著者
荒木 啓司 日比野 有 鈴木 実
出版者
一般社団法人 日本風工学会
雑誌
日本風工学会誌 (ISSN:09121935)
巻号頁・発行日
vol.40, no.1, pp.10-16, 2015-01-31 (Released:2015-05-22)
参考文献数
44
被引用文献数
1 1
著者
森上 伸也 大場 正昭
出版者
一般社団法人 日本風工学会
雑誌
風工学シンポジウム論文集 第23回 風工学シンポジウム論文集
巻号頁・発行日
pp.85, 2014 (Released:2015-03-10)

伝統的に、日本の住宅では自然通風が夏季および中間期における室内環境の改善に有効な手段であると考えられてきた。前報では、通風環境における人体の皮膚温と発汗蒸発特性を把握するために、通風型人工気候室を用いて、気流の変動周波数を変えて被験者実験を行い、正弦波形で変動する気流の変動周波数が皮膚温と発汗量特性および人体熱損失量に与える影響について検討した。 本報では、前報と同様に正弦波形で変動する気流環境における被験者実験を行い、変動する気流が人体の皮膚温と耳内温度および発汗の変動特性に与える影響について検討した。実験結果から、人体の皮膚温、耳内温度および発汗量と風速の変動周波数との間に相関性があることがわかった。
著者
吉田 昭仁 田村 幸雄
出版者
一般社団法人 日本風工学会
雑誌
日本風工学会年次研究発表会・梗概集
巻号頁・発行日
vol.2007, pp.25-25, 2007

台風や竜巻などの突風による被害の調査を行う際に、飛散物の飛散方向や構造物の倒壊方向から当時の風向の推定を行い、転倒した自動車や倒壊した看板、墓石、道路標識などから当時の風速推定を行うことが非常に多く行われている。風速推定を行うためには、現地調査の際に形状・寸法などの必要な情報を書き留めておき、調査後に計算を行う必要がある。しかし、被害調査を行っている現地で簡便に風速を推定することが可能であれば、より効果的な現地調査を行うことができると思われる。本報告では、全国共通に設置されている道路標識を用いて、風速の推定を行った。
著者
須藤 仁 服部 康男 中尾 圭佑
出版者
一般社団法人 日本風工学会
雑誌
風工学シンポジウム論文集 第23回 風工学シンポジウム論文集
巻号頁・発行日
pp.469, 2014 (Released:2015-03-10)

空間的に発達する乱流をLESで計算するための流入境界条件の設定方法として,リニアフォーシングに着目し,リニアフォーシングにおいて乱流長さスケールを規定する方法を考案した.等方乱流を対象としたLESの結果から,本リニアフォーシング法のLESへの適用性,乱流長さスケールを規定する方法の有効性を評価した.その結果,全散逸率に対するサブグリッドスケール散逸率の比が0.6より小さくなる格子条件下において,リニアフォーシングで生成されるべき等方乱流の基本的な性質を再現できた.また,本リニアフォーシング法で導入される時間平均長さの設定により,パワースペクトルの低波数域を変化させ,乱流の長さスケールを調整できることが示された.
著者
田村 幸雄 須田 健一 吉田 昭仁 松井 正宏
出版者
一般社団法人 日本風工学会
雑誌
日本風工学会年次研究発表会・梗概集 平成19年度日本風工学会年次研究発表会
巻号頁・発行日
pp.40, 2007 (Released:2008-01-11)

2005年12月25日,JR羽越本線特急いなほ14号が寒冷前線の通過中の山形県酒田市付近において,突風に煽られて脱線し,死者5名,負傷者32名の痛ましい惨事が発生した。運転手や乗客の証言や当時の気象状況等から判断して,脱線に突風が大きく絡んでいたであろうことは明白である。しかし,事故から1年以上経過した現在(2007年2月)においても,突風が竜巻によるものかダウンバーストによるものか,あるいは他の原因によるものかを,気象庁は一切明らかにしていない。また,最近の一連の突風災害に対して社会が大きな関心を持つようになった最大の要因である当該脱線事故をもたらしたこの突風について,気象庁のHPに公開されている「災害をもたらした竜巻一覧(1971~2006)」にも「災害をもたらした気象事例(平成元~17年)」にも収録されておらず,まるで何事もなかったかの如き様子である。本報告は,脱線現場の直ぐ西側にあり,突風によって破壊した農機具小屋に作用する風力実験結果,および基礎,壁面,屋根面などの飛散状況の詳細な調査に基づいて,破壊と飛散のシナリオを検討し,当時の風況を推定したものである。
著者
中藤 誠二
出版者
一般社団法人 日本風工学会
雑誌
日本風工学会年次研究発表会・梗概集
巻号頁・発行日
vol.2013, pp.169-170, 2013

