著者
孫 媛
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.67, no.4, pp.179-184, 2017-04-01 (Released:2017-04-03)
被引用文献数
1

研究開発や資金獲得における世界的な競争激化を背景に,国,研究機関,研究者個人等さまざまなレベルで,研究成果の定量的な評価が行われている。そのためにインパクトファクター,h-index,分野標準化した指標など多様なビブリオメトリックス指標が開発され,世界中で広く利用されている。一方,ICTの著しい発展により情報流通形態が大きく変化し,論文のダウンロード数やソーシャルメディアでの取り上げられ方等によって研究の影響度を指標化するオルトメトリックスへの注目と期待が高まっている。本稿では,いくつかのビブリオメトリックス指標と利用時の注意点を紹介した後,オルトメトリックスとその問題点について考察する。
著者
山下 泰弘 西澤 正己 孫 媛 根岸 正光
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会研究報告会講演論文集 情報知識学会 第8回(2000年度)研究報告会講演論文集 (ISSN:24329908)
巻号頁・発行日
pp.5-12, 2000 (Released:2017-09-19)
参考文献数
2

In recent years, research evaluation is becoming one of the major topics of governmental science policy. Along with this trend, citation analyses attract great attention as a tool for quantitative measure of quality of research output. We report some results of an analysis on the characteristics of citations in academic disciplines, based on the ISI citation statistic database : National Citation Report (NCR). This database contains bibliographies of articles written by authors affiliating to Japanese institutes from January 1981 to June 1997,with yearly citation counts. First, we analyze frequency distributions of citations by academic disciplines, and then investigate changes of citation counts per article through the years after the publication. Finally, we classify all disciplines into four types by the two indices : number of papers and cited times per article.
著者
鈴木 雅之 西村 多久磨 孫 媛
出版者
一般社団法人 日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.63, no.4, pp.372-385, 2015 (Released:2016-01-28)
参考文献数
54
被引用文献数
7 7

本研究では, 中学生の学習動機づけの変化を規定する要因として, 「テストの実施目的・役割に対する学習者の認識」であるテスト観に着目して研究を行った。中学1—3年生2730名を対象に, 定期テストが実施される度に調査を行い(2013年6月, 9月, 12月, 2014年2月の計4回), マルチレベル分析によって学習動機づけとテスト観の個人内での共変関係を検討するとともに, 構造方程式モデリングによって, テスト観が学習動機づけに与える影響について検討を行った。これらの分析の結果, テストの学習改善としての役割を強く認識することによって, 内的調整や同一化的調整といった自律的な学習動機づけが高まることが示された。その一方で, 学習を強制するためにテストが実施されていると認識することによって, 内的調整が低下し, 統制的な学習動機づけとされる取り入れ的調整と外的調整は高まることが示された。以上のことから, 中学生のテスト観に介入することによって, 自律的な学習動機づけを維持・向上させることが可能であることが示唆された。
著者
西澤 正己 孫 媛
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.28, no.2, pp.121-126, 2018-05-26 (Released:2018-06-08)
参考文献数
11

我々はこれまで大学に関連したプレスリリースを調査しており、それが近年大幅に増加し、それに対応して新聞への掲載も増加していることがわかってきた。また、これまでに2012年の大学関連機関から発行されたプレスリリースの元になった学術論文のDOIを特定し、オルトメトリック指標を得ている。ここでは、さらに2013年、2014年のデータを加えて分析を行うが、ここではSTAP細胞に関する過熱報道があり分析に影響を及ぼしている。これらの影響を考慮し、プレスリリースされた原論文のオルトメトリックス指標、新聞掲載状況との関係等について年次変化を含め、分析、考察を行う。
著者
西澤 正己 孫 媛
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.25, no.2, pp.131-139, 2015-05-23 (Released:2015-07-11)
参考文献数
14
被引用文献数
5

我々はこれまで大学に関連したプレスリリースを調査しており、それが近年大幅に増加し、それに対応して新聞への掲載も増加していることがわかってきた。本論文では、2007年から2012年の間に大学関連機関から発行されたプレスリリースの元になった学術論文について調査し、学術雑誌名やそのIF等との関係について分析する。また、実際に読売新聞、毎日新聞に掲載されたプレスリリースについても考察していく。
著者
西澤 正己 柿沼 澄男 孫 媛 矢野 正晴
出版者
国立情報学研究所
雑誌
学術情報センター紀要 (ISSN:09135022)
巻号頁・発行日
vol.11, pp.179-196, 1999-03
被引用文献数
1

