著者
山口 弘悦 松下 恭子 佐藤 浩介 中島 真也 佐々木 亨 Simionescu Aurora Bautz Marshall Loewenstein Michael 「ひとみ」コラボレーション
出版者
一般社団法人 日本物理学会
雑誌
日本物理学会講演概要集
巻号頁・発行日
vol.72, pp.485, 2017

<p>Fe, Mn, Niなどの鉄族元素は、白色矮星の爆発的核融合による「Ia型超新星」を主要起源とする。したがってその組成は、過去に起こったIa型超新星の物理的性質を知る重要な手がかりとなる。「ひとみ」は打ち上げ直後に観測したペルセウス座銀河団からSXSの優れたスペクトルを取得した。分析の結果、鉄族元素の相対組成はいずれも太陽近傍の星の組成と一致することが初めて示された。講演ではその宇宙物理学的意義について解説する。</p>
著者
山根 秀勝 野場 賢一 Petrosky Tomio 田中 智
出版者
一般社団法人 日本物理学会
雑誌
日本物理学会講演概要集
巻号頁・発行日
vol.72, pp.2967, 2017

<p>3準位系原子に対して、時間周期外場を印加した場合に生じる自発放出光の伝搬過程を、拡張されたフロケヒルベルト空間での複素スペクトル解析によって明らかにする。この場合、2準位系では見られなかった3準位系に特有な例外点(すなわち非エルミート縮退)やFano干渉が現れる。これらの特徴的な自発放出過程が周期的外場を印加することでどのように変化するかについて論ずる。</p>
著者
平川 浩正
出版者
一般社団法人 日本物理学会
雑誌
日本物理学会誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.39, no.2, pp.102-108, 1984-02-05 (Released:2008-04-14)
参考文献数
44

Newton の万有引力の法則は簡潔でみごとな形をしているが, くわしくはどこまで正しく成立っているのであろうか. この法則の実験的な基礎について概観する.
著者
川合 知二
出版者
一般社団法人 日本物理学会
雑誌
日本物理学会誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.52, no.9, pp.667-674, 1997-09-05 (Released:2008-04-14)
参考文献数
49
被引用文献数
1

走査トンネル顕微鏡(STM)の極微な針先によって, 固体表面分子の電子状態が実空間で観測でき, DNA塩基など1分子の識別が可能になってきた. 驚くことに, 吸着DNA分子を針先で一つ一つ移動操作することも可能になりつつあるが, そこには針先1原子と吸着1分子との波動関数の重なりや, 場合によっては極度に集中した電界など"極微表面"に特有な支配原理がある, この表面分子の世界では, 分子間および表面との相互作用に起因した華麗な2次元超構造が形成されることもSTMによって明らかになってきた. "極微な表面の科学"として, STMによるDNA分子の"識別", "操作", "自己組織化"の元となる原理を基礎から説き起こし, 研究の現状と今後の発展性について述べる.
著者
橋本 亮 岸本 俊二 熊井 玲児 五十嵐 教之 新井 康夫 三好 敏喜 西村 龍太郎
出版者
一般社団法人 日本物理学会
雑誌
日本物理学会講演概要集 71.2 (ISSN:21890803)
巻号頁・発行日
pp.2506, 2016 (Released:2017-12-05)

KEK/PF では Silicon-On-Insulator (SOI) 技術を用いたモノリシック構造の二次元検出器の開発を進めている。バンプボンディングによる製造上の制約や静電容量の付加を抑えられる等の SOI の特徴をいかし、X 線回折や X 線小角散乱に用いるための高精細・高速応答可能な検出器の開発を目指す。本講演では、中国高能研と共同研究として評価を進めているパルス計数型 SOI TEG 「CPIXTEG3b」の放射光 X 線による評価実験について進捗を報告する。