著者
三島 浩路
出版者
日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.51, no.2, pp.121-129, 2003-06-30

本研究は,学級内における児童の呼ばれ方と,学級内における児童の相対的な強さやインフォーマル集団との関係について検討したものである。学級内における児童の相対的な強さと呼ばれ方との関係を分析した結果,男子児童の場合には,「くん付け」で呼ばれる児童の方が,他の呼び方で呼ばれる児童に比べて学級内における相対的な強さが一般的に強いという結果が得られた。また,女子児童の場合には,「ちゃん付け]や「あだ名」で呼ばれる児童に比べて,「さん付け」で呼ばれる児童の方が,学級内における相対的な強さが一般的に弱いという結果が得られた。次にインフォーマル集団内での児童の呼ばれ方と,集団外の児童からの呼ばれ方について分析した。その結果,男子児童に比べて女子児童の方が,集団内での呼ばれ方と集団外からの呼ばれ方が異なる児童が多いという結果が得られた。さらに,インフォーマル集団の内外で呼ばれ方が異なる児童について,呼ばれ方がどのように異なるのかを分析した。その結果,女子児童の場合には,集団外の児童からの呼ばれ方がより丁寧であるという結果が得られたが,男子児童の場合には,インフォーマル集団内外からの呼ばれ方にこうしたちがいはみられなかった。
著者
三島 浩路
出版者
日本社会心理学会
雑誌
社会心理学研究 (ISSN:09161503)
巻号頁・発行日
vol.38, no.2, pp.33-41, 2022-12-25 (Released:2022-12-25)
参考文献数
28

This study examined the relationship between the damage of bullying in junior high school and school adaptation after entering high school. Three surveys of 281 high school students were conducted at various points in time. The first survey was conducted immediately before the respondents started high school to measure the extent of bullying respondents had experienced in junior high school. The second survey was conducted in June, shortly after the respondents started high school, to measure their depressive tendencies and future prospects. The final survey was conducted in November to measure the extent to which respondents had adjusted to high school. An analysis of the survey results suggested that the “prosocial effort orientation” factor and the “positive and active future image” factor that compose a positive future outlook may be related to the process by which being a target of bullying reduces an individual’s ability to adjust to school.
著者
三島 浩路
出版者
日本グループ・ダイナミックス学会
雑誌
実験社会心理学研究 (ISSN:03877973)
巻号頁・発行日
vol.47, no.2, pp.91-104, 2008 (Released:2008-03-19)
参考文献数
32
被引用文献数
2

本研究は,親しい友人から小学校高学年の頃に受けた「いじめ」が,その後の学校適応や友人関係などに与える影響を検討することを目的にしている。 高校生約2,000名を対象に,学校適応・友人関係,及び,親しい友人から小学校高学年の頃に受けた「いじめ」体験・小学校高学年当時の友人関係などに関する調査を行った。 その結果,親しい友人から小学校高学年の頃に受けた「いじめ」体験は,男子に比べて女子に多いことが示唆された。また,親しい友人からの「いじめ」を小学校高学年の頃に体験しなかった生徒に比べ,そうした「いじめ」を体験した生徒は,高校生になってからも学校不適応感をより強くもち,友人に対しても不安・懸念が強いことなどが示唆された。特に女子に関しては,中学生の頃,進学する高校などを考える進路選択の相談相手などにも,親しい友人から小学校高学年で受けた「いじめ」が関連することが示唆された。
著者
三島 浩路
出版者
中部大学
雑誌
現代教育学部紀要 (ISSN:18833802)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.119-128, 2009-03

本研究で大学生を対象に行った調査結果をもとに、高校生にみられる「いじめ」に関連する出来事を抽出し、そうした出来事と、「いじめ」被害感覚との関連を高校生を対象にした調査の結果をもとにして検討した。さらに、「いじめ」被害感覚と、友人関係の在り方や学級適応感との関連についても、高校生を対象にした調査の結果をもとにして検討した。調査の結果、高校生の「いじめ」被害感覚に関連する出来事には性差がみられることが示唆された。また、「いじめ」が学級適応感に与える影響は女子の方が大きいことや、「いじめ」を行った相手との関係で、友人関係の在り方に与える影響が異なることが示唆された。
著者
三島 浩路 黒川 雅幸 大西 彩子 吉武 久美 本庄 勝 橋本 真幸 吉田 俊和
出版者
一般社団法人 日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.64, no.4, pp.518-530, 2016 (Released:2017-02-01)
参考文献数
29
被引用文献数
5 5

