著者
加地 雄一 関谷 大輝 鎌田 弥生
出版者
東京成徳大学
雑誌
研究紀要 (ISSN:13403702)
巻号頁・発行日
vol.21, pp.55-63, 2014

Sandplay is a psychotherapeutic technique in which clients freely arrange a number of small figures (or toys)in a sand box to realize their internal worlds. In this study we applied the Landscape Montage Technique(LMT) to Sandplay. In LMT, clients are requested to draw ten items (river, mountain, rice field, etc.) followinginstructions. The purpose of this study was to determine the possible effects of structuring procedures ofSandplay in accordance with LMT's instructions (we called this condition "structured Sandplay"). In order todo so, we compared normal and structured Sandplay. The results of a subjective self-rating scale of participants'emotion (PANAS) (n = 13) and the variability of heart rate (n = 6) indicated that participants were more relaxedand less afraid in structured Sandplay than in normal Sandplay. These results suggest that structured Sandplayhas clinical efficacy in the clinical setting where application of normal Sandplay is difficult.
著者
庄司 達也 片山 宏行 掛野 剛史
出版者
東京成徳大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

本研究課題の成果は、倉敷市が所蔵する「薄田泣菫文庫」の資料群の調査と分析を、倉敷市、薄田泣菫顕彰会、就実大学吉備地方文化研究所等の協力を得て、飛躍的に進めたことにある。その資料群が有する文学研究に於ける価値を明らかにし、倉敷市が計画し進めた『薄田泣菫宛書簡集』の刊行に大きく寄与した。また、研究者グループと地方自治体とで行う研究活動に於いて、協働の意義とその有する可能性について考究し実践する機会となった。

1 0 0 0 頼杏坪の詩

著者
直井 文子
出版者
東京成徳大学
雑誌
研究紀要 (ISSN:13403702)
巻号頁・発行日
vol.17, pp.188-179, 2010
著者
大橋 久利 OUK Sunheng SAY Bory MOM Chim Huy 林 行夫 三上 直光 糸賀 滋 真貝 義五郎 土屋 圭造 SORN Samnang
出版者
東京成徳大学
雑誌
国際学術研究
巻号頁・発行日
1993

戦後カンボジアの社会・文化を総合的に研究することを目指した当研究班は国連主導の制憲議会選挙-カンボジア「王国」復活-内政面での整備という最も重要な時期である1993、94年に現地調査を行なう機会を得、分担した各分野で所期以上の成果を収めることができた。大橋久利は和平過程を至細に追求、分析する一方、両年度それぞれ500人を対象とした政治意識調査を訪問面接のかたちで実施した。その結果、与党三党の支持層分析、国王への忠実度分析その他で成果を上げた。カンボジアでの地域研究で統計処理をふくめた調査が行われたのはこれが初めてであり、今後地域研究でこの種意識調査がどのように役立ち得るのかで一石を投じた。真貝義五郎はカンボジア在住ベトナム人の人口を把握するため内務省、プノンペン市当局、ベトナム大使館などで多角的に調査資料を収集、その上に立ってカンボジア国民の対ベトナム人意識を調査した。そして在住ベトナム人からの聞き取り調査を重ねたが、「ほかに行くところのないベトナム人が移住してきた」というのが実態であり、両民族間の関係は簡単には氷解しそうにない。和泉模久はカンボジア文学史をまとめ、カンボジア文学の現状を紹介することに目標を定め、93年度はプノンペン大学文学部のト-・サオ、プ-・サミ-両教授とも相談して文学史作成に必要な資料の提供を受けた。滞在中両教授から受けたクメール文学の傑作についての講義は稔り多いものであった。94年調査では93年調査の成果の上の立ってカンボジア文学史年表の作成を行ないながら、カンボジア文学の傑作についてそれぞれ若干の概要を日本語で記す作業を行った。カンボジア文学史作成は、わが国では初めてのことである。糸賀滋は93年調査に引続き94年、2度にわたって調査を実施した。調査項目は、経済概況、外資投資の現況、外国援助の現状、工業部門の現状と民営化、教育の現状などである。経済概況ではUNTAC景気が一段落する一方、国際機関の指導による構造改革で財政、物価、為替面で改善が見られた。中期的な再建計画については、農業の再建と雇用確保が重要だが、当面、外資と援助の有効利用が課題である。工業部門についていえば、これまで中心となってきた国営企業が民間にリ-スないし売却され、観光目当てのサービス業などで活動を再開している。教育事業への援助はまだ不十分である。三上直光はポル・ポト時代、ヘン・サムリン時代、現代と世界史上でも例のないほど激変したカンボジア社会で、言語がどう変化したかという興味深いテーマを追求した。シハヌ-ク時代より現代に至る。カンボジアにおける政治的、社会的変動の歴史は、カンボジア語の語彙に、(1)単語の誕生、復活(2)単語の消滅、衰退(3)単語の意味・用法の変化(4)類似概念を表す語彙の交替、といった変化を引き起こしている。ポル・ポト時代には、社会主義用語が登場し、恐怖政治的な側面を反映する語彙が被調査者の記憶に今なお深く刻まれていること、次のヘン・サムリン時代には新たな社会主義志向に関連した用語などが登場した。そして現代までは、かつてシハヌ-ク時代に用いられた王族への敬語などの語彙が復活し、また民主制や市場経済に関して新語が作られている点が目立った語彙変化として指摘される。林行夫は79年以降、今日に至までの仏教の復興経過を、詳細にトレースしうる資料を得ることができた。93年度では、その寺院組織や在俗信徒の活動を広域に踏査したが、94年度は個々の寺院について具体的な事例を儀礼を通じて得ることができた。国家が認定する得度式の復興過程についても新しい資料を得て、従来論議されてきた事実とは異なる仏教サンガの実像を、隣国ベトナムのクメール・クロムとの関係で明かにすることができた。土屋圭造はカンボジアの農業構造などについての資料を収集した。
著者
庄司 達也 山岸 郁子 中澤 弥 須藤 宏明 山口 直孝 平野 晶子 掛野 剛史 須藤 宏明 中沢 弥 平野 晶子 山口 直孝 和泉 司 杉山 欣也 松村 良
出版者
東京成徳大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

研究活動は、合計13回に及んだ勉強会の開催と、関西地方を中心とした実地踏査を2本の柱として展開した。また、本研究課題が対象とした改造社を取り上げ活動する他の研究グループとの連携を進め、情報交換や合同研究会の開催を行うなどした。これらにより、短期間に全国で斉に行われた宣伝活動の実態を広く把握することができ、改造社のみではない、他の出版社による同様の活動に対する広範な情報の収集とその分析の必要性を明らかにした。また、関連する資料の収集により、以後に反復される同種の出版企画についての考察を深めた。
著者
石川 正敏
出版者
東京成徳大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2010

近年,地域研究などで実施される野外調査では,様々なモバイル機器を使ったデータを収集が行われる.さらに研究者の多くは,野外でのデータ収集にあわせて手書きメモを作成する.このように収集されたデータや手書きメモは,大量である上に書式が不統一であるため,研究者はそれらの分類や分析に必要な関連付けを効率的にできない.そこで本研究では,野外調査で収集したデータを関連付けて蓄積し地理情報として公開することを支援する野外調査支援システムを開発した.さらに,地域研究者による実際の野外調査で提案システムを評価し,その有効性を確認した.