著者
宇田川 真之
出版者
公益財団法人ひょうご震災記念21世紀研究機構
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

災害の危険を知らせる防災情報は、音声で伝達されることが一般的であり、聴覚障害者には届かないことが多い。さらに、高齢の聴覚障害者は手話を第一言語とし、難解な文章による防災情報の理解ば困難な者も少なくない。そこで、聴覚障害者にわかりやすいこと、適切な防災行動を促進すること、行政機関が実務的に作成・発信できることの3つを要件とした文章とイラストによるFAXを試作し、必要となる情報項目・表現・構成等を明らかにした。
著者
亀岡 智美 齋藤 梓 友田 明美 八木 淳子 岩垂 喜貴 井野 敬子 酒井 佐枝子 飛鳥井 望 新井 陽子 成澤 知子 田中 英三郎 山本 沙弥加 高田 紗英子 浅野 恭子 島 ゆみ 中島 淳 竹腰 友子 西村 悠哉 三宅 和佳子 野坂 祐子 小平 雅基 市川 佳世子 岩切 昌宏 瀧野 揚三
出版者
公益財団法人ひょうご震災記念21世紀研究機構
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2016-04-01

本研究では、欧米で子どものPTSDへの第一選択治療として推奨されているTF-CBT(Trauma-Focused Cognitive Behavioral Therapy)の我が国における効果検証に取り組んだ。兵庫県こころのケアセンターと被害者支援都民センターにおいて実施した無作為化比較試験が終了し、先行研究と同様に、わが国においてもTF-CBTの有効性が検証された。結果については、論文にまとめ、報告する予定である。その他の研究分担機関においても、TF-CBTの終了例が蓄積された。TF-CBT実施前後のMRI画像分析については、福井大学子どものこころの発達研究センターで7例を分析した。
著者
穐原 雅人
出版者
公益財団法人ひょうご震災記念21世紀研究機構
雑誌
研究活動スタート支援
巻号頁・発行日
2010

人道的観点での国際災害救援・防災協力は不可欠なものである。本研究は、主に中国四川大地震発災直後の応急対応から「重建」(改良復旧)に至るまでの対策を対象として、被災支援力・受援力の仕組みの日中比較を通じて、災害対策をめぐる国際協力の仕組みづくりを目的とした。具体的に、中国政府の「挙国体制」による地震直後の初期対応、「対口支援」により被災地へのペアリング復興支援および3つの「復興モデル」を提示した。
著者
阪本 真由美
出版者
公益財団法人ひょうご震災記念21世紀研究機構
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

開発途上国の震災障害者の生活再建に求められる支援制度について、過去に巨大災害に見舞われた開発途上国(インドネシア)の震災障害者の生活再建状況と支援制度を現地調査に基づき把握した。また、震災障害者に対する生活再建支援制度について開発途上国と先進国(日本・アメリカ)の事例との比較検討を行った。研究の結果、震災障害者の生活再建を実現するためには、一時金の提供という資金的救済措置だけでは十分ではなく、一人ひとりのニーズにあったきめ細やかな支援策が必要となること、そのためには震災障害者を巻き込んだネットワークの構築を官民連携で実施することが有効であることが明らかになった。
著者
石川 永子
出版者
公益財団法人ひょうご震災記念21世紀研究機構
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2010

本研究は,事前復興の概念と参加型まちづくり技術を用いて,地域に暮らす災害時要援護者(特に障がい者)の避難・避難生活・復興という各フェーズの支援計画を事前に立案・策定するための,市民参画のプロセス・デザイン手法の開発を目ざした.そのなかでも,第一段階として,災害発生から避難所等の避難生活の期間について,神戸市兵庫区での実践研究を行った.災害時に住民による避難所の運営に関して,障がい者と地域コミュニティ・専門家・行政等が協働するイマジネーションスキルを向上させるためのトレーニングプログラムを企画・実践し,そのプログラムの効果と課題をCBRの戦略の考え方を用いた訓練のプログラムの試行と参加者の評価に関する調査を行い,それらをCBRの戦略のなかで重要とされる事項を参考にしながら分析した.