著者
佐藤 信夫
出版者
人工知能学会
雑誌
2018年度人工知能学会全国大会(第32回)
巻号頁・発行日
2018-04-12

我々は人間の行動やコミュニケーションの定量計測を可能にするセンサデバイスの研究を2007年から行っている.研究内容は,センサデバイスの開発だけでなく,行動分析からその利活用までと多岐にわたる.本報告では、我々が今まで取り組んできた行動計測/行動分析手法,及び,ビジネスの事例から,顧客の課題をどのようして解決に導いてきたのかを実例を交えて紹介する.
著者
杉 正人 川村 隆一 佐藤 信夫
出版者
社団法人日本気象学会
雑誌
Journal of the Meteorological Society of Japan. Ser. II (ISSN:00261165)
巻号頁・発行日
vol.75, no.3, pp.717-736, 1997-06-25
参考文献数
51
被引用文献数
15

気象庁全球モデルを用いて、アンサンブル気候実験を行い、海面水温 (SST) 変動に強制されて起きる大気の長期変動と、季節平均場の予測可能性について調べた。モデルの34年時間積分を3回実行した。3つの時間積分はいずれも1955-1988年の実測のSSTを境界条件としているが、大気の初期状態が異なっている。季節平均場の全変動のうち、SSTの変動で強制されて起きている変動の割合 (分散比) を計算した。この分散比は、SSTが完全に予測された場合の最大予測可能性 (ポテンシャル予測可能性) を示すものと考えられる。気圧場の分散比は一般に熱帯では高い (50-90%) が、中高緯度では低い (30%以下)。このことは、季節平均気圧場の (ポテンシャル) 予測可能性は、熱帯では高いが、中高緯度では低いことを示唆している。一方、季節平均降水量の分散比は、ブラジルの北東部の74%、インドモンスーンの31%というように、熱帯の中でも地域によって大きく異っている。全球平均の陸上の地表気温の分散比は高い (66%) が、ほとんどの陸上の地点での局地的な地表気温の分散比は低く (30%)、海面水温予測にもとづく局地的な陸上の気温の予測可能性が小さいことを示唆している。
著者
辻 聡美 佐藤 信夫 矢野 和男
出版者
公益社団法人 精密工学会
雑誌
精密工学会誌 (ISSN:09120289)
巻号頁・発行日
vol.83, no.12, pp.1109-1116, 2017-12-05 (Released:2017-12-05)
参考文献数
18
被引用文献数
1

Companies require new human resource management approach which brings out each worker's strength. In this paper we propose integrated approach for “measurement based management” which based on statistical analysis of body motion data by wearable sensors of workers. Feature of the proposed approach is including a process that workers interpret the result by themselves and encouraging change of behavior at work. The result of applying the proposed method for actual organization, it is confirmed that workers successfully obtained their interpretation, consensus formation and validation of work measures. This confirmed that the proposed method is effective for office workers to improve their work style proactively and continuously.
著者
佐藤信夫著
出版者
現代書館
巻号頁・発行日
1992
著者
松山 洋 西村 照幸 佐藤 信夫
出版者
社団法人日本気象学会
雑誌
気象集誌 (ISSN:00261165)
巻号頁・発行日
vol.77, no.1, pp.199-215, 1999-03-26
被引用文献数
2

1987〜1988年のFIFEの観測値と、ISLSCP Initiative I CD-ROMの入力データおよびJMA-SiBの出力を比較した。検証にはA.K.BettsとJ.H.Ballによってまとめられた領域平均値を用いた。 JMA-SiBでは、1988年の暖候期における5cm以深の土壌水分量が系統的に過少評価されている。これは1987年秋から1988年春にかけての地表面熱収支・水収支の違いによる。この期間の総降水量は観測値・モデルの入力データともに等しい。しかし、前者では降水量がほぼ土壌水分量の増加に寄与しているのに対し、JMA-SiBでは大半が蒸発散量として失われている。1988年春の土壌水分量の違いが生じる原因は、(1)冬季の混合比がモデルの入力データによって系統的に過少評価されており、JMA-SiBの蒸発散量が大気中の湿度に反映されず乾燥し続けていること、(2)この期間の総降水量の半分が、実際には土壌水分量の観測再開直前の11日間に集中して降っているのに対し、これをモデルの入力データが過少評価していること、などであると考えられる。 このように、モデルの入力データと観測値の間に違いが見られたので、GSWPでは、モデルで得られた土壌水分量と観測値だけを比較して両者の違いを議論すべきではない。FIFEの観測値をモデルの入力データとする別の検証実験が必要である。
著者
佐藤 信夫 李 瑞仁 藤田 道夫
出版者
泌尿器科紀要刊行会
雑誌
泌尿器科紀要 (ISSN:00181994)
巻号頁・発行日
vol.35, no.11, pp.1877-1880, 1989-11