パンチングメタルを対象に,風洞実験において風速を変化させて発生する空力音を測定し,音圧レベルや周波数特性を調べた.まず,対象とする空力音を発生させるために,模型支持装置の工夫を行ったのち,迎角80度の場合について,風速12.5m/sまでの範囲で空力音の測定を行った.対象とした3ケースでは,孔配列によるピークの基本周波数の違いは小さく,風速に比例した1kHz前後の比較的高い周波数のピークが見られ,発生周波数は孔径に依存しているものと考えられる.
著者
鈴木 実 種本 勝二 前田 達夫 今井 俊昭 藤井 俊茂
出版者
一般社団法人 日本風工学会
雑誌
日本風工学会年次研究発表会・梗概集 平成16年度日本風工学会年次研究発表会
巻号頁・発行日
pp.29, 2004 (Released:2006-01-26)

鉄道において、強風は列車の安全な運行に直接係わる現象である。1872年の鉄道開業以来、30件以上の強風が原因と推定される事故が発生している。列車脱線事故が契機となり、運転規制方法が整備されてきたわけだが、1986年に発生した余部橋梁事故以後、強風地域における列車運転規制が強化され、防風柵設備等の安全対策が行われてきた。本件は、鉄道における強風時の運転規制方法と強風対策について紹介する。
著者
近藤 純正
出版者
一般社団法人 日本風工学会
雑誌
日本風工学会誌 (ISSN:09121935)
巻号頁・発行日
vol.1985, no.23, pp.23-35, 1985-03-31 (Released:2010-09-28)
参考文献数
10

A large number of forest fires were caused by unusual strong dry winds over northeastern Japan on 27 April 1983. The total area of devastated forest by these fires amounted to about 9, 000 hectare. The present paper explains this particular weather phenomenon and shows a method to predict the local wind speed under strong wind conditions.
著者
橋本 篤 叶木 律子 早崎 宣之 山口 敦 梶原 史洋 荒川 忠一
出版者
一般社団法人 日本風工学会
雑誌
日本風工学会論文集 (ISSN:13493507)
巻号頁・発行日
vol.35, no.1, pp.17-26, 2010-01-31 (Released:2010-09-21)
参考文献数
20

The objective of this study is to investigate the differences in accuracies of wind predictions among four different meso scale meteorological models that will be used to develop a wind power prediction model. Hindcasts of winds are carried out using these models for four wind farms (three in Tohoku and one in Kanto districts). The performances of the models are discussed by comparing the simulated results with the wind data observed at these wind farms under different meteorological conditions. The results show that the meteorological models exhibit similar tendencies for general meteorological cases. On the other hand, significant differences are found in some cases such as those characterized by the passages of cold fronts, typhoons, and so on. The evaluations of the uncertainties in the meteorological model predictions show that the individual models have uncertainties of approximately 3 m/s in wind speed and 40° in wind direction. Additionally, the results also indicate that uncertainties attributable to the differences of the model design amount to only 10% of the total uncertainties, and that the initial and boundary conditions as well as the formulations of the models themselves can have more significant effects on the prediction accuracies.
著者
堤 拓哉 高橋 章弘 南 慎一 植松 康
出版者
一般社団法人 日本風工学会
雑誌
日本風工学会論文集 (ISSN:13493507)
巻号頁・発行日
vol.34, no.3, pp.75-83, 2009-07-01 (Released:2009-10-17)
参考文献数
10

A tornado struck Wakasa Region of Saroma Town in Hokkaido on November 7, 2006. The tornado killed nine people and injured more than 30 people. Many buildings were collapsed or damaged by this tornado. The authors made a damage investigation just after the disaster. This paper presents the characteristics of the damage. It was found that completely and partially destroyed houses were all located along the track of the tornado. The roofs were flown off and walls and windows were broken by flying debris. The aspects of the building damage are closely related to the materials and method of construction typical of snowy cold regions.
著者
山田 達郎 木綿 隆弘 平居 聖朗
出版者
一般社団法人 日本風工学会
雑誌
日本風工学会年次研究発表会・梗概集 平成21年度日本風工学会年次研究発表会
巻号頁・発行日
pp.80, 2009 (Released:2009-07-07)

本研究では,開発した可変ピッチ式H型ダリウス風車が風向に対して指向性を持つ特性を強風時の過回転を防止するヨー制御に利用することを目的として,メイン尾翼とサブ尾翼で構成される新型尾翼を考案した.本尾翼のヨーイング角速度,定常状態時の風向との角度(偏心角)を数値解析及び風洞実験により調べ,サブ尾翼のシャフトを長くすることで最大ヨーイング角速度を低下させることができる.また,定常時の偏心角が60°になるためのメイン尾翼とサブ尾翼のシャフト長さの比と面積の比の関係を明らかにした.