著者
西薗 由依 尾城 孝一 古川 雅子 南山 泰之
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.71, no.4, pp.187-193, 2021-04-01 (Released:2021-04-01)

研究データ管理(RDM)は,オープンサイエンスにおける研究データ共有や公開を支える重要なプロセスとして位置づけられる。機関リポジトリ推進委員会,及びその後継となるオープンアクセスリポジトリ推進協会は,国内でRDMを推進するための方策として,2015年から研究支援者向けのRDM教材開発に取り組んできた。本稿では,開発した2つの教材「RDMトレーニングツール」及び「研究データ管理サービスの設計と実践」の開発経緯について紹介する。また,開発した教材の活用事例として,国立情報学研究所と共同で作成した動画教材についても触れる。
著者
長岡 千香子 古川 雅子 林 正治 孫 媛 山地 一禎
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.32, no.4, pp.424-427, 2022-12-18 (Released:2023-01-27)
参考文献数
8

現在,国内の複数の研究・高等教育機関では,自大学で提供した講義の映像をまとめたOpenCourseWare (OCW),教育用ガイドライン,自学用教材等の学習・教育用コンテンツを,誰でも無償で利用できるOpen Educational Resources(OER)として公開している.これらのOERを公開するためのプラットフォームの種類は多様であるが,その一つの手段として,機関リポジトリ上で公開する試みがみられる.本発表では,日本国内のOER公開に関する取組,機関リポジトリで実際に公開されているOERへのアクセス状況の集計,機関リポジトリ上でOERを公開する際の検討事項等を通じて,OER公開用プラットフォームとしての機関リポジトリの可能性について検討・考察する.
著者
古川 雅子 尾城 孝一 常川 真央 西薗 由依 天野 絵里子 山地 一禎
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.29, no.2, pp.135-142, 2019-05-25 (Released:2019-06-28)
参考文献数
9

研究データ管理の必要性が高まる一方で,研究データ管理支援を担うデータライブラリアンの定義や職務は定まっていない。本研究では,学術機関において研究データ管理支援業務の中心を担う人材(あるいは職域)をデータライブラリアンと定義し,文献調査に基づいてその職務について考察を行い,データライブラリアンに求められる一般的なスキル一覧を提示し,学術機関における研究データ管理支援の組織モデルと,既存の研究支援職種との関係について考察する。
著者
古川 雅子
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.60, no.2, pp.173, 2019-01-15

教育の情報化が加速する中で,学習管理システム(Learning Management System : LMS)等の教育プラットフォームに蓄積される膨大な学習ログを活用し,学習者の行動履歴を解析するラーニングアナリティクス(Learning Analytics:LA)と呼ばれる研究が世界中で活発になってきている.今後さらに学習ログの価値が見直され,LA が当たり前になったとき,教育改善のための試行錯誤は,個人的な経験則だけでなく客観的なデータと共通の理解に基づいたものになることが期待されるだろう.
著者
古川 雅子 柳沼 良知 山田 恒夫
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.28, pp.161-164, 2005
被引用文献数
2

本研究では, 学習者特性に応じた映像教材の効果的な提示方法を明らかにするため, 学習者にマルチアングル映像を呈示した場合の「気づき」の内容や再生箇所や注視箇所が, 社会文化的背景など学習者特性によって差異があるかどうかを検討した.マルチアングル映像に対応した観察ツールの開発を行うとともに, 面接映像を観察者21名に視聴させ評価実験を行なった.その結果, 日本人学生は映像の非言語情報に着目しがちであるなど, 観察者の属性によって映像の観察傾向が異なることが明らかになった.
著者
古川 雅子 久保 博子 岡田 愛理 安岡 絢子 杉崎 智子 竹谷 伸行
出版者
人間-生活環境系学会
雑誌
人間-生活環境系シンポジウム報告集
巻号頁・発行日
vol.36, pp.71-74, 2012-11-21

本研究の目的は、オフィス空間において省エネルギーかつ快適な温熱環境を作り出すために、実際のオフィスにて実測調査及び執務者にアンケートを実施し、執務者の温熱的快適性を検討することである。オフィス6ヶ所にて、2011年12月~2O12年3月に温湿度・風速・グローブ温度の実測調査及び、執務者に温熱環境評価アンケートを実施した。その結果、執務時間の温湿度はおよそ20~23℃、40%に制御されていた。上下温度分布は、0.1mと1.1mではおよそ2~4℃の温度差があった。快適とされている範囲においても、執務者は、寒い・不快側の申告をしていた。