- 著者
-
辻 英明
- 出版者
- 日本ペストロジー学会
- 雑誌
- ペストロジー (ISSN:18803415)
- 巻号頁・発行日
- vol.20, no.1, pp.5-9, 2005-06-30 (Released:2019-04-10)
- 参考文献数
- 8
緑茶の残渣,メロンの皮,バナナ(皮を含む),梨果実の芯,柿果実(断片),ハムの薄切り切片(水添加)等を個別のカップに入れ,隙間のある窓際に9〜12日間置き,12日〜17日目に発生している小型のハエ類の成虫,蛹,幼虫の定性的な観察を1999年9月中下旬に行った.その結果,バナナ,梨,柿にはキイロショウジョウバエが多数発生したが,オオキモンノミバエはわずかしか発生しないか,あるいは全く発生しなかった.しかし,メロンの皮からはオオキモンノミバエの蛹の発生数がショウジョウバエより多かった.ハムからは圧倒的多数のオオキモンノミバエが発生し,ショウジョウバエはわずかであった.緑茶の残渣には多数の小型のチョウバエ類と若干のニセケバエ(ナガサキニセケバエ)とノミバエが発生した.小型のチョウバエ類とニセケバエは他の残渣には発生していなかった.