高校ごとの生徒指導上の問題の発生頻度認知や携帯電話に対する規制と, 携帯電話に対する生徒の依存傾向等との関連を検討した。13の高校に所属する教師約500人と生徒約1,700人を対象に調査を行った。その結果, 生徒指導上の問題の発生頻度認知が高い高校に在籍している生徒ほど, 携帯電話に対する重要度認知が高く, 携帯電話に対する依存傾向が強いことが示唆された。生徒指導上の問題の発生頻度認知が低い高校に関しては, 携帯電話に対する規制の強弱により, 生徒の携帯電話に対する依存傾向が異なることが示唆された。具体的には, 生徒指導上の問題の発生頻度認知が低い高校の中では, 携帯電話に対する規制が強い高校に在籍している生徒の方が, 規制が緩やかな高校に在籍している生徒に比べて, 携帯電話に対する依存傾向が強いことを示唆する結果が得られた。
著者
黒川 雅幸 三島 浩路 吉田 俊和
出版者
The Japanese Group Dynamics Association
雑誌
実験社会心理学研究 (ISSN:03877973)
巻号頁・発行日
vol.48, no.1, pp.32-39, 2008
被引用文献数
1

本研究の主な目的は,小学校高学年児童を対象に,異性への寛容性尺度を作成することであった。小学生を対象とするので,できる限り少ない項目数で実施できるように,6項目からなる尺度を作成した。休み時間や昼休みによく一緒に過ごす仲間の人数を性別ごとに回答してもらったところ,同性の仲間が1人以上いて,異性の仲間も1人以上いる児童の方が,同性の仲間が1人以上いて,異性の仲間がいない児童よりも,異性への寛容性尺度得点は有意に高く,妥当性が示された。また,異性への寛容性尺度得点には性差がないことも示された。同性の仲間が1人以上いて,異性の仲間も1人以上いる児童の方が,同性の仲間が1人以上いて,異性の仲間がいない児童よりも,級友適応得点は有意に高く,異性との仲間関係が級友適応に影響する可能性が示された。<br>
著者
黒川 雅幸 本庄 勝 三島 浩路
出版者
日本グループ・ダイナミックス学会
雑誌
実験社会心理学研究 (ISSN:03877973)
巻号頁・発行日
pp.1907, (Released:2020-03-14)
参考文献数
27
被引用文献数
4

本研究の目的は,高校生・高専生用スマートフォン利用によるインターネット依存傾向尺度を作成することであった。高校生および高専生371名を対象に,オンライン調査を実施した。そのうちの134名は,再検査信頼性を確かめるために,約1か月後に2回目のオンライン調査に回答してもらった。また,1回目のオンライン調査に協力してもらった人のうち,109名に対してスマートフォン利用の実測値の測定を約2週間行った。スマートフォン利用によるインターネット依存傾向尺度は,4因子38項目から構成された。4つの因子は,中毒性のある情緒問題を引き起こす「情緒」,やめようと思ってもできない「統制不全」,実生活を犠牲にしてでもスマートフォンの使用を優先する「スマートフォン誘因」,ソーシャルメディアによって承認を求めようとする「承認欲求」であった。尺度得点は安定しており,再検査信頼性は高いことが示された。また,実測値の測定により,土日における1日あたりの利用が600分以上の人は,200分未満の人よりも「統制不全」や「スマートフォン誘因」が高かった。さらに,いずれの下位尺度も依存の自覚症状や抑うつと正の相関があることも示され,妥当性を備えた尺度であることが示された。
著者
三島 浩路
出版者
中部大学現代教育学部
雑誌
現代教育学部紀要 = Journal of College of Contemporary Education (ISSN:18833802)
巻号頁・発行日
no.6, pp.25-33, 2014-03

