著者
今田 高俊
出版者
The Japan Sociological Society
雑誌
社会学評論 (ISSN:00215414)
巻号頁・発行日
vol.48, no.4, pp.419-437, 1998-03-31 (Released:2009-10-19)
参考文献数
24
被引用文献数
1

The objective of this paper is to explore empirically the new dimensions of social stratification in an age of postmaterial society. Japanese society has been changing its main social concern since 1980s, from 'Having' (possession) to 'Being' (existence). In keeping with this trend, major dimensions of social stratification begin to change from traditional status variables such as occupational status, income, educational credential to those of lifestyles and ways of life. First, using the method of factor analysis, I extract two lifestyle variables as the ways of living which are composed of achieved status orientation and relational status orientation, and then clarify that these two are the independent variables not determined by the traditional status variables. Secondly, I analyze the effects of two lifestyle variables on status anxiety, status quo and postmaterial orientation, then verify that relational status orientation will become the new dimension of stratification system in postmaterial society. Finally, I propose life politics focusing on quality of life as the way of living instead of status politics. While status politics concerns the achieved status orientation, life politics concerns the relational status orientation.
著者
小林 盾 山田 昌弘 金井 雅之 辻 竜平 千田 有紀 渡邉 大輔 今田 高俊 佐藤 倫 筒井 淳也 谷本 奈穂
出版者
成蹊大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

この研究は,「人びとがどのように恋愛から結婚へ,さらに出産へと進むのか」を量的調査によってデータ収集し,家族形成における格差を解明することを目的としている.そのために,「人びとのつながりが強いほど,家族形成を促進するのではないか」という仮説をたてた.第一年度に「2013年家族形成とキャリア形成についての全国調査」をパイロット調査として(対象者は全国20~69歳4993人),第二年度に「2014年家族形成とキャリア形成についてのプリテスト」(対象者204人)を実施した.そのうえで,第三年度に本調査「2015年家族形成とキャリア形成についての全国調査」を実施した(対象者1万2007人).
著者
今田 高俊
出版者
日本教育社会学会
雑誌
教育社会学研究 (ISSN:03873145)
巻号頁・発行日
vol.38, pp.21-26, 1983-10-20 (Released:2011-03-18)
参考文献数
6
著者
今田 高俊
出版者
公益財団法人 日本学術協力財団
雑誌
学術の動向 (ISSN:13423363)
巻号頁・発行日
vol.13, no.11, pp.39-42, 2008-11-01 (Released:2012-02-15)
参考文献数
3
著者
今田 高俊
出版者
科学基礎論学会
雑誌
科学基礎論研究 (ISSN:00227668)
巻号頁・発行日
vol.30, no.1, pp.9-15, 2002-12-25 (Released:2009-07-23)
参考文献数
8

科学の目的は現象を記述し説明することにある.このことに異論をさしはさむものは誰もいないであろう.しかし, 現象を記述するとは何か, また説明するとは何かという方法論の話になると, しばしば論争の的になる.これまで科学の方法については, 法則定立科学か個性記述科学か, 実証主義か理念主義か, 検証主義か反証主義か, などをめぐって様々な論争が展開されてきた。しかし, 私はこうした論争で展開された方法論の対立が必ずしも有益であるとは思わない.というのも, こうした方法論論争には, 認識対象のリアリティ (現実味) にかんする相容れない前提がそれぞれの立場にあるため, 議論が生産的にならないからである.普遍法則として認識できるリアリティに対して, 個別の事例であるが本質としてのリアリティを対峙したり, 具体的で経験的検証が可能なリアリティに対して, 反証できないかぎり有効な法則であるとする反証可能なリアリティを対峙したりする例がそれらである.しかし, リアリティというものは, 特定の観点から切断されるだけでは全体像が明らかにならない.科学の方法を問う場合, 方法が扱っているリアリティの全体像にまで遡って検討する必要がある.
著者
今田 高俊
雑誌
情報処理学会研究報告知能と複雑系(ICS)
巻号頁・発行日
vol.1997, no.51(1997-ICS-108), pp.19-26, 1997-05-26

