著者
中島 聡志 青島 朋裕 倉信 達臣 本橋 伊織 片山 順平 上田 剛士 神谷 亨
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.105, no.5, pp.887-893, 2016-05-10 (Released:2017-05-10)
参考文献数
10
被引用文献数
1

25年来の統合失調症の既往があり,入退院を繰り返している54歳男性が,常用薬の自己中断により異常行動を引き起こし,その後に昏迷・発熱を来たした.悪性症候群と悪性カタトニアの鑑別に苦慮したが,悪性カタトニアの治療的診断として少量ベンゾジアゼピンの投与を行い,症状の改善を認め,悪性カタトニアと診断した.
著者
中島 聡子 中井 豊 古宮 誠一
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.46, no.1, pp.147-156, 2005-01-15

近年,市民活動が活発化してきている.市民活動とは自発的で営利を目的にしない市民による活動を指し,ボランティア活動をはじめ,NPO,NGO,自治会など幅広い活動が含まれる.活動の一般的な定義に「継続性」が含まれるが,法や制度に規定されない自由な活動を継続させる要因については十分な検討がなされていない.そこで本論文では,市民活動に関する質的調査の結果を基にエージェントベースシミュレーションを実施し,活動の継続要因に関する考察を行った.その結果,(1) 活動参加者の行動が内集団びいきである,(2) 活動参加者が活動者仲間から内的報酬を得る,という2 要因が,活動の継続に影響を及ぼす可能性が示唆されたと述べている.
著者
中島 聡美 金 吉晴 小西 聖子 白井 明美 伊藤 正哉
出版者
独立行政法人国立精神・神経医療研究センター
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010

複雑性悲嘆の治療法の開発および有効性の検証のために2つの研究を行った。(1)Shearが開発した複雑性悲嘆療法を複雑性悲嘆を主訴とする成人(6例)を対象に、実施したところ、治療後に複雑性悲嘆症状、うつ症状、PTSD症状のいずれも有意な改善を示した。(2)Wagnerによるインターネットを媒介とした認知行動療法を参考に筆記課題を行う治療プログラムを開発した。重要な他者を喪失した一般成人遺族28名を対象に紙面べ一スにて実施したところ、筆記後において複雑性悲嘆での有意な減少が見られた。複雑性悲嘆に対して2つの認知行動療法の有効性が示唆された。