本研究では、中学校を卒業したばかりの子どもをもつ保護者約2,000人を対象に調査を行い、中学生当時の子どもの状況に関する資料を収集した。具体的には、「いじめ」被害、発達障害傾向・中学3年間の欠席日数・携帯電話に対する依存傾向・摂食障害傾向についての資料を収集した。資料を分析した結果、「ASD(autisum spectrum disorders)傾向」を示す生徒ほど、「いじめ」被害を受ける可能性が高いことが示唆された。さらに、「いじめ」被害を受けた生徒は、欠席日数が多く、携帯電話に対する依存傾向や摂食障害傾向が強いことも示唆された。In this study, we conducted a survey with approximately 2,000 participants, the parents of children who had just graduated from junior high school. We collected data about junior high school students' suffering from bullying, their tendency toward developmental disorders, the number of days of absence over the three years of junior high school, their dependence on cell phones, and their tendency toward eating disorders. The results suggested that students who showed a tendency toward autism spectrum disorder (ASD) had a high probability of suffering from bullying. The results also suggested that students who suffered from bullying were absent from school for many days and had a high tendency toward dependence on cell phones and eating disorders.
著者
三島 浩路
出版者
日本社会心理学会
雑誌
社会心理学研究 (ISSN:09161503)
巻号頁・発行日
vol.19, no.1, pp.41-50, 2003

This study aimed, first, to examine sex differences in bullying behavior, and second, to probe for any relationships between "bullying among close friends" and the pupil's social skills and exclusiveness. A questionnaire was conducted, and approximately 450 fifth and sixth graders served as participants. The following results were obtained. Females experienced more bullying from close friends than did males, and this experience was likely to affect relational satisfaction with friends among females more than with friends among males. Furthermore, path-analysis was conducted to determine if social skills and exclusiveness might predict victimization as well as bullying. The path model fit males better than females, with both predictors having significant paths to the two outcome factors, while females only showed exclusiveness as predictive of these factors, and not social skills.
著者
黒川 雅幸 三島 浩路 吉田 俊和
出版者
日本グループ・ダイナミックス学会
雑誌
実験社会心理学研究 (ISSN:03877973)
巻号頁・発行日
vol.48, no.1, pp.32-39, 2008 (Released:2008-11-14)
参考文献数
28
被引用文献数
1 1

本研究の主な目的は,小学校高学年児童を対象に,異性への寛容性尺度を作成することであった。小学生を対象とするので,できる限り少ない項目数で実施できるように,6項目からなる尺度を作成した。休み時間や昼休みによく一緒に過ごす仲間の人数を性別ごとに回答してもらったところ,同性の仲間が1人以上いて,異性の仲間も1人以上いる児童の方が,同性の仲間が1人以上いて,異性の仲間がいない児童よりも,異性への寛容性尺度得点は有意に高く,妥当性が示された。また,異性への寛容性尺度得点には性差がないことも示された。同性の仲間が1人以上いて,異性の仲間も1人以上いる児童の方が,同性の仲間が1人以上いて,異性の仲間がいない児童よりも,級友適応得点は有意に高く,異性との仲間関係が級友適応に影響する可能性が示された。
著者
三島 浩路
出版者
日本応用心理学会
雑誌
応用心理学研究 (ISSN:03874605)
巻号頁・発行日
vol.46, no.1, pp.1-10, 2020-07-31 (Released:2020-10-31)
参考文献数
25

In this study, a questionnaire was administered to approximately 800 high school students to examine the relationship between respondents' self-awareness; their subjective evaluation of aspects of their daily lives, such as learning activities and relationships with school friends; and their dependency on smartphones. Their scores on a tendency toward smartphone dependency scale were set as the dependent variable in an analysis. The results showed an interaction between participants' subjective evaluations of their daily lives and their public self-awareness as well as an interaction between the same subjective evaluations and their private self-awareness. These results suggest that high school students who have high self-awareness but lack a positive subjective evaluation of their daily lives have a stronger tendency toward smartphone dependency.
著者
三島 浩路
出版者
日本社会心理学会
雑誌
社会心理学研究 (ISSN:09161503)
巻号頁・発行日
vol.19, no.1, pp.41-50, 2003-08-06 (Released:2017-01-13)
被引用文献数
4