本稿の目的は、ラグビー日本選手権で7連覇を遂げた神戸製鋼ラグビーチームを事例にして、非管理型の自己組織化がどのような条件の下になされるかを分析することにある。自己組織化の条件として、1)個の発想を優先すること、2)ゆらぎを秩序の源泉とみなすこと、3)不均衡ないし混沌を排除しないこと、4)コントロール・センターを認めないこと、の4つがとりあげられる。これらの条件にかんし、既存の資料を用いて、神戸製鋼チームがどのように取り組んできたかを明らかし、非管理型の自己組織化を実証的にあとづけることで、スポーツ界だけでなく一般の組織ひいては社会システムにおける自己変革過程の具体像を探求する。
著者
今田 高俊
出版者
北海道社会学会
雑誌
現代社会学研究 (ISSN:09151214)
巻号頁・発行日
vol.11, pp.27-48, 1998

本稿の目的は,ラグビー日本選手権で7連覇を遂げた神戸製鋼ラグビーチームを事例にして,非管理型の自己組織化がどのような条件の下になされるかを分析することにある。現代的自己組織性論から導かれる組織原理は,ゆらぎと自己言及性に依拠した脱管理・反制御のシステム形成であるが,それが具体的にどのようになされるかは開かれた課題である。本稿では,自己組織化の条件として,1)個の発想を優先すること,2)ゆらぎを秩序の源泉とみなすこと,3)不均衡ないし混沌を排除しないこと,4)コントロール・センターを認めないこと,の4つを設定する。これらの条件にかんし,既存の資料を用いて,神戸製鋼チームがどのように取り組んできたかを明らかし,非管理型の自己組織化を実証的にあとづけることで,スポーツ界だけでなく一般の組織ひいては社会システムにおける自己変革過程の具体像を探求する。
著者
今田 高俊 イマダ タカトシ Imada Takatoshi
出版者
千葉大学大学院人文社会科学研究科
雑誌
公共研究 (ISSN:18814859)
巻号頁・発行日
vol.2, no.4, pp.57-85, 2006-03
被引用文献数
1

千葉大学公共研究センター21世紀COEプログラム「持続可能な福祉社会に向けた公共研究拠点」
著者
今田 高俊
出版者
数理社会学会
雑誌
理論と方法 (ISSN:09131442)
巻号頁・発行日
vol.18, no.1, pp.1-11, 2003-03-31 (Released:2009-01-20)
被引用文献数
1

The objective of this lecture is to consider the possibility of a new scientific method from the viewpoint of “reality science.” Once, Descartes who presented the method of the modern science wrote A Discourse on Method. However, at present, new reality has become an important theme which could not adequately be grasped by the method he planned. The movement heightens which intends to grasp the reality such as edge of the chaos, fluctuation, noise, complexity, and postmodernity not caught by the method of the science that aims at the recognition of the universal law. In this lecture, I will discuss such new trends from the viewpoint of the “reality science,” and raise a question on the necessity of the method which takes in both of unique factor and universal factor.
著者
猪原 健弘 木嶋 恭一 出口 弘 今田 高俊 桑子 敏雄 蟹江 憲史 金子 宏直 中丸 麻由子
出版者
東京工業大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

本研究課題では、人文学、社会科学、理学、工学を横断するアプローチにより、参加型合意形成メカニズムについての理論・方法・実践に関する知識体系を整備した。特に、(1)合理的な主体の集団の中に協力が生まれるメカニズムを、コンピュータ・シミュレーションを用いて解明した。(2)合意と合意形成が満足するさまざまな性質、特に、合意の達成のされやすさや、合意の崩れにくさについての理論的成果を集約し、可視化した。(3)合意形成の支援のモデルを構築した。という3点が研究成果として得られた。