著者
吉村 理 前島 洋 小林 隆司 峯松 亮 佐々木 久登 田中 幸子 金村 尚彦 白濱 勲二 上田 健人 上田 千絵 渡辺 誠 矢田 かおり 宮本 英高 森山 英樹 加藤 浩 河元 岩男
出版者
広島大学大学院保健学研究科
雑誌
広島大学保健学ジャーナル (ISSN:13477323)
巻号頁・発行日
vol.1, no.1, pp.73-77, 2001

頚髄損傷の評価では,頚髄の損傷の程度と損傷高位が重要である.米国脊髄損傷協会は,脊髄損傷の障害の評価法を発表し,脊髄損傷の神経学的および機能的分類のための国際基準として現在国際的に使用されている.しかし可能性に挑戦するリハビリテーションとしては,より詳細な高位分類が必要である.Zancolli分類は頚髄損傷四肢麻痺の上肢機能を細かく分類し,リハビリテーションからみても車椅子ADLが自立する可能性のあるC6を細かく分けているのは有用である.しかしマット上基本動作,移乗・移動などの動作が自立するか否かの判断に重要な肩甲帯筋群の評価がない.従来肘伸展筋である上腕三頭筋はC7髄節筋であるが,Zancolli分類ではC6髄節残存群のサブグループとしているのは混乱をまねく.そこでZancolli分類を改良し,損傷高位別の機能到達目標を決定するための評価表を作成し,ADLが自立する可能性について検討した.改良Zancolli分類でみるとC6BⅡが車椅子ADL自立の境界レベルである.
著者
置塩 裕子 上田 健太郎 米満 尚史 那須 亨 川嶋 秀治 田中 真生 國立 晃成 岩﨑 安博 加藤 正哉
出版者
一般社団法人 日本臨床救急医学会
雑誌
日本臨床救急医学会雑誌 (ISSN:13450581)
巻号頁・発行日
vol.22, no.1, pp.1-5, 2019-02-28 (Released:2019-02-28)
参考文献数
7

目的:和歌山県立医科大学附属病院高度救命救急センターに搬送された75歳以上の後期高齢者のCPA症例を検討し,今後の課題を明らかにする。方法:4年間に搬送された,DNAR未確認のCPA症例のうち,後期高齢者群と非後期高齢者群とを後向きに比較検討した。また,後期高齢者のROSCあり群となし群とを比較検討した。さらに,後期高齢者群の生存例を検討した。結果:対象475例中,後期高齢者は283例であった。後期高齢者群は,自宅や施設での発生が多く,初期波形VFの症例が少なかったが,ROSCや生存の割合に有意差は認めなかった。後期高齢者ROSC なし群では,目撃なし症例や初期波形心静止が多かったが,bystander CPRの有無や搬送時間に有意差は認めなかった。後期高齢者の生存8症例に初期波形VFはなく,すべてCPC4であった。結論:初期波形VFの生存症例がなく,改善の余地がある。また,事前指示書の普及が重要と考えられた。
著者
片山 豊 上田 健太郎 日浦 慎作 木村 大輔 高尾 由範 山永 隆史 市田 隆雄 東山 滋明 河邉 讓治
出版者
公益社団法人 日本放射線技術学会
雑誌
日本放射線技術学会雑誌 (ISSN:03694305)
巻号頁・発行日
vol.74, no.7, pp.653-660, 2018 (Released:2018-07-20)
参考文献数
14

A high-resolution display panel comes to practical use, but the resolution of the indicated contents does not change. The up-sampling processing is applied to indication of the low-resolution contents. In the up-sampling process, the super resolution enables an up-sampling process which estimates information of high frequency components lost by sampling while analyzing input images is noticed. In this paper, we aimed at reconstructing an image of normal resolution in which the influence of statistical noise is reduced by applying super resolution after down-sampling processing is applied to positron emission tomography (PET) image with many statistical noises. To evaluate the noise reduction effect, we compared it with the Gaussian filter which is frequently used to reduce the influence of the statistical noise of the PET image. A 3D Hoffman brain phantom was used to evaluate objectively by peak signal-to-noise ratio and power spectral density. The objective index of the PET image applying super resolution is positive results, suggesting the possibility of being useful as compared with the conventional method.
著者
那須 亨 上田 健太郎 川副 友 岩崎 安博 川嶋 秀治 置塩 裕子 國立 晃成 加藤 正哉
出版者
一般社団法人 日本外傷学会
雑誌
日本外傷学会雑誌
巻号頁・発行日
vol.31, no.3, pp.405-409, 2017

