31
被引用文献数
3

先行報告した音声帯域(80-5,120Hz)のデータ収集システムの性能改善を実施した。同システムは従来のPCMデータを、6帯域に分割された時間-周波数平面を構成する極大値と極小値の時系列に変換し、聴性認識の研究や応用製品の開発に資することを目的とする。帯域制限波の極値の記録から元の音響情報は再生できるので、許容誤差内で高速に極値を記録することが課題であった。解決の鍵は極値を推定することに見出され、標本化周波数を従来値の44,100Hzから22,050Hzに下げたことで、より少ない入力データから情報抽出が実現し、計算時間の約67%が短縮された。さらに共有メモリの設計をブロック長16,384バイト、ブロック数2とし、3種類の汎用フォーマットを提案したことで、ファイル容量の約65%が削減され、6秒毎に出力されていたファイルが約1.5秒毎に生成できる様に改良された。
著者
中島 信之
出版者
バイオメディカル・ファジィ・システム学会
雑誌
バイオメディカル・ファジィ・システム学会大会講演論文集 (ISSN:13451510)
巻号頁・発行日
vol.21, pp.108-111, 2008

In this paper, the hisory of fuzzy logic is overviewed. Fuzzy logic has four origins: 1) the logic of vagueness, 2) the logic of logical circuit, 3) the fuzzy algorithm, which is called fuzzy reasoning, and 4) Zadeh's fuzzy logic. At present, the fuzzy logic is regarded as the logic of fuzzy reasoning.
著者
松浦 弘幸 久保田 怜 根本 哲也
出版者
バイオメディカル・ファジィ・システム学会
雑誌
バイオメディカル・ファジィ・システム学会誌 (ISSN:13451537)
巻号頁・発行日
vol.14, no.1, pp.83-87, 2012-05-30

ポラリトンが近似的にはシュレディンガー方程式に従う.我々は状態ベクトルを用いて量子ネットワーク系を組み立て,複雑な系の特性を解析する有力な手段の一つとして摂動法を提案した.さらに,ポラリトンの量子力学的方程式を基礎として,古典的ニューラルネット理論を量子神経回路に書き換えを行った.元来,量子力学の基礎となる"重ね合わせの原理は,古典的ニューロネット理論と類似点も多く,両者の間に対応関係が成立する.しかし,量子神経回路理論の入出力は複素数であるが,他方,古典論の入出力は実数であり,このために神経細胞間での量子干渉効果は存在しない.ポラリトンを用いた量子ベイズ形式の表現を与えた後,第1層,第2層の状態ベクトルと伝播確率振幅の規則を定義した.この一連の規定により,多段的な量子神経回路や多様な形態の回路網への適応が可能となった.
著者
図子 夏彦 森 文彦 菅野 直敏
出版者
バイオメディカル・ファジィ・システム学会
雑誌
バイオメディカル・ファジィ・システム学会大会講演論文集 : BMFSA
巻号頁・発行日
no.24, pp.123-126, 2011-10-29

A psychological experiment of two conspicuous objects extraction from a shortly presented color image by human, was executed using a display with the touch panel. Our results are as follows: (1) Subjects touched the center of the conspicuous object. (2) Large object was more conspicuous than small object. (3) An individual difference in response time and touched location was not so large. (4) The individual touched frequency for an image including three or more objects was about equal.
著者
松浦 弘幸 根本 哲也 久保田 怜
出版者
バイオメディカル・ファジィ・システム学会
雑誌
バイオメディカル・ファジィ・システム学会誌 (ISSN:13451537)
巻号頁・発行日
vol.14, no.1, pp.89-96, 2012-05-30
参考文献数
9

