著者
川久保 善智 大野 憲五 岡崎 健治 波田野 悠夏 竹下 直美 鈴木 敏彦 橋本 裕子
出版者
佐賀大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2022-04-01

1907年、京都市三玄院で石田三成の墓が発掘され、頭蓋の石膏製のレプリカが作成されたが、その直後に紛失していた。このレプリカが2014年、約100年ぶりに再発見された。本研究では、このレプリカの表面形状をレーザースキャンで3Dデータ化し、破損箇所の補修や皮膚形状のシミュレーション等を行い、それらの結果を加味し、3Dプリンターで出力した頭蓋の復顔を行う。
著者
矢口 博之 竹下 直幸 中本 和宏 水野 昭 八杉 淳一
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究作品集 (ISSN:13418475)
巻号頁・発行日
vol.21, no.1, pp.1_38-1_41, 2016-02-01 (Released:2016-04-19)
参考文献数
4

近年、ユニバーサルデザイン(以下UD)は多くの分野に広がり始めている。各種メディアや情報システムをはじめとするコミュニケーション分野においてもUDフォント、カラーユニバーサルデザインなどUDの考え方が普及してきている。本作品では、見やすさが実証されたUDフォント「みんなの文字」を基に、カレンダー専用フォントを作成し、高齢者や視覚障がい者にも見やすい暦をデザインした。数字自体の視認性を高め、暦としての機能性やユーザビリティを担保した上で、認知科学を応用して色だけに頼らない休日、祝日の表現などにより、カラーユニバーサルデザインへの対応も考慮した。開発に際し、試作品と他社製品を対象とした読み取りタスクによる視認性評価実験を行ったところ、本カレンダーの試作品が最も視認性が高いとの結果が得られた。
著者
近藤 卓哉 阪田 和弘 竹下 直彦 中園 明信 木村 清朗
出版者
The Ichthyological Society of Japan
雑誌
魚類学雑誌 (ISSN:00215090)
巻号頁・発行日
vol.46, no.2, pp.121-125, 1999-11-30 (Released:2010-06-28)
参考文献数
16

Iwana-charr, Salvelinus leucomaenis is not indigenous to Kyushu Island western Japan. In 1971, this species was transplanted to a commercial hatchery by the Haki River (32°32'N, 130°57'E), a tributary of the upper reaches of the Kuma River System. Some of the charr individuals escaped from the hatchery's holding pond and came into the stream. Fifty-one were collected in the lower reaches near the hatchery but none in the upper reaches during 1994-1996. The collected sample consisted of individuals belonging to plural age classes. In addition, we observed some spawning activities of the charr in November every year during 1994-1997 and found some eggs in the redd. Our findings suggest that reproduction of the charr occurs in some tributaries of the upper reaches of the Kuma River and their distribution is expanding downstream. They also suggest that dams without fishways prevent the charr from migrating upstream.
著者
高橋 洋 中山 耕至 竹下 直彦 武島 弘彦 橋口 康之 田上 英明
出版者
国立研究開発法人水産研究・教育機構
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2017-04-01

種内の遺伝的多様性は種の存続に不可欠と考えられている。本研究は,その遺伝的多様性が脊椎動物中最も低いレベルであるにもかかわらず,長期間絶滅せずに存続してきた魚類の一種“アカメ”のゲノム分析を行った。ゲノムデータからもアカメの遺伝的多様性が現時点でゲノムが解読されている脊椎動物の中で最も低いことが示されたが,一部の領域が高いヘテロ接合度を示すことが明らかになり,選択圧によって一部の領域に遺伝的多様性が維持されている可能性が示唆された。
著者
甲田 和也 津行 篤士 海野 徹也 竹下 直彦 辻村 浩隆
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.82, no.5, pp.720-726, 2016 (Released:2016-10-06)
参考文献数
41
被引用文献数
2

クロダイ幼魚を塩分5, 10, 17, 34 PSUの飼育水で60日間飼育した。飼育塩分の違いは幼魚の成長,生残,耳石Sr:Ca比に影響を及ぼさなかった。ただし,飼育塩分が低いほど肝重量や筋肉中の脂質含量が低下する傾向がみられた。淡水馴致飼育試験では幼魚の死亡率が高く,成長が低下した。クロダイは幅広い塩分に順応可能であるが,天然クロダイにとって河口などの汽水域や淡水域は必ずしも好適環境でない可能性もある。
著者
鬼倉 徳雄 松井 誠一 竹下 直彦 古市 政幸
出版者
日本水産増殖学会
雑誌
水産増殖 (ISSN:03714217)
巻号頁・発行日
vol.46, no.3, pp.367-370, 1998-09-20 (Released:2010-03-09)
参考文献数
10
被引用文献数
1

カマキリとヤマノカミの成長および生残率と水温の関係を明らかにするために, 天然河川で採集した供試魚を用いて短期間の飼育を行った。カマキリの場合, 低水温区の20℃区が最も優れた成長と生残率を示した。逆に高水温区の27℃区は短期間で生残率が急減し, 成長も他の水温区に劣った。ヤマノカミの場合, 20~28℃の全区で生残率の急減は認められなかった。しかし, 成長では明らかに差が認められ, 20℃区と24℃区が28℃区に比べ優れていた。したがって, 生存可能な限界水温はカマキリでは24~27℃に, ヤマノカミでは28℃以上にあり, 成長のための至適水温は3区の中では20℃前後であると推察された。