著者
大内 誠 鈴木 陽一 岩谷 幸雄
雑誌
エンタテインメントコンピューティングシンポジウム2017論文集
巻号頁・発行日
vol.2017, pp.348-351, 2017-09-09

著者らは,3次元音響バーチャルリアリティを実現するためのバーチャル聴覚ディスプレイ装置を開発した.この装置は,ヘッドフォンを用いて音場を精密に再現するものであり,そこに音源が存在しないにもかかわらず,聴取者は音源の存在を知覚することができる.視覚から情報を得ることの困難な盲人や強度の弱視者にとって,本装置は今までにないエンタテインメント型情報提示装置になりえることが予想される.著者らはこの装置を応用して,音空間ゲームを開発したので報告する.
著者
西川 剛 大内 誠
出版者
公益社団法人 有機合成化学協会
雑誌
有機合成化学協会誌 (ISSN:00379980)
巻号頁・発行日
vol.81, no.4, pp.313-323, 2023-04-01 (Released:2023-04-08)
参考文献数
59

In chain-growth polymerization, (co)polymerization abilities of monomers are heavily dependent on the element or functional group attaching to vinyl moiety, resulting in the limitation of accessible polymers. The replacement of the element on the polymer main chain could lead to access new class of polymers with overcoming the synthetic limitations. Herein, we describe the usability of alkenylboronic acid derivatives as the monomers for radical polymerization and post-polymerization transformation through carbon-boron bond-cleaving side-chain replacement. The key for radical polymerization ability of alkenyl boronate was vacant p-orbital of boron for moderate stabilization of chain growth radical. The alkenyl boronate monomers are usable for copolymerization with common monomers as well as for RAFT polymerization. The C-B bond transformation allows syntheses of conventionally inaccessible polymers, such as poly(α-methyl vinyl alcohol), poly(α-methyl vinyl amine), styrene-vinyl alcohol copolymer, and ethylene-acrylate copolymer. Boron on the polymer main chain was also used as the trigger for stimuli-responsive backbone degradation of methacrylate polymer through C-B bond homolysis and β-scission. Thus, alkenyl boronate monomers have an impact on not only breakthrough of the limitation in polymer synthesis but also development of novel polymer functions.
著者
大内 誠 岩谷 幸雄 鈴木 陽一
出版者
バイオメカニズム学会
雑誌
バイオメカニズム学会誌 (ISSN:02850885)
巻号頁・発行日
vol.31, no.2, pp.95-100, 2007 (Released:2008-07-04)
参考文献数
10

著者らは, 3次元音響バーチャルリアリティを実現するための聴覚ディスプレイ装置を開発した.この装置は,ヘッドフォンを用いて音場を精密に再現するものであり,そこに音源が存在しないにもかかわらず,聴取者は音源の位置を知覚することが可能である.したがって,視覚から情報を得ることの困難な盲人や強度の弱視者にとって,本装置は今までにない情報提示装置になりえることが期待される.著者らはこの装置を応用して,身辺空間認知や認知地図形成のためのコンテンツソフトウェアを開発し,実際に訓練を行った.その結果,いずれも訓練効果が認められ,本装置が視覚障害者にとっての新しい情報提示装置として有効であることが立証された.
著者
大内 誠 菊地 拓也 尾崎 千尋 関 喜一 岩谷 幸雄
出版者
視覚障害リハビリテーション協会
雑誌
視覚障害リハビリテーション研究発表大会プログラム・抄録集
巻号頁・発行日
vol.21, pp.95, 2012

<B>【研究の背景と目的】</B><BR> 白杖を持って歩道を歩いているとき、視覚障害者が最も危険を感じるのは、近づいてくる自転車であると言われている。事実、視覚障害者が自転車と衝突したり、接触して白杖を折られたりする事故が多発している。このような事故から自分自身を守るためには、自転車などの移動障害物がどの方向からどれくらいのスピードでこちらに近づいてくるのかを認識し、とっさに回避する能力を身につける必要があるが、そのような訓練手段はほとんど存在しない。そこで、私たちは、仮想聴覚ディスプレイの技術を応用し、移動物体の位置や移動方向を音像だけで表現するゲームを開発した。これを用いて訓練することにより、移動障害物の回避能力を安全に効率的に向上させることが本研究の目的である。<BR><BR><B>【開発ゲーム概要】</B><BR> プレーヤはWiiリモコンを搭載したヘッドホンを装着し、手にもWiiリモコンを持つ。プレーヤは向かってくる移動物体の音像を聞き分け、自動車(今回は自転車ではなく認識し易い自動車の音を用いた)ならば回避行動を取り、アイテムならば腕を振ってそれを取得する。アイテムを取得できると得点が加算され、自動車に当たると減点される。移動速度は自動車もアイテムも時速25キロメートルである。<BR><BR><B>【訓練効果の検証と結果】</B><BR> 訓練効果を検証するため22名の晴眼者に対して実験を行った。この内半数の11名に対して7日間~10日間の訓練を実施した。訓練は1日当たり3ゲーム(1ゲーム当たり60秒のプレイ時間)連続で行った。また、22名全員に対して訓練の初日と最終日に、転がってくるボールを目隠しした状態で回避する実験を行った。その結果、訓練を行ったグループの衝突回避猶予時間が有意に短縮され、移動障害物が近づいて来た際にとっさに回避行動に移れるようになったことが証明された。なお、訓練を行っていない残りの11名のグループでは衝突回避猶予時間に変化はなかった。以上の点から、本ゲームは移動障害物を認知回避する能力を向上させるために有効であることが明らかとなった。
著者
大内 誠悟 鎌田 悦夫 松枝 直人 西川 晶
出版者
一般社団法人 日本土壌肥料学会
雑誌
日本土壌肥料学雑誌 (ISSN:00290610)
巻号頁・発行日
vol.62, no.5, pp.487-492, 1991-10-05 (Released:2017-06-28)
被引用文献数
1

1)主成分がビニルアルコール・アクリル酸ナトリウム共重合体である高吸水性ポリマー(略称 SIG)およびSIGと同系統のポリマーの保水能は,溶液中の塩濃度の増加によって著しく低下する。しかしながら,その保水量は農業用水中や土壌(溶液)中では自重(乾物)の100〜300倍程度と見積もられる(水中役500倍)。2)高濃度の塩類溶液浸漬によるSIGの保水能の低下は,水または低濃度の塩類溶液で洗浄すると回復する。低pH(4以下)条件での保水能の低下は,カルボキシル基の解離度の低下によるものであり,アルカリ処理により回復する。3)SIGのカルボキシル基のほとんどすべて(5〜6meq/g SIG乾物)が陽イオン交換に関与しており,SIGを土壌に添加した場合無視できない量である。SIGは陰イオンに対しては負吸着を示し,陰イオン交換にはほとんど関与しない。
著者
本多 明生 柴田 寛 行場 次朗 岩谷 幸雄 鈴木 陽一 大内 誠
出版者
特定非営利活動法人 日本バーチャルリアリティ学会
雑誌
日本バーチャルリアリティ学会論文誌 (ISSN:1344011X)
巻号頁・発行日
vol.12, no.4, pp.487-496, 2007
被引用文献数
1 1

Several studies have examined the transfer effects of playing action video games. Recently, some researchers have proposed auditory virtual reality games with three-dimensional virtual auditory display. These studies were intended to apply auditory virtual reality games to the auditory education of visually impaired people. However, few studies have investigated the transfer effects of playing auditory games. In this paper, we introduce previous studies that investigated transfer effects of playing virtual three-dimensional auditory games. Moreover, we proposed new perspectives and future assignments of auditory virtual reality games.