著者
亀田 能成 美濃 導彦 池田 克夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-情報処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.79, no.1, pp.26-35, 1996-01-25
被引用文献数
74

1枚のシルエット画像から, その画像中に写された関節物体の姿勢を, モデルマッチングによって推定する方法を提案する. 対象となる関節物体モデルをあらかじめ計算機に構築しておく. 関節物体モデルが対象物体を正確に反映するものならば, 特徴点に基づく逆運動学的な解法やマッチング処理の内部にヒューリスティックな知識を埋め込まなくとも, 本方法により姿勢推定が可能であることを示す. 本論文で取り扱う関節物体は, 部品が関節によってつながった木構造をしているものと仮定する. その姿勢は関節のすべての角度を決定することで定まる. CG合成画像に対して本方法を適用し, その能力と特徴を評価した後, 実際の人体についても実験を行い有効性を確認した.
著者
糟谷 望 北原 格 亀田 能成 大田 友一
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.J97-D, no.9, pp.1385-1393, 2014-09-01

本論文では,自由視点映像技術を用いた一人称視点映像生成処理において,一人称視点映像らしくかつ快適に視聴できる映像を獲得する仮想カメラの運動モデルを提案する.モーションキャプチャシステムによって計測した歩行・走行時の人間の視点の移動軌跡を解析し,動作を構成する運動をモデル化する.これらの運動モデルに基づいて仮想カメラの位置を決定することにより,提示映像に一人称視点らしさを与えられることが期待される.一方で,仮想カメラを大きく運動させることは見づらさの原因となることが知られている.そこで,上述した運動を選択的に反映させた選手視点映像を生成し,映像の一人称視点らしさを高めつつ見づらさを引き起こしにくい撮影視点の運動モデルを主観評価実験により求める.評価実験の結果,視点の上下動を再現した場合,映像が一人称視点映像らしく,他の運動に比べて見やすい映像が生成されることが分かった.
著者
南谷 真哉 北原 格 亀田 能成 大田 友一
出版者
日本バーチャルリアリティ学会
雑誌
日本バーチャルリアリティ学会論文誌 (ISSN:1344011X)
巻号頁・発行日
vol.13, no.3, pp.363-373, 2008
参考文献数
16
被引用文献数
5

This paper proposes "Remote Shared Mixed-Reality" that enables multiple users in distant places to share a same Mixed-Reality space. In this paper, we propose a novel face-to-face tabletop type remote collaboration system to share the same tabletop MR space by two users sitting in distant places. In order to realize the system, the system has to execute the all processes, capturing, sending, and rendering the appearance of users, real/virtual objects in real time.
著者
宮崎 英明 亀田 能成 美濃 導彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-パターン処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.82, no.10, pp.1598-1605, 1999-10-25
被引用文献数
40

講義室に配置された複数の首振りカメラの制御とそれらの映像の切換えにより,複数のユーザがそれぞれ望むように実時間で講義を映像化する方法について述べる.講義を映像化するとき,ユーザが見たい対象は講義の状況によって変わってくる.状況に応じて各ユーザが見たい対象や撮影の方法は変化するが,カメラ台数が限られているので,いくつかのカメラワークだけを選択する必要がある.次に,選択されたカメラワークで各カメラの制御と映像の切換えを行うが,このときの映像の急激な変化の解消法について述べる.
著者
大田 友一 亀田 能成 北原 格
出版者
筑波大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2006

監視カメラの映像を加工して歩行者が持つ携帯型情報端末に提示することにより、死角領域を可視化する技術を開発した。このため、1)携帯型情報端末の位置・姿勢推定技術、2)監視カメラ映像を歩行者の視点に変換し違和感なく整合させるための幾何的整合技術と光学的整合技術、3)可視化した映像の重畳方式、4)視点ナビゲーション技術、5)監視カメラ映像にたまたま写り込んでいる人物のプライバシを保護するため技術、に関する研究開発を行った。
著者
村上 正行 西口 敏司 亀田 能成 角所 考 美濃 導彦
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.28, no.3, pp.253-262, 2005
被引用文献数
7