This study aimed, first, to examine sex differences in bullying behavior, and second, to probe for any relationships between "bullying among close friends" and the pupil's social skills and exclusiveness. A questionnaire was conducted, and approximately 450 fifth and sixth graders served as participants. The following results were obtained. Females experienced more bullying from close friends than did males, and this experience was likely to affect relational satisfaction with friends among females more than with friends among males. Furthermore, path-analysis was conducted to determine if social skills and exclusiveness might predict victimization as well as bullying. The path model fit males better than females, with both predictors having significant paths to the two outcome factors, while females only showed exclusiveness as predictive of these factors, and not social skills.
著者
本庄 勝 田上 敦士 橋本 真幸 黒川 雅幸 三島 浩路 吉田 俊和 長谷川 亨
雑誌
研究報告グループウェアとネットワークサービス(GN)
巻号頁・発行日
vol.2013-GN-87, no.15, pp.1-8, 2013-03-11

中高生の間で,プロフやマイリンク,ブログ,ゲスブと呼ばれるサービスを提供するソーシャルメディア (中高生向けソーシャルメディアと呼ぶ) の利用が広まっている.これらのサービスは,コミュニケーションツールとして円滑な人間関係構築に利用される一方で,特定の相手に対する無視や仲間外れといったネットいじめにも利用されることもあり,安心して利用できる中高生向けソーシャルメディアが求められている.我々はこれまでに,中高生の間で発生するネットいじめを自動で検出するためのフレームワークについて検討を進めてきた.本論文では,人間関係の推定に焦点を当て,教育現場の協力によって得られたソシオメトリのデータを用いて,中高生の二者が親密さを確認するために行う,特徴的な相互行為について分析調査を行った.また機械学習を用いた二者間の親密さの推定精度についても評価したので報告する.
著者
中村海 本庄勝 橋本真幸 三島浩路 黒川雅幸 吉田俊和 長谷川亨
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2013, no.1, pp.27-29, 2013-03-06

近年、中高生の間で発生するソーシャルメディアを使ったネットいじめが問題となっている。ソーシャルメディア上でのネットいじめは、旧来のいじめ対策同様、教師が中高生の間で発生したトラブルに介入し、人間関係改善のための指導をすることが有効であることから、対面での友人関係に加え、ソーシャルメディア上での人間関係やその変化を知り、ネットいじめの発生や予兆を検出することが必要となる。筆者らは中高生を対象としたソーシャルメディア上での人間関係を推定するフレームワークについて検討を進めてきた。本稿では、本フレームワークに基づいた「ネットいじめ防止ツール」の実装について報告する。
著者
本庄 勝 田上 敦士 橋本 真幸 黒川 雅幸 三島 浩路 吉田 俊和 長谷川 亨
雑誌
研究報告グループウェアとネットワークサービス(GN)
巻号頁・発行日
vol.2013, no.15, pp.1-8, 2013-03-11

中高生の間で,プロフやマイリンク,ブログ,ゲスブと呼ばれるサービスを提供するソーシャルメディア (中高生向けソーシャルメディアと呼ぶ) の利用が広まっている.これらのサービスは,コミュニケーションツールとして円滑な人間関係構築に利用される一方で,特定の相手に対する無視や仲間外れといったネットいじめにも利用されることもあり,安心して利用できる中高生向けソーシャルメディアが求められている.我々はこれまでに,中高生の間で発生するネットいじめを自動で検出するためのフレームワークについて検討を進めてきた.本論文では,人間関係の推定に焦点を当て,教育現場の協力によって得られたソシオメトリのデータを用いて,中高生の二者が親密さを確認するために行う,特徴的な相互行為について分析調査を行った.また機械学習を用いた二者間の親密さの推定精度についても評価したので報告する.Recently, the use of social media which provides services such as profile, friend list, blog or guestbook (referred as teen's social media) prevails among high school or junior high school students in Japan. They utilize teen's social media aiming at maintaining intimate relationship with their friends, while they use it as a tool to attack their friends, namely causing cyber school bullying. In order to mitigate this problem, we have developed a framework which detects cyber school bullying among high or junior high school students. In this paper, we focus on the estimation of the intimate relationship and report an investigation results which analyzed mutual interactions among intimate friends on teen's social media, using sociometric data which was acquired through the cooperation with educators. Furthermore we evaluated the accuracy of estimation of intimate relationship using a typical machine learning engine.
著者
三島 浩路 黒川 雅幸 大西 彩子 吉武 久美 本庄 勝 橋本 真幸 吉田 俊和
出版者
一般社団法人 日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.64, no.4, pp.518-530, 2016
被引用文献数
5

