著者
宮原 敏郎 廣川 光昭 上田 幹夫 吉田 寛
出版者
公益社団法人 化学工学会
雑誌
化学工学論文集 (ISSN:0386216X)
巻号頁・発行日
vol.20, no.4, pp.497-503, 1994-07-15 (Released:2009-11-12)
参考文献数
17
被引用文献数
10 10

気泡塔を用いて, 温度とpHが調整された水中にオゾンを含む空気を送入することにより, 水中へのオゾンの吸収特性を実験的に検討した.水中のオゾン濃度はオゾン送入後しばらくして定常値に達した.この定常濃度は送入ガス速度には依存せず, pH, 送入ガスのオゾン濃度および温度の関数となり, pHが小さいと大きく, 温度が低く, 送入ガスのオゾン濃度が大きいと高い値を示した.水中に溶解したオゾンは自己分解するが, その自己分解反応次数はおよそ1.5であった.自己分解速度定数の実験式および秋田らにより報告されている液側物質移動容量係数を用い, ヘンリ一定数を推算する案験式を得た.これらの結果を用い, オゾンの水中への吸収に関する物質収支式をRunge-Kutta-Gill法で解き, オゾンの水中での濃度の時間的変化が推測できることが判明した.
著者
吉田寛著
出版者
春秋社
巻号頁・発行日
2019
著者
吉田 寛
出版者
日本社会情報学会
雑誌
日本社会情報学会全国大会研究発表論文集 日本社会情報学会 第22回全国大会
巻号頁・発行日
pp.28-31, 2007 (Released:2010-01-22)

This paper shows that information society has become a kind of game and the private < I >'s sphere is lost in this society. Recently, we can see information society has acquired more and more digital structure and has gradually developed characteristics of game. The one of the main characters of game is formalization of its elements. Therefore, the elements of game can be replaced with other elements. At present, "I" as a player of the game can be easily replaced in this society. Then we must distinguish irreplaceable < I > from replaceable "I". We should respect < I > in a way that is different from the way we operate "I" in the society as game.
著者
吉田 寛 古田 智昭 福永 健司
出版者
日本緑化工学会
雑誌
日本緑化工学会誌 (ISSN:09167439)
巻号頁・発行日
vol.28, no.4, pp.512-519, 2003 (Released:2004-08-27)
参考文献数
6
被引用文献数
3 3

貝殻廃棄物を利用した酸性雨対策や強酸性土壌地における緑化手法「アルプラス工法」の概要について紹介する。本緑化工法は, 酸性矯正材 (中和材) として臨海施設や養殖産業から排出される貝殻廃棄物を調整加工したリサイクル資材「シェルレミディ」を用いることを特徴としている。この資材は, 中和効果が長期間持続するほか, 多くのミネラルを含んでいることから一般的な中和剤である炭酸カルシウムを使用した場合と比較して植物の成長を促進することができ, 植生基材や酸性矯正層の材料として使用することにより, 酸性雨や強酸性土壌が原因で植生の回復が困難な法面等における良好な緑化が期待できる。
著者
吉田 寛
出版者
日本緑化工学会
雑誌
日本緑化工学会誌 (ISSN:09167439)
巻号頁・発行日
vol.34, no.3, pp.459-465, 2009-02-28
被引用文献数
6 5

4省庁による「要注意外来生物リスト(緑化植物)」の取り扱いに関する検討の結果,施工対象となる法面が立地する地域特性を考慮して,生物多様性に配慮した緑化工法(播種工の場合は自生種種子の活用)の適用が望ましいとする方向性が示された。しかし,斜面緑化の現場では依然として外来種を用いた緑化が行なわれ続けており,その原因のひとつに緑化工の成績判定方法(検査基準)が影響しているのではないかと考えられた。そこで公表されている自生種の木本植物を使用した自然回復緑化の施工事例の施工3ヵ月後の調査結果に対して現行の検査基準を適用してみたところ,正しく評価できた割合は50%程度だった。この原因として,木本植物群落の形成を初期緑化目標とする場合に,1)30〜70%の植被率を満足しないと検査に合格しない,2)初期緑化目標が達成できるかどうかを評価するスタンスに立っていない,3)導入種によって異なる施工後の密度変化の特徴が考慮されていない,という問題が指摘された。自生種種子を使用した生物多様性に配慮した緑化工法を普及させるためには,外来草本群落やマメ科低木林の形成を目的に作られた現行の検査基準を適用するのではなく,自生種群落を形成させるための新たな成績判定方法の策定が急務といえる。
著者
吉田 寛
出版者
静岡大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

本研究では、震災からの復興において求められる復興ガバナンスとは、その当事者たちの「思い出」を言語や表現、活動を通じて紡いでいく過程であることを明らかにした。24年~25年にかけての、東日本大震災被災地である山元町復興への参与的な活動において、復興における被災コミュニティの再結合、合意形成、計画立案過程において「思い出」を担った言語の必要性が示された。26年には、この知見に基づいて、ガバナンス理論の権威であるUCバークレー校のBevir教授のもとで理論的研究を進め、ガバナンス・ストーリーの解釈・言語化が、ガバナンスの成否を握るファクターであることを明らかにした。
著者
吉田 寛 柴田 邦臣
出版者
一般社団法人 社会情報学会
雑誌
社会情報学 (ISSN:21872775)
巻号頁・発行日
vol.2, no.3, pp.29-36, 2014

2012年度に東日本大震災の被災地山元町で実施された「山元復興学校」は,ニフティ株式会社,河北新報社,そして山元町役場と連携した社会情報学会(SSI)の災害情報支援チームによるものであった。災害情報支援チームの活動は,当初,日本社会情報学会(JSIS)の研究活動委員会内・若手研究者支援部会の社会貢献活動として実施された。しかし,若手による研究促進の活動は,二つの日本社会情報学会(JASI & JSIS)が統合される以前から,両学会の若手が参加して合同で行われてきた若手研究支援活動の流れを汲むものである。この場所を借りて,学会における若手研究支援活動の経緯を紹介したい。