著者
藤原 辰史
出版者
公益財団法人 日本学術協力財団
雑誌
学術の動向 (ISSN:13423363)
巻号頁・発行日
vol.26, no.12, pp.12_28-12_31, 2021-12-01 (Released:2022-04-22)

コロナ禍の中で人文社会科学の担い手たちの発言が目立った。歴史学も例外ではない。たしかに、歴史学研究者が他の時代の感染症を紹介したり、現在と比較することも有意義である。だが、本来、このような全般的危機の状況においては、何が起こったかよりも、何が隠蔽されたのか、何が強調されなかったのか、という方が重要だと思う。新型コロナウイルスによる感染爆発以降、新聞では感染者と死者が毎日記されるようになったが、では、それ以前から、コロナよりも多い自殺者や孤立死の人数はどれほど意識されてきただろうか。以前からあった構造的暴力との関連を無視しては、今回のパンデミックの位置づけを掴み損なってしまうと考える。
著者
徳永 勝士
出版者
公益財団法人 日本学術協力財団
雑誌
学術の動向 (ISSN:13423363)
巻号頁・発行日
vol.19, no.7, pp.7_72-7_75, 2014-07-01 (Released:2014-11-07)
参考文献数
4
著者
中村 征樹
出版者
公益財団法人 日本学術協力財団
雑誌
学術の動向 (ISSN:13423363)
巻号頁・発行日
vol.26, no.5, pp.5_36-5_41, 2021-05-01 (Released:2021-09-24)

科学技術基本法の改正では、「人文科学のみに係るものを除く」という規定が削除され、人文・社会科学が科学技術・イノベーション政策のなかに明確に位置づけられることになった。人文・社会科学を科学技術基本法の対象に組み込むことは日本学術会議も求めてきたことであるが、人文・社会科学の健全な発展、さらには学術全体の振興という観点からはどのようにとらえることができるのだろうか。 本稿では、2008年に提案された「学術基本法」、および1960年代の科学技術基本法制定をめぐる議論、また、1956年の科学技術庁設置をめぐる議論から、科学技術基本法の改正について検討する。
著者
近藤 敦
出版者
公益財団法人 日本学術協力財団
雑誌
学術の動向 (ISSN:13423363)
巻号頁・発行日
vol.14, no.12, pp.12_20-12_30, 2009-12-01 (Released:2010-12-06)
参考文献数
43
被引用文献数
1 1