なぜ米国は情報技術/情報科学の多くの面で世界をリードすることができたのか。そのなぞを解き明かすことは、我が国が情報技術/情報科学において優位性を確保するための必須条件となる。そのためには、米国と日本との比較研究をすることにより、その違いを明らかにすることが重要であると考え、本稿では、人的資源、研究費、論文数等の情報科学研究を取り巻く実態を比較研究した。その結果、日米両国の情報科学研究について以下の点が明らかになった。 (1)大学院生数及び研究者数では、日米の人口比を考慮すると、大学院生の数については日米ほぼ同じ水準にあるが、研究者の数については日本の研究者数は米国の半分以下の水準である。 (2)研究費では、中央政府による大学への研究助成金の比較を行った。日本政府が大学へ助成している金額は、GDP比を考慮すると米国の約5分の1である。 (3)論文数の比較では、米国Institute for Scientific Information(ISI)社が作成した文献抄録データベースScience Citation Index(SCI)を用いて分析を行った。その結果、「情報システム」、「ハードウェア/アーキテクチャー」、「理論/方法論」の分野では、日本の研究は相対的に盛んであるが、「ソフトウェア/グラフィクス/プログラミング」の分野は相対的に盛んでない。
著者
長岡 千香子 古川 雅子 林 正治 孫 媛 山地 一禎
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.32, no.4, pp.424-427, 2022-12-18 (Released:2023-01-27)
参考文献数
8

現在,国内の複数の研究・高等教育機関では,自大学で提供した講義の映像をまとめたOpenCourseWare (OCW),教育用ガイドライン,自学用教材等の学習・教育用コンテンツを,誰でも無償で利用できるOpen Educational Resources(OER)として公開している.これらのOERを公開するためのプラットフォームの種類は多様であるが,その一つの手段として,機関リポジトリ上で公開する試みがみられる.本発表では,日本国内のOER公開に関する取組,機関リポジトリで実際に公開されているOERへのアクセス状況の集計,機関リポジトリ上でOERを公開する際の検討事項等を通じて,OER公開用プラットフォームとしての機関リポジトリの可能性について検討・考察する.
著者
西澤 正己 孫 媛
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.32, no.2, pp.240-245, 2022-05-28 (Released:2022-07-01)
参考文献数
9

2003 年に「景品表示法」の新設等があり,これに伴って大学等の研究機関を第三者機関としたアカデミックマーケティングが行われることが多くなってきている.ここでは2015 年にスタートした機能性表示食品制度において2022 年3 月時点で届出のある5120 件中,機能性の科学的根拠として「最終製品を用いたヒト試験」が選択された274 件あり,この中で「販売中」となっている171 件の届出情報の根拠論文を予備調査した結果を事例調査とともに報告する.投稿先は上位3誌に70%が集中し,著者所属で大学等研究機関が関係するものは46.8%あった.
著者
角田 裕之 孫 媛 西澤 正己 天野 晃
出版者
鶴見大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2019-04-01

本研究課題の核心は、新たな学術情報のルートを流通するプレプリントを活用して研究した著者、所属機関、国およびプレプリントの特性の解明、その流通量、速度と加速度、新旧学術情報流通の比較を通してウェブ可視化情報のアクセス優位性の検証および若手研究者の育成を通して学術情報の循環を加速させることにある。
著者
西澤 正己 孫 媛
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.26, no.2, pp.116-123, 2016-05-14 (Released:2016-07-15)
参考文献数
15
被引用文献数
4

我々はこれまで大学に関連したプレスリリースを調査しており、それが近年大幅に増加し、それに対応して新聞への掲載も増加していることがわかってきた。本研究では、2005年から2015年の間に大学関連機関から発行されたプレスリリースの元になった学術論文の傾向について、投稿された学術雑誌名や分野、さらにはジャーナル・インパクトファクター等の雑誌指標との関係等について分析していく。
著者
孫 媛
出版者
社団法人情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 = The journal of Information Science and Technology Association (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.57, no.8, pp.372-377, 2007-08-01