本稿では,講義自動撮影システムを用いて行っている講義アーカイブ実践において,(1)講義を撮影されることによる講師や受講生への影響,(2)講義アーカイブを理解するために重要な情報,(3)自動的に作成された講義アーカイブの有効性,の3点を明らかにすることを目的として,質問紙調査及びインタビュー調査を実施し,分析及び考察を行った.その結果, (1)授業を撮影されることによって,当初講師や受講生には心理的な負担が若干かかるものの,経験によってその負担は減少していくことが分かった.(2)講義アーカイブを見る際に受講生が重視しているのは,音声情報と教材情報であること,アーカイブ化される授業においては「教材への適切な指示」が非常に重要であることが示唆された.(3)作成された講義アーカイブについては画質や音質の面では十分高い評価を得ることができ,FDに役に立つ可能性があることが分かった.
著者
小泉 敬寛 亀田 能成 中村 裕一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DE, データ工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.117, pp.1-6, 2005-06-10
被引用文献数
1

本研究では, 頭部装着カメラにより人物の視点から撮影された映像に付加情報を加えた個人行動記録から, ユーザが必要とする記録断片を効率的に検索するための手法として, 構造化類似検索(Relevance Feedback with Structuring Filters)を提案する.構造化類似検索では従来から画像検索のために用いられてきた, 適合性フィードバック(Relevance Feedback)による類似検索に加えて構造化フィルタ(Structuring Filter)を用いる.これにより, 単純に画像的にまたは数値的に類似していないデータをも検索することが可能になる.本論文では, 本研究で扱う個人行動記録と記録データの意味的な構造について簡単な定義を行った後, 構造化類似検索について説明し, 実際に行動記録断片の検索が容易になることを実例をあげて示す.
著者
住谷 司 亀田 能成 大田 友一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.363, pp.81-86, 2008-12-11

本論文では,撮影画像中のSIFT keyを元に,その撮影対象空間の三次元情報を陽に求めることなく,画像上で撮影対象空間の重複度合を定量化する手法について提案する.撮影対象空間の重複度合解析は,多カメラでの空間モニタリングにおける重要な課題の一つである.モニタリングでは観察方向が重要な情報なので,撮影対象空間の重複度合いは,空間自体の重なりだけでなく,各カメラの視線方向も考慮して定量化されなければならない.本研究では,移動カメラであれ,固定カメラであれ,同一空間内で撮影しているカメラが同一方向から重複して撮影している部分空間を計測対象とし,その見かけの大きさを定量化する.本稿では重複する部分空間を検出するためにSIFT keyを用い,各画像で共起して発生するSIFT key集合を求め,撮影対象空間の重複度合いを画像上でのSIFT key集合の外接矩形で定義する.特に,移動カメラのように画像間に時間的連続性が期待できる場合は,まずSIFT keyの追跡を行い,一定期間以上追跡ができたSIFT key集合に基づいて重複度合いを求める.このSIFT key追跡のために,フレーム間での近傍拘束を導入する.実験により,移動カメラが固定カメラの近傍を通る様子を定量化できることを示す.
著者
小泉 敬寛 亀田 能成 中村 裕一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.119, pp.1-6, 2005-06-10
被引用文献数
2

本研究では, 頭部装着カメラにより人物の視点から撮影された映像に付加情報を加えた個人行動記録から, ユーザが必要とする記録断片を効率的に検索するための手法として, 構造化類似検索(Relevance Feedback with Structuring Filters)を提案する.構造化類似検索では従来から画像検索のために用いられてきた, 適合性フィードバック(Relevance Feedback)による類似検索に加えて構造化フィルタ(Structuring Filter)を用いる.これにより, 単純に画像的にまたは数値的に類似していないデータをも検索することが可能になる.本論文では, 本研究で扱う個人行動記録と記録データの意味的な構造について簡単な定義を行った後, 構造化類似検索について説明し, 実際に行動記録断片の検索が容易になることを実例をあげて示す.