高校ごとの生徒指導上の問題の発生頻度認知や携帯電話に対する規制と, 携帯電話に対する生徒の依存傾向等との関連を検討した。13の高校に所属する教師約500人と生徒約1,700人を対象に調査を行った。その結果, 生徒指導上の問題の発生頻度認知が高い高校に在籍している生徒ほど, 携帯電話に対する重要度認知が高く, 携帯電話に対する依存傾向が強いことが示唆された。生徒指導上の問題の発生頻度認知が低い高校に関しては, 携帯電話に対する規制の強弱により, 生徒の携帯電話に対する依存傾向が異なることが示唆された。具体的には, 生徒指導上の問題の発生頻度認知が低い高校の中では, 携帯電話に対する規制が強い高校に在籍している生徒の方が, 規制が緩やかな高校に在籍している生徒に比べて, 携帯電話に対する依存傾向が強いことを示唆する結果が得られた。
著者
三島 浩路
出版者
中部大学現代教育学部
雑誌
現代教育学部紀要 = Journal of College of Contemporary Education (ISSN:18833802)
巻号頁・発行日
no.6, pp.25-33, 2014-03

本研究では、中学校を卒業したばかりの子どもをもつ保護者約2,000人を対象に調査を行い、中学生当時の子どもの状況に関する資料を収集した。具体的には、「いじめ」被害、発達障害傾向・中学3年間の欠席日数・携帯電話に対する依存傾向・摂食障害傾向についての資料を収集した。資料を分析した結果、「ASD(autisum spectrum disorders)傾向」を示す生徒ほど、「いじめ」被害を受ける可能性が高いことが示唆された。さらに、「いじめ」被害を受けた生徒は、欠席日数が多く、携帯電話に対する依存傾向や摂食障害傾向が強いことも示唆された。In this study, we conducted a survey with approximately 2,000 participants, the parents of children who had just graduated from junior high school. We collected data about junior high school students' suffering from bullying, their tendency toward developmental disorders, the number of days of absence over the three years of junior high school, their dependence on cell phones, and their tendency toward eating disorders. The results suggested that students who showed a tendency toward autism spectrum disorder (ASD) had a high probability of suffering from bullying. The results also suggested that students who suffered from bullying were absent from school for many days and had a high tendency toward dependence on cell phones and eating disorders.
著者
三島 浩路
出版者
日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.51, no.2, pp.121-129, 2003
被引用文献数
3

本研究は, 学級内における児童の呼ばれ方と, 学級内における児童の相対的な強さやインフォーマル集団との関係について検討したものである。学級内における児童の相対的な強さと呼ばれ方との関係を分析した結果, 男子児童の場合には, 「くん付け」で呼ばれる児童の方が, 他の呼び方で呼ばれる児童に比べて学級内における相対的な強さが一般的に強いという結果が得られた。また, 女子児童の場合には, 「ちゃん付け」や「あだ名」で呼ばれる児童に比べて, 「さん付け」で呼ばれる児童の方が, 学級内における相対的な強さが一般的に弱いという結果が得られた。次にインフォーマル集団内での児童の呼ばれ方と, 集団外の児童からの呼ばれ方について分析した。その結果, 男子児童に比べて女子児童の方が, 集団内での呼ばれ方と集団外からの呼ばれ方が異なる児童が多いという結果が得られた。さらに, インフォーマル集団の内外で呼ばれ方が異なる児童について, 呼ばれ方がどのように異なるのかを分析した。その結果, 女子児童の場合には, 集団外の児童からの呼ばれ方がより丁寧であるという結果が得られたが, 男子児童の場合には, インフォーマル集団内外からの呼ばれ方にこうしたちがいはみられなかった。
著者
三島 浩路
出版者
名古屋大学教育学部
雑誌
名古屋大學教育學部紀要 教育心理学科 (ISSN:03874796)
巻号頁・発行日
no.44, pp.3-9, 1997

国立情報学研究所で電子化したコンテンツを使用している。