<p> 比較的まれである小児の鈍的外傷性十二指腸穿孔を3例経験した. 症例1は10歳女児. シートベルト損傷により受傷した. 腹部造影CTで肝周囲に血腫を認めるもfree airはなく, 翌日のCTで後腹膜気腫を認めたため手術を施行した. 症例2は14歳男児. 空手試合中に回し蹴りにより受傷した. 造影CTで右腎周囲に血腫を認めるもfree airはなく, 翌日のCTで後腹膜気腫を認めたため手術を施行した. 症例3は14歳男児. 空手練習中に心窩部を打撲した. 翌日, 右側腹痛が増強したため救急搬送された. 単純CTでfree airを認めたため手術を施行した. 3例とも十二指腸憩室化手術は行わず, 経過良好で第19病日以内に退院した. 自験例を含む本邦11例の文献的考察を加えて報告する.</p>
著者
上田 健 本田 浩章
出版者
近畿大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

ポリコーム複合体PRC2 (Polycomb repressive complex 2)は、ヒストンH3の27番目のリジン残基 (H3K27)をメチル化して転写抑制に寄与するとされるタンパク質複合体である。私達は、以前に骨髄異形成症候群において、PRC2の構成因子のひとつであるEEDの遺伝子変異を同定した。本研究では、疾患関連EED Ile363Met変異を有するノックインマウスを用いて変異の機能を個体レベルで解析した。その結果、変異マウスでは、H3K27トリメチル化のピークから周辺への伝播障害を伴い、造血細胞の自律的増殖と造血器腫瘍発生率の増加を呈することが明らかとなった。
著者
上田 健太郎 広木 正紀 村上 忠幸
出版者
日本理科教育学会
雑誌
日本理科教育学会全国大会要項
巻号頁・発行日
no.57, 2007-08-04

私は、子どものときから「周りの植物が緑色なのはどうしてか」が、気になっていた。後に、「植物の緑は、植物が光合成を行うのに使っている葉緑素の色」ということを学んだ。しかし、私にとってはこの問題が全部解決したわけではなく、次の疑問は、今も続いている。それは「もし、植物の大勢を占める色が、緑色でなかったとしたら、生物の世界はどうなるだろう」ということである。植物の緑は、私たちに、心の落ち着きや癒しを与えてくれている。人間だけでなく、いろいろな動物の生存は、植物に栄養的に依存しているだけでなく、植物の緑色にも少なからず影響を受けているのではないだろうか?このような関心から、「生物の世界に及ぼす色環境の影響」に着目して研究に取り組むことにした。
著者
上田 健治
出版者
独立行政法人国立精神・神経医療研究センター
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

我々が、アルツハイマー病脳のSDS不溶性成分の分析から未知分子として見出したαシヌクレインは、その遺伝子の変異体が優性遺伝型パーキンソン病の疾患責任遺伝子として同定された。しかし、αシヌクレインの生理的機能の詳細は不明のままである。我々は、αシヌクレインが脳神経細胞のミトコンドリア内膜に存在する事を見出した。さらに、αシヌクレインがadenylate translocatorに結合し、ATP産生の制御に関与する可能性を示した。培養細胞系を用いて、αシヌクレインが細胞増殖促進、神経細胞突起伸長を促進する事を見出し、その作用が微小管形成を介する事を示した。
著者
榊原 秀訓 岡田 章宏 大田 直史 庄村 勇人 友岡 史仁 洞澤 秀雄 田中 孝和 上田 健介 萩原 聡央 和泉田 保一
出版者
南山大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

行政組織だけではなく、サードセクターを含む民間組織が行政サービスの提供を行ってきている。また、目標設定・協定締結や検査・評価が多用されてきた。公益事業関係では消費者組織の権限が強化され、都市計画領域では住民参加も進んでいる。同時に、サービス提供主体間の協働、透明性・情報公開やアカウンタビリティの確保、サービス提供労働者の労働条件確保、利用者の人権保障を目指した改革がなされ、公務員の伝統的価値を守る規範も策定されている。