- 著者
-
奥田 隆史
- 出版者
- 愛知県立大学
- 雑誌
- 挑戦的萌芽研究
- 巻号頁・発行日
- 2012-04-01
我が国の大学においてもGPA制度が導入され,単位取得という学修の“量”だけに着目しがちであった成績評価を,その“質”も重んじるという効果をもたらした.一方でGPAを下げることにつながることを避けるために,学生がとる履修行動(成績評価が厳しい科目の履修回避等)が問題になってきている.つまり,GPA制度には,学修意欲向上インセンティブだけでなく負のインセンティブをも含んでいる.本研究では,野球における打者成績の質と学業成績の質とのアナロジーに着目し,野球選手評価数理理論セイバーメトリクスの着想を,大学における成績評価へ適用し,GPAに代わる新しい成績評価指標を提案するとともにその有効性を検証した.