近年,研究評価に関する客観的指標への要請が高まり,ビブリオメトリックス指標に関心が向けられている。しかし,各指標はかならずしも適切に用いられているとはいえない。たとえば,インパクトファクタという指標が大学・研究機関あるいは研究者個人の研究業績評価に用いられるケースが増えているが,本来の定義・性質からは導き得ない解釈が行われることも多い。本稿では,ビブリオメトリックス研究一般について紹介した後,インパクトファクタ,h指数など,研究評価に利用される指標について,その特徴を解説する。研究評価におけるビブリオメトリックス指標を利用することの有効性と問題点についても整理する。
著者
西澤 正己 孫 媛
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.31, no.2, pp.159-166, 2021-05-22 (Released:2021-07-03)
参考文献数
12

我々は大学に関連したプレスリリースを調査しており,それは近年大幅に増加し,新聞への掲載も増加している.また,新聞への掲載率が原論文の掲載誌や分野に依存していることも分かってきた.しかし,新聞掲載の要因の分析にはプレスリリースと非対応の学術記事の抽出も必要である.ここではプレスリリースと対応した新聞報道記事を教師データとした機械学習により新聞報道中の学術ニュース記事(速報記事),フィーチャー記事(特集記事)の抽出を試みる.
著者
西澤 正己 孫 媛
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.28, no.2, pp.121-126, 2018

<p>我々はこれまで大学に関連したプレスリリースを調査しており、それが近年大幅に増加し、それに対応して新聞への掲載も増加していることがわかってきた。また、これまでに2012年の大学関連機関から発行されたプレスリリースの元になった学術論文のDOIを特定し、オルトメトリック指標を得ている。ここでは、さらに2013年、2014年のデータを加えて分析を行うが、ここではSTAP細胞に関する過熱報道があり分析に影響を及ぼしている。これらの影響を考慮し、プレスリリースされた原論文のオルトメトリックス指標、新聞掲載状況との関係等について年次変化を含め、分析、考察を行う。</p>
著者
孫 媛 井上 俊哉 西澤 正己
出版者
国立情報学研究所
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2013-04-01

近年,各種の大学ランキングが発表されてマスコミを賑わし,社会的に大きな影響力を持っている。しかし,大学ランキングでは大学を一元的に順序づけるため,大学の順位にのみ目が向けられがちである。また,論文数や論文の引用数などから算出されるビブリオメトリックス指標に大きく依拠しており,教育面の比重が軽い。本研究は,大学の研究活動だけでなく学修・教育活動をも重視して,それらを捉える指標を探索的に検討し,大学を多元的に評価・診断するための方法について提案を行った。
著者
孫 媛
出版者
一般社団法人 日本教育心理学会
雑誌
教育心理学年報 (ISSN:04529650)
巻号頁・発行日
vol.49, pp.109-119, 2010-03-30 (Released:2012-03-27)
参考文献数
71
被引用文献数
2 2
著者
登藤 直弥 孫 媛 井上 俊哉
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.25, no.2, pp.180-185, 2015-05-23 (Released:2015-07-11)
参考文献数
11
被引用文献数
1 1

本研究では,教育成果に対する学習環境と教育プログラムの効果について検討するため,医学部を対象に,ロジスティック回帰分析による検討を行った.その結果,教育成果に対して学習環境がほとんど影響を与えておらず,教育プログラムが教育成果に対し正の影響を与えているという,学校効果研究と同様の知見が得られた.
著者
西澤 正己 孫 媛
出版者
Japan Society of Information and Knowledge
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.24, no.2, pp.216-223, 2014
被引用文献数
6

2007年から2012年の間に、大学に関連して発行されたプレスリリースが掲載された新聞記事を、読売新聞と毎日新聞について調査した。これまでの調査で、大学に関連したプレスリリースが近年大幅に増加していることがわかり、それに対応して、新聞掲載も増加していることがわかっている。本調査では、プレスリリースが読売新聞と毎日新聞に掲載された記事について、その特徴等を考察する。