著者
鈴木 洋一郎
出版者
一般社団法人 日本物理学会
雑誌
日本物理學會誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.60, no.3, pp.203-207, 2005

2004年のスーパーカミオカンデのハイライトは, 大気ニュートリノ振動の振動パターンの確認である.また, 大気, 太陽ニュートリノともに, SK-I(96年4月から2001年7月)の最終結果のまとめを行った.以下では主にニュートリノ振動に関連する最近の結果, SK-II(2002年10月から)の現状, そしてSK-III(2005年に予定されている全面復旧後の測定器)の準備状況を報告する.
著者
会誌編集委員会
出版者
一般社団法人 日本物理学会
雑誌
日本物理学会誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.71, no.9, pp.594, 2016-09-05 (Released:2017-01-09)

物理学70の不思議フェルミ粒子系の数値計算はなぜ難しい?:負符号問題

1 0 0 0 OA 光るシリコン

著者
金光 義彦 小川 哲生 舛本 泰章
出版者
一般社団法人 日本物理学会
雑誌
日本物理学会誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.49, no.12, pp.979-986, 1994-12-05 (Released:2008-04-14)
参考文献数
43

電子工学・固体物理学・無機化学の各分野で一大研究領域を形成しているシリコンに,ある発見がきっかけとなって新たな研究分野が生まれた.ちょうどこれらの境界領域にある新分野のキーワードは「光るシリコン」である.可視光の波長領域で非常に強く光る,この魅惑的な「光るシリコン」をなるべく易しく紹介することにしよう.
著者
末松 大二郎 松岡 武夫
出版者
一般社団法人 日本物理学会
雑誌
日本物理学会誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.43, no.8, pp.586-593, 1988-08-05 (Released:2008-04-14)
参考文献数
4

四つの力ならびに物質と時空とを統一する理論として最近注目を集めている超弦理論と, そこから導かれる低エネルギー有効理論について概括する. 超弦理論は高次元時空において定義されており, 4次元以外の余分な次元の空間がコンパクト化される結果として4次元理論が得られる. 導出される低エネルギー有効理論は, このコンパクト空間の位相構造と密接に関係している. いわゆる標準模型を含むなど, 低エネルギー有効理論として満すべき現実的条件と, コンパクト空間の位相構造との関係や超弦理論の実験的検証の可能性について述べる.
著者
綿村 哲
出版者
一般社団法人 日本物理学会
雑誌
日本物理学会誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.55, no.10, pp.756-762, 2000-10-05 (Released:2008-04-14)
参考文献数
9

アインシュタインの一般相対性理論と場の量子論を統合する理論体系は,幾何学そのものの拡張を必要としているのか? 量子重力理論の最も有力な候補と思われている超弦理論の最近の発展に伴い,非可換空間または量子空間と呼ばれる拡張された"空間"が理論の中に自然に現れることが分かってきた.このことは,アインシュタイン理論におけるリーマン幾何学の役割を,量子重力においては非可換幾何学という体系で置き換えなければならないことを意味している.本稿では,非可換空間上の場の理論を見ながら,非可換幾何学とはどのようなものなのか,なぜそれを考える必要があるのかを解説する.
著者
Hyun-Tak Kim
出版者
一般社団法人 日本物理学会
雑誌
日本物理学会講演概要集 71.2 (ISSN:21890803)
巻号頁・発行日
pp.1730, 2016 (Released:2017-12-05)

In a strongly correlated material VO_2 (3d^1, half filling), undergoing the insulator-to-metal transition (IMT, or metal-to-insulator transition (MIT)) and the structural phase transition near T_c=340 K, the mechanism of the IMT is still controversial due to unclear mechanism inducing the IMT. In particular, the correlated Coulomb interaction between electrons is not understood in experimental data. This is attributed to insufficient theoretical analysis in the Mott transition. In this presentation, impurity effect, observed by temperature dependences of both Hall effect and optical conductivity (new data is here shown), is theoretically analyzed on the basis of pseudopotential and Hubbard model. In conclusion, a result that the impurities break the critical Coulomb interaction is obtained; this is an impurity-induced IMT.
著者
五十嵐 彰
出版者
一般社団法人 日本物理学会
雑誌
日本物理学会誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.16, no.9, pp.590-591, 1961-09-05 (Released:2008-04-14)
参考文献数
12
著者
西川 哲治
出版者
一般社団法人 日本物理学会
雑誌
日本物理学会誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.14, no.6, pp.306-316, 1959-06-05 (Released:2008-04-14)
参考文献数
40
著者
江沢 洋
出版者
一般社団法人 日本物理学会
雑誌
日本物理学会誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.25, no.1, pp.30-37, 1970-01-05 (Released:2008-04-14)
参考文献数
34

正準交換関係の表現という立場から量子力学を見ると, 自由度が有限の場合と無限の場合のあいだに本質的なちがいが発見される。このことを, ここでは測度論の力をかりて説明し, 続いて, Bose の多体系に対するBogoliubovの処法の必然性など, 無限自由度の量子力学系におこる興味ふかい現象を述べる。