神経軸索で興奮伝導や量子干渉を伝える媒体として,準粒子・ポラリトンの存在を考えた.ポラリトンは神経軸索膜で活動電位に伴って発生する分極が量子的波動として,軸索上や軸索間に伝搬して行く状態を分極ベクトルの回転として量子モデル化したものである.量子的分極波がエファプスやシナプス干渉,興奮の伝導の媒介等,ミクロな視点からの神経電気現象を担い,この分極ベクトルの変動の伝播・ポラリトンが神経的電磁気現象を伝える情報担体である.準粒子としてのポラリトン質量は約10^<-25>Kg,スピン1の質量を持つ光子として表現される.裸のポラリトンの質量は,電子質量の1〜10倍程度(6.7×10^<-30>Kg)である.通常は,熱ノイズの擾乱に耐えるために,水和した状態で存在する.高々,10個程度の水分子が,裸のポラリトンに引き寄せられて準粒子を形成する.神経伝導のポラリトンが持つ基底状態の波長は1μmを中心に10μ〜0.6μmに存在する.ポラリトンは,シュレディンガー方程式やクライン・ゴルドン方程式に従う.Na+,K+の膜の内外への流入・流出が伝導原因のカレントを形成し,その効果を軸索方向や軸索外に伝搬するのが,媒介粒子ポラリトンの役割である.
著者
渡邉 志 高上 僚一
出版者
バイオメディカル・ファジィ・システム学会
雑誌
バイオメディカル・ファジィ・システム学会誌 (ISSN:13451537)
巻号頁・発行日
vol.8, no.1, pp.11-16, 2006-10-20
被引用文献数
3

著者らは,4人の健康人(男女各2名)に対し吹奏楽曲を間断なく繰り返し聴取させた場合の心拍数の変動傾向について考察した.聴取させる吹奏楽曲としては「アパラチアン序曲」(バーンズ作曲)を選択した.実験については被験者の自宅や職場で実施し,吹奏楽曲を聴取中(間断なく5回繰り返した)の心拍数を2分毎に測定することとした.その実験により得られた心拍数について聴取回数毎の平均値を計算した結果,聴取回数ごとの心拍数の平均値は,聴取回数が多くなるにつれて減少するか(3名),ほとんど変化しない(1名)という傾向が見出された.一方,男女それぞれにおいて,心拍数の変動傾向が類似している結果を得た.
著者
IDOWU ADEBAYO OLAJUBU EMMANUEL ADEROUNMU ADESOLA ADAGUNODO ROTIMI
出版者
バイオメディカル・ファジィ・システム学会
雑誌
Biomedical fuzzy and human sciences : the official journal of the Biomedical Fuzzy Systems Association
巻号頁・発行日
vol.12, no.1, pp.23-27, 2007-03
被引用文献数
1

The wireless networking data processing at the Obafemi Awolowo University Teaching Hospital Complex (OA UTHC) is hereby presented for Hospital information management. It makes use of Client-Server architecture. Base station serves as the server while the mobile station serves as the clients. The access point into the network is through the Base station. The clients (mobile stations) are linked to the server through Radio Waves. As Medical Personnel move from ward to ward i.e. from one cell coverage to another, the drop in signal is not due to momentary fading but as the terminal is moving away from the base station. Frequency Hoping spread spectrum is employed for spread spectrum modulation. The Channel access method employed is Fixed Assignment Access Method and the channel management employed is Code Division Multiple Access to allow multi-user operation. The data in the network is secured through encryptions and cryptography.
著者
吉井 健悟 有田 清三郎 田中 章太郎 宮脇 貴久
出版者
バイオメディカル・ファジィ・システム学会
雑誌
バイオメディカル・ファジィ・システム学会大会講演論文集 : BMFSA
巻号頁・発行日
no.14, pp.100-101, 2001-10-27

Recently the number of tuberculosis at Osaka City is increasing to the high level in the world. It is important to make clear the mechanism of the trial of the tuberculosis spread model. In this paper, we propose a mathematical model for the tuberculosis spread model in Osaka using the distance based on the data of 27 indexes of the management table of Osaka's tuberculosis. From the analytical results based on our model, it is suggested that tuberculosis spread model in Osaka has the central area and it is spread to the seaside.
著者
中村 俊輔 古殿 幸雄
出版者
バイオメディカル・ファジィ・システム学会
雑誌
バイオメディカル・ファジィ・システム学会誌 (ISSN:13451537)
巻号頁・発行日
vol.10, no.1, pp.26-32, 2008-01-31

