著者
岡田 成幸 南 慎一 北川 諭
出版者
日本自然災害学会
雑誌
自然災害科学 (ISSN:02866021)
巻号頁・発行日
vol.16, no.1, pp.75-92, 1997-05-31
参考文献数
25
被引用文献数
1

When disaster strikes, though the Japanese central administration gives an economic support to any damaged local governments for rehabilitation of their public facilities destroyed, it asserts that the disaster victims should achieve the personal calamity restoration by their self-help efforts. Instead of officially pecuniary assistance, donation money is voluntarily drawn to them for the individual restoration. In the 1993 Hokkaido Nansei-Oki earthquake, a donation of 257 billion yen was made to the major damaged areas of Hokkaido district which had significant damage of 1,323 billion yen. Despite of suffering from the comparable damage of 755 billion yen in the 1994 Sanriku Haruka-Oki earthquake, the major damaged area of Tohoku district got a donation money only of 2.7 billion yen owing to a larger earthquake that is the Hyogoken Nanbu earthquake occurred immediately after the Sanriku Haruka-Oki earthquake. This paper appeals the necessity of social system on financially mutual aid for individual restoration through the comparative analyses of donations to aid the disaster victims.
著者
岡田 成幸 南 慎一
出版者
地域安全学会
雑誌
地域安全学会論文報告集
巻号頁・発行日
no.5, pp.163-170, 1995-11

激甚災害地域における個人および民間企業の復旧・復興は基本的に自助努力であり、とくに経済的に相当の蓄えがなければ円滑には進まない。このことについて公的な資金援助は雲仙普賢岳災害の時に復興基金条例が創設され、ようやくその途が聞かれた。しかしその原資の手当については十分議論されているわけではなく、地方債あるいは篤志による義援金を充てているのが現状である。ここでは、北海道南西沖地震で災害救助法の適用を受けた5町村(奥尻町、大成町、北檜山町、瀬棚町、島牧村)を対象に、支援がどのように行われたのかについて、行政職員からの聞き取り調査および北海道企画振興部同地震災害復興対策室の調査報告書にもとづき、実態について報告し、問題提起としたい。
著者
森 太郎 定池 祐季 桑原 浩平 草苅 敏夫 南 慎一 竹内 慎一
出版者
一般社団法人 日本建築学会
雑誌
日本建築学会技術報告集 (ISSN:13419463)
巻号頁・発行日
vol.22, no.52, pp.1021-1026, 2016 (Released:2016-10-20)
参考文献数
15
被引用文献数
1 3

Generally, local residents are warned to evacuate to evacuation facilities such as schools, gymnasiums, and community centers, when a disaster occurred or is predicted to occur. However, there are not many investigations about thermal environment of those facilities under severe cold weather. In this report, we report the results of questionnaire for the thermal environment of housings under large-scale power failures in winter. Moreover, we investigated the thermal environment of evacuation facilities during disaster drills in severe weather. The results indicate that the thermal environments of gymnasiums are very severe, especially if it does not have enough thermal insulation.
著者
南 慎一郎
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1560, pp.100-102, 2010-10-04

鉄板に載った、じゅうじゅうと音を立てる焼きたてのステーキ。「好きな食べ物」を聞いたら、第1位に挙げる人も多いと思います。私たちは、より多くの人にステーキを食べてもらおうと日々の努力を続けています。買収により上場会社となるも 当社は、「ステーキのどん」や「ステーキハウスフォルクス」など全国に約200店舗を持つ日本最大のステーキチェーン店です。
著者
高橋 章弘 植松 康 堤 拓哉 南 慎一 笠原 裕作
出版者
一般社団法人 日本風工学会
雑誌
風工学シンポジウム論文集
巻号頁・発行日
vol.20, pp.30-30, 2008
被引用文献数
2

2006年11月7日,北海道佐呂間町でF3クラスの竜巻災害が発生した。この竜巻では,死者9名,負傷者31名の人的被害をはじめ,多数の建物が破損する等,多大な被害がみられた。筆者らは,被災地域の住民を対象に,竜巻による建物被害やライフライン被害などの把握を行うためアンケート調査を行った。調査結果から,竜巻被害の実態と対応状況等より,個人および行政における災害対応と減災のための対応マニュアルを作成する上で,有用と考えられる事項を報告する。
著者
堤 拓哉 高橋 章弘 南 慎一 植松 康
出版者
一般社団法人 日本風工学会
雑誌
日本風工学会論文集 (ISSN:13493507)
巻号頁・発行日
vol.34, no.3, pp.75-83, 2009-07-01 (Released:2009-10-17)
参考文献数
10

A tornado struck Wakasa Region of Saroma Town in Hokkaido on November 7, 2006. The tornado killed nine people and injured more than 30 people. Many buildings were collapsed or damaged by this tornado. The authors made a damage investigation just after the disaster. This paper presents the characteristics of the damage. It was found that completely and partially destroyed houses were all located along the track of the tornado. The roofs were flown off and walls and windows were broken by flying debris. The aspects of the building damage are closely related to the materials and method of construction typical of snowy cold regions.
著者
高橋 章弘 南 慎一
出版者
地域安全学会
雑誌
地域安全学会論文報告集
巻号頁・発行日
no.6, pp.115-120, 1996-11

平成5年7月12日の夜間に発生した北海道南西沖地震は、奥尻島を中心に渡島・桧山地方に大きな被害を与えた。特に、奥尻町青苗地区では、地震直後の大津波と延焼火災により、人的被害、住宅・都市施設被害、水産漁業被害、商工観光産業被害など広範囲かつ甚大な被害がみられた。本調査研究は、種々の復興事業が進行する中、居住する住民が現在どのような実態にあるのか、住宅の再建状況や防災対策、居住地環境評価等について把握を行い、今後の震災復興の在り方を検討するための基礎的資料とすることを目的としている。本調査は地域安全学会震災調査研究会が実施した震災後第3回目のアンケート調査で、本報では被害が最も大きかった育苗地区の居住者を対象に、「地震再発への不安」「日常生活での防災対策」「居住地まわりの安全性」「防災情報の入手」等について考察を行った。調査の結果、住民の防災意識に関する実態をまとめると、以下のように整理される。(1)大地震再発に対する不安は、住民意識に依然として高く、長期化している (2)日常生活での防災対策は、十分と考えている住民は少なく、その具体的な備えについては、容易に備えられものから取り組まれている。 (3)居住地まわりの安全性は、津波に対しては概ね安心感を抱いているが、地震や火災に対して多くの住民が不安感を抱いている。 (4)冬期間の災害発生における住民避難の不安要因は、低温や降雪などの気象条件が大きな部分を占め、災害の種類によっては避難により生命の危険が増すこともあると住民は捉えている。 (5)防災情報の入手方法は、メディアを利用し短時間で入手できるものを多くの住民が望んでいるが、巡回等による直接的な伝達方法を望む住民も一方でみられる。