著者
北山 秋雄
雑誌
小児保健研究 (ISSN:00374113)
巻号頁・発行日
vol.66, no.2, pp.180-182, 2007-03
著者
難波 貴代 北山 秋雄
出版者
日本保健福祉学会
雑誌
日本保健福祉学会誌 (ISSN:13408194)
巻号頁・発行日
vol.12, no.2, pp.25-32, 2006-04-01 (Released:2017-09-15)

被介護高齢者と主介護者間における共依存関係に着目した高齢者虐待の研究は、海外や国内においても十分に研究がなされている状況にない。そこで本研究は、不適切な介護を行う介護者の行動に着目し、介護者の特徴と被介護高齢者と共依存関係にある介護者への看護介入について検討を行うことを目的に訪問看護師2名から1事例の問題状況・看護介入・介護者の反応について面接を行い、逐語録を作成し分析を行った。結果、不適切な介護をする介護者の特徴には(1)訪問看護過程で被介護高齢者と信頼関係を形成するのは困難、(2)被介護高齢者との思いが一緒であり、意思決定権は自分にある、(3)被介護高齢者、専門職をコントロールしようとする、(4)専門職がコントロールできないと不平不満を述べる、(5)過去の「母親像」と現在の「母親像」のギャップがある、(6)疲労が増強すると、一時的に外部に目を向ける。介護者に対する看護介入に(1)家族全体の力動をみる、(2)過去の「母親像」と現在の「母親像」について話し合う、(3)被介護高齢者の身体状態によっては、一時的に施設入所を図る、(4)専門職間の連携を図ることが示唆された。
著者
北山 秋雄
雑誌
小児保健研究 (ISSN:00374113)
巻号頁・発行日
vol.66, no.2, pp.180-182, 2007-03
著者
吉村 隆 北山 秋雄
出版者
一般社団法人 日本農村医学会
雑誌
日本農村医学会雑誌 (ISSN:04682513)
巻号頁・発行日
vol.66, no.5, pp.548-561, 2018-01-31 (Released:2018-03-13)
参考文献数
48
被引用文献数
1

近年,様々な分野で注目されているソーシャル・キャピタルの概念に注目し,地域特性に配慮した質問紙を用いて量的な調査を行なうことで,中山間地域のソーシャル・キャピタルを探究した。質問紙の項目は,個人の属性10項目,ソーシャル・キャピタルに関連する36項目から構成されている。この質問紙を中山間地域と都市部に居住する40歳以上の男女682名(中山間地域342名,都市部340名)に配布し,記入漏れや記入ミスがない427名が分析の対象となった。分析の結果,ソーシャル・キャピタルに関連する36項目のうち,29項目で中山間地域が有意に高い値を示した。また,因子分析の結果,先行研究で示された因子構造は再現されず,都市部では「近所関係の質」「地域への愛着」「信頼感」「自然との共生」の4因子が抽出された。中山間地域においては,顔の見える親密な人間関係があることが地縁活動への参加を促していると推測され,その背景には自然との相互作用によって形成された中山間地域特有の生活様式があると考えられた。また,中山間地域のソーシャル・キャピタルが,親密性が高い性質を持っているという本研究結果は先行研究を支持するものであった。中山間地域においては,自然環境要因がソーシャル・キャピタルに関連している可能性があると推測された。
著者
松本 じゅん子 野坂 俊弥 北山 秋雄 多賀谷 昭
出版者
信州公衆衛生学会
雑誌
信州公衆衛生雑誌
巻号頁・発行日
vol.4, no.1, pp.74-75, 2009-08

駒ヶ根市内で聞こえる音の中で、心地よく感じる音とそれらの音が聞こえる場面を調べ、駒ヶ根市の音風景を提示することとした。駒ヶ根市内に1年以上住んだ経験のある大学生73名を対象に、駒ヶ根市内で聞こえた音で心地よく感じたものやその音が聞こえた場面などをインタビューによって調べた。その結果、駒ヶ根市の音の風景には、こまくさ橋の川の音や、対象者の通う大学構内の風の音、鳥の声、鐘の音、大学周辺地域の水の流れる音の風景などが挙げられることが考えられた。
著者
多賀谷 昭 深山 智代 深山 智代 北山 秋雄 那須 裕 野坂 俊弥 多賀谷 昭 吉村 隆
出版者
長野県看護大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

中山間地域の里山における女性高齢者のグループ農業の実態を調査し,人々の健康と地域社会に及ぼす影響とグループ農業が成立するための諸条件を検討した。その結果,グループ農業の活動は,地域アイデンティティの表出としてとらえることができ,相互扶助ネットワークの強化,共同体の維持,文化の伝承など,その多面的な機能により,地域住民の心身の健康を増進し保障すると考えられる。グループ農業の成立には,表出すべき地域アイデンティティおよびそれを認知する者の存在が必須と考えられる。
著者
多賀谷 昭 那須 裕 北山 秋雄 深山 智代
出版者
長野県看護大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2012-04-01

里山の環境の健康への影響を明らかにするため、里山の環境の評価尺度の開発を試みた。現地調査と面接により質問項目を作成し、26集落510戸を対象に調査を実施した。242人の回答を分析し、27項目の6下位尺度(人々との絆、地域への愛着、自然の恩恵、共同体運営への関心、共同体の構造的強度、人間関係の窮屈さ)を得た。これらの健康への影響を検討するため、健康尺度SF-8を目的変数として重回帰分析を行った結果、共同体の構造的強度と地域への愛着が高く人間関係の窮屈さが低いほど精神的健康が良好であることが示された。自然の恩恵は直接的な寄与を示さなかったが、濃密な人間関係の逆機能を減じる効果が認められた。
著者
那須 裕 楊箸 隆哉 岩月 和彦 北山 秋雄 本田 智子 坂口 けさみ 大平 雅美 堀内 美和 木村 貞治 藤原 孝之
出版者
長野県看護大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2004

施設入居高齢者や一人暮らし高齢者は外界との接触が減り、生活環境も画一になりがちで、また一方この人たちに継続的な刺激を与える周囲の余裕も中々持てないのが現状である。そのような高齢者のADLを維持しQOLを高めるために実施出来る可能性のあることについて検討を加え、また高齢者の運動機能及び高次脳機能を簡便に測定・評価する方法を開発するための基礎データ集積を行った。1 高次脳機能評価:予備調査として有料老人ホームにおいてADLがほぼ自立している高齢者10名に対して事象関連電位(P300)の測定を行い、平均潜時、平均振幅等の数値を得た。より多くの対象者を求め、指標としての有効性を示してゆくことが今後の課題である。2 睡眠に関する検討:若年者を対象に睡眠実験を実施した。P300及び反応時間を用いた寝起きのテスト、主観評価による寝起きのテストを行い、かつレム睡眠とノンレム睡眠との顕れ方のパターンについて検討しつつある。ここで得られた結果を施設内高齢者の快適な睡眠環境形成のために如何に役立てるかが今後の課題である。3 マッサージが筋肉の凝りに与える身体の主観的評価及び生理反応への影響:肩凝りを持つ若年者を対象にマッサージの効果について検討した。マッサージは肩凝り症状を軽減し血流を増加させることが示された。高齢者に対する効果については現在検討を継続中である。4 高齢者水中運動継続による運動機能及び高次脳機能の変化:水中運動継続が高齢者の運動機能、血圧、心拍数等に及ぼす影響につき、継続的に観察中である。