著者
大内 誠 鈴木 陽一 岩谷 幸雄
雑誌
エンタテインメントコンピューティングシンポジウム2017論文集
巻号頁・発行日
vol.2017, pp.348-351, 2017-09-09

著者らは,3次元音響バーチャルリアリティを実現するためのバーチャル聴覚ディスプレイ装置を開発した.この装置は,ヘッドフォンを用いて音場を精密に再現するものであり,そこに音源が存在しないにもかかわらず,聴取者は音源の存在を知覚することができる.視覚から情報を得ることの困難な盲人や強度の弱視者にとって,本装置は今までにないエンタテインメント型情報提示装置になりえることが予想される.著者らはこの装置を応用して,音空間ゲームを開発したので報告する.
著者
大谷 真 岩谷 幸雄 鈴木 陽一 伊東 一典
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EA, 応用音響 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.239, pp.103-108, 2010-10-14
参考文献数
20

音像定位において頭部伝達関数(HRTF : head-related transfer function)は大きな役割を果たしている。HRTFを用いた音響信号処理により,受聴音に対して仮想的に音像を呈示する聴覚ディスプレイ(VAD : virtual auditory display)の研究開発が行われている。しかし,頭部および耳介形状の個人差に起因してHRTFは強い個人性を持つため,理想的には,3次元聴覚空間の合成には受聴音本人のHRTF測定/計算が必要とされ,HRTFを用いたVADの汎用性の低下を招いている。この問題を解決するためには,耳介形状がHRTFの振幅周波数特性上の山(ピーク)や谷(ノッチ)を生みだす物理的メカニズムを明らかにする必要がある。このために,多くの研究者がHRTFと耳介形状の関連について実頭/擬似頭や耳介レプリカを用いた測定により検討を行ってきた。それに対し,本研究では,耳介表面の音圧とHRTFを境界要素法(BEM : boundary element method)を用いて算出し,耳介形状がHRTFに与える影響について検討を行う。BEMにおける各境界要素上の音圧はその部位からの反射音の強さに相当するため,耳介表面音圧を算出することで,HRTFに対する耳介形状の影響を直接的に観察することが可能である。結果から,耳介の各部位がHRTFに現れるピークやノッチ生成に与える影響の一部が示唆された。さらに,音源仰角に対してその周波数が連続的に変化するノッチであっても,音源仰角に依存してその耳介表面音圧には様々な分布パターンが存在し,その生成メカニズムが多様であることが分かった。
著者
本多 明生 柴田 寛 行場 次朗 岩谷 幸雄 鈴木 陽一 大内 誠
出版者
特定非営利活動法人 日本バーチャルリアリティ学会
雑誌
日本バーチャルリアリティ学会論文誌 (ISSN:1344011X)
巻号頁・発行日
vol.12, no.4, pp.487-496, 2007
被引用文献数
1 or 1

Several studies have examined the transfer effects of playing action video games. Recently, some researchers have proposed auditory virtual reality games with three-dimensional virtual auditory display. These studies were intended to apply auditory virtual reality games to the auditory education of visually impaired people. However, few studies have investigated the transfer effects of playing auditory games. In this paper, we introduce previous studies that investigated transfer effects of playing virtual three-dimensional auditory games. Moreover, we proposed new perspectives and future assignments of auditory virtual reality games.
著者
坂本 修一 小玉 純一 本郷 哲 岡本 拓磨 岩谷 幸雄 鈴木 陽一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EA, 応用音響 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.171, pp.19-23, 2010-08-02

我々は,多数のマイクロホンを設置した球状マイクロホンアレイSENZI(Symmetrical object with ENchased Zillion microphones)を収音に用いた音空間収音・再生手法を提案している.これまでの研究結果から,SENZIを設計する際に,1)空間的折返し歪みの影響を避けるためできるだけ密にマイクロホンを設置すること,2)制御方向の間隔を5°以下にすること,3)SENZIの直径を聴取者の頭部サイズに合わせること,といった設計指針が得られてきた.本報告では,この指針にしたがって設計,実装した252chのECMマイクロホンから構成されるSENZIシステムについて記す.計算機シミュレーションにより再現される音空間の精度を検証した結果,設計した252chの球状マイクロホンアレイにより,音空間を精度高く収音できることが示された.
著者
本多 明生 神田 敬幸 柴田 寛 浅井 暢子 寺本 渉 坂本 修一 岩谷 幸雄 行場 次朗 鈴木 陽一
出版者
特定非営利活動法人 日本バーチャルリアリティ学会
雑誌
日本バーチャルリアリティ学会論文誌 (ISSN:1344011X)
巻号頁・発行日
vol.18, no.1, pp.93-101, 2013

