著者
Steeb W.-H. Kunick A. Strampp W.
出版者
一般社団法人 日本物理学会
雑誌
Journal of the Physical Society of Japan (ISSN:00319015)
巻号頁・発行日
vol.52, no.8, pp.2649-2653, 1983
被引用文献数
16

To find integrable and nonintegrable regions of the Rikitake two disc dynamo system we investigate its Painlevé property. This means we perform a singular point analysis. This analysis gives us a hint where global constants of motion exist. We also investigate related systems.
著者
佐藤 誠
出版者
一般社団法人 日本物理学会
雑誌
大学の物理教育 (ISSN:1340993X)
巻号頁・発行日
vol.22, no.2, pp.93, 2016 (Released:2016-09-21)

高専で物理を教えて11年目になりますが,何のために物理を教えているのかわからなくなることがあります.有り難いことに,津山高専は,物理を工学の基礎として重視し,全員必修としています.私は,企業で長くエンジニアとして勤めた
著者
神戸 振作 酒井 宏典 芳賀 芳範
出版者
一般社団法人 日本物理学会
雑誌
日本物理学会誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.60, no.11, pp.860-862, 2005-11-05 (Released:2008-04-14)
参考文献数
14

プルトニウムやネプツニウムなどの超ウラン化合物は, その放射能のため取り扱いが困難だが, 強相関5f電子系という観点からは魅力ある研究対象である.最近プルトニウム化合物で高い臨界温度Tcを持つ超伝導体が見つかり注目されている.本稿では, その良質の単結晶育成と異方的電子物性またNMRによる超伝導状態の研究について報告する.
著者
山口 浩司
出版者
一般社団法人 日本物理学会
雑誌
日本物理学会誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.72, no.8, pp.554-562, 2017-08-05 (Released:2018-07-25)
参考文献数
59

ここ10年ほどの間,最先端の微細加工技術を用いて作製した微小なメカニカル共振器に関する研究が大きな広がりを見せている.微小メカニカル共振器はそのサイズに応じてマイクロメカニカル共振器,あるいはナノメカニカル共振器と呼ばれるが,微細化のメリットは周波数を高くできることにある.素子応用などを考えた際,周波数が高くできるということは,それだけ動作速度を早くできるということであるが,一方,基礎物理の側面からも極めて重要な性質である.サブミクロンスケールの構造の共振周波数は1 GHzを超え,この系を調和振動子として見なしたときのエネルギー量子は温度に換算して50 mKとなり,市販の希釈冷凍機で容易に到達可能な領域である.すなわち,このような高周波のメカニカル共振器を冷却すると量子力学的な調和振動子として扱えることになる.この領域のメカニカル共振器は数百万から数億という膨大な数の原子から構成され,いわゆる巨視的物理系の量子力学的な性質が観測できるのではないか,という点が大きな注目を集めているのである.一方,このようなエネルギー量子は,別の考え方をすると構造に閉じ込められた音響フォノンであり,一個一個の量子力学的なフォノンの振る舞いを調べるという視点でも,興味深い研究対象となっている.マイクロ・ナノメカニカル共振器のもう一つの特徴は,非線形性の出現である.両持ち梁などの共振器構造においては振動振幅が大きくなると構造全体に張力が発生し,これが起因して非線形相互作用,すなわちフォノンの非調和性が現れる.一般の場の理論と同様に共振器のハミルトニアンは固有モードに分解すると調和振動子の集団として記述することができるが,この非線形相互作用は異なるモード間の生成消滅演算子の3次以上の積として書くことができる.すなわち,この非線形相互作用は異なるモードのフォノンの生成や消滅,あるいは反応などをつかさどることになる.この効果はメカニカル振動の周波数変換やフォノンの3波あるいは4波混合などととらえることができ,多彩なメカニカル振動の制御が可能となる.これはデバイス応用上の重要性だけではなく,量子力学的な領域においても,量子ノイズのスクイージングやフォノンのコヒーレント制御など,基礎物理の視点において興味深い現象が実現できる可能性を与える.我々は,このような視点から圧電材料である化合物半導体を用いて微小メカニカル共振器を作製し,振動により生成する張力を介した非線形相互作用を用いて,様々な実証実験を行うことに成功した.特に二つのモード間の相互作用を外部からの張力変調により電気的に制御できることを示し,二つのモード間における振動エネルギーの操作や,コヒーレンスが低い振動からコヒーレンスが高い振動を生成するフォノンレージング動作,さらには両者の熱揺らぎに対して相関を引き起こす2モードスクイージングを実現した.現在量子領域における実験を念頭に,量子ドットをはじめとする様々な半導体量子構造とのハイブリッド素子化を進めている.
著者
守 真太郎 中山 一昭
出版者
一般社団法人 日本物理学会
雑誌
日本物理学会講演概要集
巻号頁・発行日
vol.72, pp.2823, 2017

<p>他個体の選択や振る舞いを参考にして選択、行動を行う情報伝達、学習を社会的学習と呼び、自力で情報を探す個人的学習と比較して得られる情報の精度が悪くなくコストも低いことから広く使われている.本講演では非定常多腕バンディットにおいて、他のエージェントが持つレバー情報をコピーする社会的学習エージェントの統計物理的な解析結果について報告する(Phys.Rev.E.vol.94,No.5,052301-052309).</p>
著者
会沢 成彦 田中 寛人 Z. Kuznetsova F. Toppan
出版者
一般社団法人 日本物理学会
雑誌
日本物理学会講演概要集 72.1 (ISSN:21890803)
巻号頁・発行日
pp.3087, 2017 (Released:2018-04-19)

非相対論系におけるスピン1/2粒子の方程式であるLevy-Leblond方程式の対称性について調べた結果を報告する. まず,古典的なリー対称性の範囲では N=1 super Schrodinger 代数が最大の対称性であることを報告する. 次に,微分方程式の対称性としてより一般的な定義を採用すると,Z_2 !LaTeX$\times$ Z_2 次数付代数が対称性として現れることを示す. この事実は空間3次元のLevy-Leblond方程式に限らない. その実例として,クリフォード代数の表現論を応用して空間の次元が1と2の場合にも同様の結果が得られたことを報告する.