本研究では、消費者の需要予測モデル構築のために、まず、あるアパレル店舗の1年間(2005年9月から2006年8月まで)の日ごとの売上高を調査した。この調査の目的は消費者の需要予測モデルの構築にある。また、同モデルを気象要因との関連で考察するために、この間の気温や湿度など、気象データを調査した。そして、売上高と気象要因の関係性を明らかにするための統計学的分析を試みる。まず始めに、相関分析と分散分析を適用することで日々の売上高と気象要因との関係について解析を試みる。この解析結果から、とりわけ重要と考えられる気象要因を選定する。続いて、得られた要因を用いて需要予測を行うファジィ推論モデルを構築する。そこで、今回は、以前提唱された1ヶ月ごとのファジィ推論モデルを応用し、より精密な予測が期待されると考える。最終的に、今回提案するファジィ推論モデルと、上述の既存モデル、ならびに回帰分析での予測との比較を試みる。そこでは、本稿において提案されるファジィ推論モデルの有用性が考察されている。本考察により、人々の消費行動は、多大とは言えないまでも、ある一定のレベルで気象要因に左右されることが伺い知れた。
著者
納富 一宏 谷口 望美 斎藤 恵一
出版者
バイオメディカル・ファジィ・システム学会
雑誌
バイオメディカル・ファジィ・システム学会誌 (ISSN:13451537)
巻号頁・発行日
vol.8, no.1, pp.99-105, 2006-10-20
被引用文献数
1

Webの視認性を高めるための自動色補正方式について検討を進めている.Webの視認性とは,一般的なインターネットブラウザで表示される文字色と背景色の組合せ(カラーセット;Color Set)のうち,「文字の見易さ」や「目の疲れにくさ」を基準に,各ユーザがカラーセットを個別に比較し判断した結果から順位付けられるものであると捉える.視認性を高め,利用者にとって快適な閲覧環境を提供するために,自動的な色補正をシステムが行う場合,色の組み合わせに対する個人の好みや特性を基準データとして与えなければならない.これまでの研究で有彩色背景における無彩色文字の視認性について検討した.また,Webカラーセットの一部からまだ存在しない基準データを予測する手法として「カラーセット予測方式」を我々はすでに提案した.そこで,本稿では,白色背景における文字色をWeb Safe Colorから7系統21色を選択し,これらの組合せを一対比較法により順位付けを行なった上で,自己組織化マップ(SOM:Self-Organizing Maps)による分析を行なった結果について述べた.特に,白色背景における有彩色文字の場合についてのカラーセット予測が予測バリエーション9種類において,0.77(±0.07)〜0.88(±0.07)の予測正解率を得た.このことから,提案手法の有効性が確認された.
著者
中山 悌 前田 幹夫 村上 周太
出版者
バイオメディカル・ファジィ・システム学会
雑誌
バイオメディカル・ファジィ・システム学会誌 (ISSN:13451537)
巻号頁・発行日
vol.1, no.1, pp.53-60, 1999-09-27

重症疾患やお年寄り, そして身体的に障害を持っておられる方にとって, 病院施設内における車椅子の使用及び介助者の存在は必要不可欠である.介助者は, 患者を車椅子で搬送する場合, 大変に神経を使うため, ただでさえ激務といわれる介助者の仕事にさらに拍車をかけることになる.このため, ある程度軽度の患者や障害者は自分で車椅子を操作しなければならず, 大変な負担を背負うことになる.この状況を改善する一方策として我々は, 電動車椅子に搭載可能な, 自律走行を実現するナビゲーションシステムを開発中である.このシステムは, 走行経路探索部, ナビゲーションコントロール部および走行環境認識部より構成されている.本論文では, 走行経路探索手法について詳しく述べ, この手法を適用した例から本手法の有効性を議論する.