Sixteen cases of testicular torsion were experienced between 1983 and 1988. Diagnosis was confirmed by surgical exploration in all cases. The patients' age was between 10 and 31 years. Fourteen patients (88%) were in their second decade. The left side was involved in 13 cases, the right side in 2 and both sides in 1. Shortness of spermatic cord of involved side was observed in 12 cases (75%). This seemed to be one of the most important signs in differential diagnosis between testicular torsion and other acute scrotum. Prehn's sign was not available. Body temperature was more than 37 degrees C in only 1 case. Urinary tract infection was not noted. Orchiopexy was performed in 12 cases. 9 cases (75%) were treated within 24 hours after onset of the symptom. Two cases (13%) were operated more than 72 hours after onset, but repaired testis was not atrophic one year after surgery.
著者
佐藤 信夫 角谷 秀典 井坂 茂夫 島崎 淳 松嵜 理
出版者
社団法人日本泌尿器科学会
雑誌
日本泌尿器科學會雜誌 (ISSN:00215287)
巻号頁・発行日
vol.83, no.8, pp.1263-1269, 1992-08-20
被引用文献数
5 1

1975年から1988年の間に千葉大学医学部泌尿器科でTURを施行した表在性膀胱移行上皮癌(Ta,T1かつG1,G2)159例を対象として,進展を予測する因子につき検討した. 臨床所見:年齢,性,主訴:症状発現から受診までの期間,検査所見:ESR,CRP,貧血,内視鏡所見:腫瘍の位置,数,大きさ,形態,病理組織学的所見:異型度,深達度,尿細胞診,ABH血液型抗原(ABH),Thomsen-Friedenreich抗原(T-ag)につき検討した.進展と有意に相関したのは高年齢,多発,広基性腫瘍,G2,T1,陽性尿細胞診,ABH陰性,T-ag異常であった. 多変量解析法で分析すると,進展に影響をおよぼす因子の重要度はABH,深達度,T-ag,形態,異型度,年齢,数の順であり,ABH,深達度,T-ag,形態の4因子が有意に高かった.さらにABH,T-agは他の臨床病理学的因子と相関せず,表在性膀胱腫瘍の進展の予知因子として有用であると考えられた.
著者
井坂 茂夫 岡野 達弥 島崎 淳 村上 信之 原 徹 片海 七郎 吉田 豊彦 長山 忠男 和田 隆弘 北村 温 香村 衡一 石川 堯夫 外間 孝夫 座間 秀一 佐藤 信夫 小寺 重行 川地 義雄 並木 徳重郎 梶本 伸一 伊藤 晴夫 皆川 秀夫 高岸 秀俊 村山 直人 真鍋 溥
出版者
社団法人日本泌尿器科学会
雑誌
日本泌尿器科學會雜誌 (ISSN:00215287)
巻号頁・発行日
vol.83, no.10, pp.1662-1667, 1992-10-20
被引用文献数
4

日本において近年腎細胞癌患者数が増加してきていることが言われているが,人口動態の変化をもとにした発症率に関して最近の実情を報告したものはほとんどない.人口約500万人,手術設備のある25の泌尿器科を有する千葉県において,過去10年間の腎細胞癌患者の実態を調査した.郵送アンケート方式にて組織学的に確認された症例について検討した.調査項目は,性別,年齢,住所,職業,症状,発見のきっかけとなった検査法,手術日,腫瘍径,臨床病期などであった.22の施設から回答が得られ,1980年から1989年までの間に千葉県在住で560例が報告された.年間10万人当たりの発症率は10年間で0.32から2.07へと増加した.小さくて無症状かつlow stageの癌が急激に増加しつつあることが判明したが,転移病期のものの減少は認められなかった.腎細胞癌増加の主体は診断方法の発達による早期診断症例の増加であると考えられたが,なんらかの発癌因子が関与している可能性も否定できなかった.