著者
和田 浩一 田端 真弓 都筑 真 永木 耕介 藤坂 由美子
出版者
フェリス女学院大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

本研究は明治前期に刊行された歴史書を分析し、日本が古代オリンピックをいかに受容・解釈したのかに焦点を合わせる。主な成果として、1)ギリシャ史・西洋史・世界史に関する歴史書116冊のうち、73冊に古代オリンピックに関する記述が含まれていたこと、2)古代オリンピックは中等・高等教育における学習課題だったこと、3)当時の知識人たちは古代オリンピックの社会的な機能を日本のスポーツ文化の説明に援用していたこと、が挙げられる。
著者
小島 一郎
出版者
フェリス女学院大学
雑誌
フェリス女学院大学紀要 (ISSN:02881519)
巻号頁・発行日
vol.16, pp.57-83, 1981-03

創立十五周年記念論文集
著者
山口 直子
出版者
フェリス女学院大学
雑誌
フェリス女学院大学日文大学院紀要 (ISSN:13415964)
巻号頁・発行日
no.10, pp.1-10, 2003-03

著作権許諾確認未済のため
著者
田崎 勝也
出版者
フェリス女学院大学
雑誌
フェリス女学院大学文学部紀要 (ISSN:09165959)
巻号頁・発行日
vol.38, pp.A123-A135, 2003-03-01

The aim of this study was to gain more knowledge about college students' beliefs about english learning. With an aid of correspondence analysis that helps us to comprehend visually underlying relationships among categorical variables, this study particularly focused on exploring patterns in english learning beliefs and its relations to english proficiency. Fifty-eight first-year college students, who enrolled in an introductory english course, completed a questionnaire regarding beliefs about english learning. As a result of correspondence analysis, four clusters of english learning beliefs emerged. The first cluster consisted of three beliefs, "persistence," "interests in foreign cultures" and "goals." Such beliefs as "experiences of studying abroad" and "current conditions of learning english" formed the second cluster. The third cluster included two beliefs of "starting age of learning english" and "memory." "Quality of teachers," "past conditions of learning english" and "good sense of language" were the three beliefs constituting the last cluster. Furthermore, the group of students with high english proficiency was close in space to the first and second clusters where internal factors of learners and positive attitudes toward learning seemed to be emphasized. The group of students with low english proficiency was closely located to the third and fourth clusters in which external, uncontrollable factors in learning english appeared to be stressed. These results indicated that learning beliefs possessed by high english proficiency students were different from those possessed by low english proficiency students. Although the nature of correspondence analysis did not allow the author to draw any conclusion regarding the causal effect of these beliefs on english proficiency, this study showed a possibility that a type of learning beliefs promoting english proficiency might exist.
著者
高柳 彰夫
出版者
フェリス女学院大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

貧困削減戦略・援助効果時代の開発援助でのNGO・市民社会組織の国際開発協力での役割を検討した。貧困削減戦略と援助効果で途上国国家政府のオーナーシップと全ての開発援助の途上国の開発戦略を基盤とした整合性と調和化が唱えられたのに対し、NGO・市民社会は「ローカル・民主的オーナーシップ」が唱え、独自の役割を強調した。カナダの事例研究を行ったが、保守党政権下で援助効果の名の下でODA政策が政治・外交・通称目的の手段の性格を強め、政府とNGO・市民社会の間の緊張が高まっている
著者
田丸 理砂
出版者
フェリス女学院大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

本研究ではヴァイマール共和国時代の女性と文学の関係を都市大衆文化の文脈から探った。ヴァイマール時代のベルリンに成立した都市大衆文化は女性作家に表現の可能性を拓いた。マスメディアは多くの読者を獲得するために女性の表現者を求め、女性作家の中には、当時の憧れの女性像「新しい女」のイメージを代表する都市の女性ホワイトカラーの現実を、女性の視点から描く者も現れた。ヴァイマール時代の女性作家の急増は文学の大衆化をもたらし、文学における女性の世界の発見へと導く一方、結果として文学の場に新たなジェンダー構造を築くことにもつながった。
著者
河野 利佳子
出版者
フェリス女学院大学
雑誌
Ferris Wheel
巻号頁・発行日
vol.7, pp.58-75, 2004-03-31

