著者
岡田 智 水野 薫 鳥居 深雪 岡田 智
出版者
共立女子大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

日本版WISC-IIIの練習効果について調べたが、1年以内の再検査では(N=27)、各IQで7.5~10.2ポイントの上昇が見られた。1年以上2年以内では(N=71)、動作性IQと全検査IQが4.0、5.0ポイント上昇した。しかし、2年以上間隔が開くと(N=39)、検査結果に変動は見られなかった。再検査間隔と得点上昇には相関関係も見られ、1、2年以内の再検査は練習効果が生じるのは明らかであった。また、広汎性発達障害におけるDN-CASとWISC-IIIとの関連を調べ合成得点間の関係や因子構造を明らかにしたが、WISC-IIIとDN-CASとの関係が分かり、バッテリーの際の解釈の指針が得られた。
著者
堀 新 佐島 顕子 村上 隆 山田 邦明 山本 博文 矢部 健太郎 鴨川 達夫 白根 孝胤 曽根 勇二 堀 智博 堀越 祐一 光成 準治 山崎 布美
出版者
共立女子大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009

2009~2011年度を通じて、史料調査の実施、研究会の開催、データ入力、の3点を共同研究の中心に据えて活動した。3年間に史料調査先は50ヶ所以上、研究会は15回、事務的会合は約30回、メールでの打ち合わせは無数であった。史料調査の際には周辺のフィールドワークを行った。データ入力は、豊臣秀吉発給文書・豊臣奉行人発給文書を中心に、古記録もあわせて約4000点に及んだ。研究会の成果の一部は、山本博文・堀新・曽根勇二編『消された秀吉の真実』(柏書房、2011年)として公表した。
著者
権藤 桂子 松井 智子 大井 学
出版者
共立女子大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-01

多文化多言語併用環境下(日英2言語)で育つ定型発達児および高機能発達障害児の言語コミュニケーション発達の特徴を、日英2言語の語彙、文法、言語環境について評価を行った。バイリンガル定型発達児もバイリンガル発達障害児も、文化差による知識や体験の偏りが語彙理解に影響を及ぼす傾向があった。文法理解については、バイリンガル定型発達児は比較的良好な発達パターンを示したが、発達障害児はモノリンガルもバイリンガルも不定形な発達パターンを示す傾向があった。また、バイリンガル発達障害児の支援には、家族支援が重要な役割を果たしていることが明確化された。
著者
伊藤 裕才
出版者
共立女子大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

軟体動物頭足類(イカやタコ)の表皮色素胞は黄色から紫色までの様々な色素を含んでいる。これらの色素は着色料として利用できる可能性があるが、色素成分はオンモクローム類であること以外は不明である。そこで主にスルメイカを対象に表皮から色素を抽出し、それら全成分を分析するHPLC分析法を開発した。分析の結果、黄色、赤色、紫色といった複数の色素の観測に成功した。さらにスルメイカ抽出液から紫色色素をクロマトグラフィーによって単離精製した。組成分析の結果、紫色素は硫黄原子を含んでいることが強く示唆された。
著者
西村 史子
出版者
共立女子大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2011

本研究は、諸外国の非就学型の義務教育と公的支援について調査確認し、日本の義務教育の形態及び無償性の枠組みを柔軟化する試みである。米英仏ではホームエデュケーションとして制度化され、立法府で再三論議されながら、障害教育を除き、国家から家庭への経済的支援は殆ど無い。地方政府や民間奨学団体による支援は認められる。米国では、家庭の負担に対し、所得税の控除等を配慮している州はある。途上国では、ノンフォーマルエデュケーションを通じて、義務教育を拡充してきたが、近年は就学義務を徹底しつつある。政府はホームスクーリングの支援制度、登録制や監督強化、高等教育機関への進学保障を通じて、公教育への包摂化を進めている。