著者
高路 奈保 中野 友佳理 満居 愛実 上利 尚子 有安 絵理名 吉村 耕一
出版者
公益財団法人 パブリックヘルスリサーチセンター
雑誌
ストレス科学研究 (ISSN:13419986)
巻号頁・発行日
vol.30, pp.138-144, 2015 (Released:2016-01-15)
参考文献数
19
被引用文献数
1

Many people suffer from undue psychological stress in modern society. We here examined whether emotional tears relieve stress and improve mood state. Fourteen healthy students were subjected to a mental arithmetic task, and were subsequently induced to shed tears by viewing emotional movie scenes or cutting onions. A resting state following the task was also used as a control. The mood states were assessed with the Profile of Mood States (POMS). Heart rate variability, especially the ratio between low and high frequency components (LF/HF ratio), was measured to evaluate levels of psychological stress. Fatigue levels of POMS and LF/HF ratio were decreased after shedding tears by viewing emotional movie scenes. In contrast, tears caused by onions, as well as resting state, resulted in little or no reduction in either fatigue levels or LF/HF ratio. These findings demonstrate that emotional tears play an important role in relieving psychological stress and reducing mental fatigue.
著者
進 夏未 當山 美唯 東 美空 田中 和子 吉村 耕一
出版者
科学・技術研究会
雑誌
科学・技術研究 (ISSN:21864942)
巻号頁・発行日
vol.6, no.1, pp.85-88, 2017 (Released:2017-06-30)
被引用文献数
1

トップアスリートは、集中力を高めてプレイを成功させるためにプレイの直前にある決まった動作(ルーティン動作)を付け加えている。本研究では、非アスリートにおいても、ルーティン動作を付加することにより、集中力が増して作業の精度が高まるか否かについて実験的に検討した。非アスリートの学生13人を対象とし、ルーティン動作に続けて、ダーツ、計算または記憶の作業を課した。ルーティン動作なしを対照実験とした。集中力評価のために、脳波を測定した。その結果、ルーティン動作により、ダーツと記憶作業中の集中力が増した。さらに、ルーティン動作により、ダーツ作業の精度が向上した。これらの結果から、非アスリートにおいても、ルーティン動作により集中力を高めて作業精度を向上できる可能性が示された。
著者
青木 浩樹 吉村 耕一 吉田 恭子 田中 啓之
出版者
久留米大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

マクロファージ特異的SOCS3ノックアウトではマクロファージ分化が炎症性M1優位となり解離発症が亢進した平滑筋細胞特異的SOCS3ノックアウトマウス(smSOCS3-KO)では、外膜コラーゲン線維の沈着および組織強度が亢進しており、解離発症が抑制された。ヒト解離組織では中膜外側にSTAT3の活性化を認め、外膜と接する部分の中膜および外膜にマクロファージ浸潤を認めた。STAT3活性化は中膜平滑筋細胞およびマクロファージの双方に認められた。解離発症前後にIL-6系シグナルが活性化し、その作用は細胞種特異的であることが明らかになった。
著者
佐藤 明 青沼 和隆 今中 恭子 吉村 耕一 木村 泰三
出版者
筑波大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

B型大動脈解離症例では、入院1週後の血清テネイシンC(TN-C)値がhs-CRP、D-ダイマー、FDP、解離部位の最大動脈径と正相関し、死亡例は有意に高値であり、血清TN-C値が、B型大動脈解離の短期予後を予測する有用なバイオマーカーであることが判明した。マウス解離モデルにおいてTN-Cはマクロファージ浸潤とVSMCs減少・エラスチン破壊が起こっている解離の移行部位で発現亢進し、主にVSMCsと重複していた。LacZをノックインしたTN-Cレポーターマウスでは、β-gal染色にて中膜が染色され、さらにαSMAとの二重染色を行うとαSMA 陽性細胞が同時にβ-gal も陽性となり、マウス大動脈解離壁のTN-C 産生細胞はVSMCsであることが判明した。
著者
高路 奈保 中野 友佳理 満居 愛実 上利 尚子 有安 絵理名 吉村 耕一
出版者
公益財団法人 パブリックヘルスリサーチセンター
雑誌
ストレス科学研究 (ISSN:13419986)
巻号頁・発行日
vol.30, pp.138-144, 2015

Many people suffer from undue psychological stress in modern society. We here examined whether emotional tears relieve stress and improve mood state. Fourteen healthy students were subjected to a mental arithmetic task, and were subsequently induced to shed tears by viewing emotional movie scenes or cutting onions. A resting state following the task was also used as a control. The mood states were assessed with the Profile of Mood States (POMS). Heart rate variability, especially the ratio between low and high frequency components (LF/HF ratio), was measured to evaluate levels of psychological stress. Fatigue levels of POMS and LF/HF ratio were decreased after shedding tears by viewing emotional movie scenes. In contrast, tears caused by onions, as well as resting state, resulted in little or no reduction in either fatigue levels or LF/HF ratio. These findings demonstrate that emotional tears play an important role in relieving psychological stress and reducing mental fatigue.
著者
松本 和也 河内 茉帆 森繁 優衣 品川 葵 沼田 美里 杉原 迅紀 吉村 耕一
出版者
科学・技術研究会
雑誌
科学・技術研究 (ISSN:21864942)
巻号頁・発行日
vol.8, no.2, pp.137-143, 2019 (Released:2020-01-14)
参考文献数
27

本研究では、バーチャルリアリティ(VR)映像を用いて、周りに人が居る状況や屋外を散歩する状況を擬似的に体験することにより、ストレス緩和や気分状態改善が得られるか否かについて実験的に検証した。具体的には、被験者に暗算計算作業によるストレス負荷を課した後で、VR映像の視聴による介入を行い、緊張やリラックスの評価のための脳波測定と質問紙による気分状態評価を行った。その結果、周りに人が居る状況と独りの状況の比較実験では、VR視聴の介入中に脳波の緊張値の低下がみられた。気分状態評価による気分障害の程度には差を認めなかった。屋外の散歩と室内の比較実験では、VRによる散歩映像の介入終了後に、脳波の緊張値の低下とリラックス値の増加が認められた。また、室内のVRでみられた気分障害が散歩のVRではみられなかった。これらの結果から、VR映像の視聴(例えば、VR散歩)は、入院患者や自宅療養者の手軽なストレス緩和法として期待できる。
著者
吉村 耕一 小山 彩 出口 真由美 深水 潤 藤井 英恵 本村 由莉亜
出版者
山口県立大学
雑誌
山口県立大学学術情報 (ISSN:18826393)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.7-12, 2014-03-31

看護業務において与薬に関するヒヤリハットの発生頻度は少なくない。本研究では女子看護学生39人を被験者とし、薬剤の指示を受けてから薬剤を薬剤箱から取り出するまでの与薬業務過程を実験的に再現して、ヒヤリハットの発生要因を検討した。まず、指示の方法の違いによる検討では、文字による薬剤指示が写真あるいは音声による指示よりも認識ミスを発生しやすかった。次に個人の脳の特性の違いによる影響を検討したところ、自然に指を組んで右母指が上にくる右指組の人は、文字による薬剤指示に対して認識ミスを発生しやすい傾向にあった。本研究の結果から、指示の方法の違いや指示の認識に関わる脳の特性の違いは与薬時のヒヤリハット発生に影響しうることが示唆された。