Senses of presence and verisimilitude are affected differently by temporal asynchrony between audio-visual components of audio-visual content. To investigate whether this result is valid more generally, we conducted an experiment using a clip of western orchestral music. Results revealed that the sense of verisimilitude is more sensitive to audiovisual synchronicity than to the display size, whereas the sense of presence is more sensitive to the spatial size than the temporal property. These findings corresponded well with those of the previous study, which indicated that the sense of verisimilitude is distinguishable from the sense of presence. Furthermore, we discussed important considerations related to measurement for Kansei information such as the sense of presence and verisimilitude.
著者
寺本 渉 吉田 和博 日高 聡太 浅井 暢子 行場 次朗 坂本 修一 岩谷 幸雄 鈴木 陽一
出版者
特定非営利活動法人 日本バーチャルリアリティ学会
雑誌
日本バーチャルリアリティ学会論文誌 (ISSN:1344011X)
巻号頁・発行日
vol.15, no.3, pp.483-486, 2010
被引用文献数
8 or 0

For virtual reality systems, the enhancement of a sense of presence (a subjective experience of being in one place even when one is physically situated in another) has been the most important issue. Both theoretically and empirically, the sense of presence has been found to relate dominantly to background components contained in a scene. In contrast, the reality or virtuality which can be assumed to link essentially to foreground components in a scene has not been investigated in detail. The present study defined the latter type of sense as vraisemblance (verisimilitude), and made an exploratory investigation into spatio-temporal characteristics responsible for the higher vraisemblance by using a scene containing Shishi-odoshi (a traditional Japanese fountain made of bamboos) in a Japanese garden as audio-visual stimuli. In Experiment 1, the effects of the field size of view and the sound pressure level of the background were investigated. Higher vraisemblance was observed with the middle field size of view with the original sound pressure level of the background, whereas higher sense of presence was observed with the larger field size of view with the larger background sound. In Experiment 2, the effect of temporal asynchrony between the foreground audio-visual stimuli produced by Shishi-odoshi was investigated. The results show that the range of temporal-window for the audio-visual stimuli necessary for high vraisemblance was different from those for high presence. These findings suggest that the sense of vraisemblance can be distinguishable from the sense of presence, and deeply involved to the foreground-based aesthetic impression in a scene.
著者
大内 誠 岩谷 幸雄 鈴木 陽一
出版者
バイオメカニズム学会
雑誌
バイオメカニズム学会誌 (ISSN:02850885)
巻号頁・発行日
vol.31, no.2, pp.95-100, 2007 (Released:2008-07-04)
参考文献数
10

著者らは, 3次元音響バーチャルリアリティを実現するための聴覚ディスプレイ装置を開発した.この装置は,ヘッドフォンを用いて音場を精密に再現するものであり,そこに音源が存在しないにもかかわらず,聴取者は音源の位置を知覚することが可能である.したがって,視覚から情報を得ることの困難な盲人や強度の弱視者にとって,本装置は今までにない情報提示装置になりえることが期待される.著者らはこの装置を応用して,身辺空間認知や認知地図形成のためのコンテンツソフトウェアを開発し,実際に訓練を行った.その結果,いずれも訓練効果が認められ,本装置が視覚障害者にとっての新しい情報提示装置として有効であることが立証された.
著者
西塔 宏二 岩谷 幸雄 鈴木 陽一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EA, 応用音響 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.247, pp.1-6, 2004-08-13
被引用文献数
4 or 0

ヘッドホンを用いた頭部伝達関数(HRTF)合成型の聴覚ディスプレイは,ヘッドホン特性を打ち消し利用者本人のHRTFをただみ込むことで個人化され,優れた定位感を得ることができる.しかし,ヘッドホンの特性とHRTFの測定は,一般に大がかりな測定系を必要とするため厳密な個人化は非常に困難である.そこで本報告では,さまざまなHRTFをただみ込んだ移動音像の定位感を勝抜き戦方式によって評価し,聴覚ディスプレイシステムを個人化する手法について実験を行い,その選択傾向等を考察した.