著作権許諾確認未済のため
著者
青木 範子
出版者
フェリス女学院大学
雑誌
Ferris Wheel
巻号頁・発行日
vol.8, pp.58-67, 2005-03-31

著作権許諾確認未済のため
著者
中塚 次郎 竹中 克行 横山 正樹 ヒガ マルセーロ 立石 博高 金七 紀男 山道 佳子 宮崎 和夫 川上 茂信 砂山 充子
出版者
フェリス女学院大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2001

地域の形成にはたんに経済的要因や地理的要因だけではなく、その地域に流入してきた人間集団の存在や、そこから出ていった移民たちの意識などが重要な役割を果たしている。たとえば、EU内を移動しそこを生活空間とする一方で、EU外の集団との差異を経験することで、人々はEUをひとつの「地域」と認識する、といった具合にである。このことは、国家内の「地域」にもあてはまる。本研究は、こうした観点を生かしながち、イベリア半島を対象にして、「ヒトの移動」と「地域」形成の関係を、歴史的に分析しようとするものである。共同研究の前提として、まず、大西洋をはさんだ、現代におけるイベリア半島とアメリカ大陸間のヒトの移動を中心にして、統計的な研究、地域意識の形成、移民先での移民の社会的地位といったテーマについて検討した。その後、対象を近代以前にまでひろげ、さらに移動の地域をピレネー山脈をはさんだ、イベリア半島とほかのヨーロッパ地域とのあいだの人の移動にまで拡大して、宗教意識の変容や言語の変化を含む、幅広い視,点から検討を行なった,また、強いられた移動である「亡命」についても、人々の帰属意識の変化の側面から分析を進めた。共同研究の最後に、アジアにおける人の移動を比較検討の対象としてとりあげ、いかなる分析方法が地域研究にとって有効であるか、といった総括的な作業を行なった。
著者
HIGA MARCELO G.
出版者
フェリス女学院大学
雑誌
奨励研究(A)
巻号頁・発行日
2000

アルゼンチンに定住した日本人移民の間、「ニッケイ・日系」的なアイデンティティの登場は比較的遅く、80年代末から90年代初頭にかけて起こった日本への「出稼ぎ」移住の体験をきっかけに普及したのである。なお、ニッケイという範疇は彼らのアイデンティティ志向の中で重要な指標となって来たが、これを名乗る場所や文脈などによって意義が異なり、必ずしも統一した意味世界を指していると言えない。一方では、アルゼンチン出身者にとって、日本で日系人を名乗ることは合法的に労働する以外の意味が薄く、主観的な選択としてあまり採用されていない。日本人及び他の南米出身者に対しても従来の国籍の方が自他認識の方法としてむしろ有効である。さらに、南米出身者同士は確かに職場を始め様々な生活の場を共有するが、ニッケイとしての特別な連帯感は今のところそれほど強く表れていない。彼らはそれぞれの国籍に沿って結合する傾向があり、日系人・ニッケイよりも互いに外国人として接するのである。他方では、アルゼンチンにおいてニッケイたるものはアイデンティティを語る上で近年新たな意味をもつようになったことも否定できない。この現象の発生状況について前年度の報告で触れたが、今回の調査では「沖縄」に由来する要素について詳しく調べることができた。アルゼンチンの移民集団の構成からして、沖縄の存在は不思議ではないはずであるが、従来移民の子孫の間アルゼンチンに対して日本は対立の対象として認識され、沖縄は積極的な位置を占めていなかった。しかし、ニッケイの登場と共に、オキナワというものも再認識され、アルゼンチンで理解される「ハポネス」の重要な部分を示すようになった。アルゼンチン出身の日本人移民子孫のアイデンティティ志向には、様々な経緯を辿って来た要素が複雑に組み合わせられており、ニッケイとされるものもその中の一つの表現である。人々は定住民だと前提とする場合、国籍または固有文化は指標として採用しやすいが、移民は常の状態となる時その有効性は低下する、今後文化やアイデンティティの動熊を理解する上でこのようなケースを追求し続ける必要がある。