著者
大垣 亮 大竹 源人 中根 聡子 小笹 由希子 菅野 陽介 村上 大記 谷川 聡 竹村 雅裕
出版者
一般社団法人 日本アスレティックトレーニング学会
雑誌
日本アスレティックトレーニング学会誌 (ISSN:24326623)
巻号頁・発行日
vol.5, no.2, pp.123-132, 2020-04-30 (Released:2020-06-05)
参考文献数
30

本研究は,男子大学生ラグビー選手を対象に,肉離れの発生率,重症度,外傷負担,発生要因について分析することを目的とした.男子大学生ラグビー選手113名を対象に,2017年から2018年の2年間に発生した肉離れを記録した.肉離れの発生率は,練習時(0.66/1000 player hours)よりも試合時(13.38/1000 player hours)で有意に高かった.重症度は試合時と練習時で差はなかったが,外傷負担は試合時が282.5 (日/1000 player hours)で練習時の約15倍であった.肉離れの38.5%はランニングで発生したが,次いでラックが26.9%でコンタクトプレーでも発生していた.また,肉離れの既往歴を有する選手は発生リスクが4.5倍であった.若年層からの肉離れの予防と再発予防は,チームの競技時間損失の軽減に貢献すると考えられた.
著者
小田 桂吾 大垣 亮 廣野 準一 山田 恵子 宮川 俊平
出版者
一般社団法人 日本アスレティックトレーニング学会
雑誌
日本アスレティックトレーニング学会誌 (ISSN:24326623)
巻号頁・発行日
vol.6, no.2, pp.207-211, 2021-04-30 (Released:2021-08-19)
参考文献数
18

本研究は,国内大学女子バスケットボール選手を対象に1シーズンの前向き傷害調査を行い,その実態を明らかにすることを目的とした. 発生した傷害は延べ13件で,傷害発生率は1.36件/1000 player-hoursで、受傷部位は,足関節が6件で最も多かった.全傷害のうち,復帰まで29日以上を要する重症度の高い傷害が84%を占めていた.先行研究と比較して,競技復帰まで長期間であったことから,今後,傷害発生予防に向けた取り組みの必要があると考える.
著者
大垣 亮 竹村 雅裕 岩井 浩一 宮川 俊平
出版者
一般社団法人 日本体育学会
雑誌
体育学研究 (ISSN:04846710)
巻号頁・発行日
vol.60, no.2, pp.807-814, 2015 (Released:2015-12-18)
参考文献数
25

This prospective cohort study examined the associations of shoulder dislocations, instability or rotator cuff injuries in collegiate rugby union players with potential risk factors recognized in preseason medical screening examinations. The study subjects were 69 elite rugby players from one university rugby club. Basic demographics, injury experience and current physical findings were assessed, and shoulder injuries sustained during 2 playing seasons were recorded. Risk factors for shoulder injuries were determined using a logistic regression model. Fifteen players sustained shoulder injuries during the 2 seasons. A history of injury (OR, 6.56; 95%CI, 2.04—20.98; p=0.00), a positive result in the load and shift (LAS) test (OR, 2.55; 95%CI, 0.92—7.06; p=0.07) and the internal/external rotational (IR/ER) muscle strength ratio (OR, 1.39; 95%CI, 1.08—1.77; p=0.00) were associated with shoulder injuries. A history of injury, a positive LAS test result, and the IR/ER muscle strength ratio are important risk factors for injury in collegiate rugby players.
著者
大垣 亮 金 賢宰 小倉 彩音 中川 雄太 嶋崎 達也 竹村 雅裕
出版者
日本運動疫学会
雑誌
運動疫学研究 (ISSN:13475827)
巻号頁・発行日
pp.2303, (Released:2023-09-30)

目的:本邦のラグビー競技では2022年8月に脳振盪後の段階的競技復帰(Graduated Return to Play,以下GRTP)プロトコルが改訂された。本研究は男子大学生ラグビー選手を対象に外傷・障害の発生状況を調査し,脳振盪受傷後のGRTPプロトコル改訂前後での脳振盪を含む外傷・障害の発生状況を比較することを目的とした。 方法:1チームに所属する男性の大学生ラグビー選手101名を対象に,GRTPプロトコル改訂前(2021年9月から12月)とGRTPプロトコル改訂後(2022年9月から12月)を調査期間として,脳振盪を含む全ての外傷・障害の発生件数,脳振盪受傷後から競技復帰に要した日数,脳振盪の再発件数を記録した。ラグビーの試合および練習での曝露時間を計算し,1000時間当たりの発生率(件/1000 player-hours: 以下,件/1000 h),95%信頼区間(95% CI: confidence interval),Rate Ratioを計算した。 結果:調査期間において146件の外傷・障害が発生した。全外傷・障害の発生率はGRTP改訂前(8.9件/1000 h; 95% CI, 6.9 – 10.9)と比べて,GRTP改訂後(6.2件/1000 h; 95% CI, 4.7 – 7.6)で有意に低かった(Rate Ratio = 0.67; 95% CI, 0.48 – 0.92)。脳振盪の発生率はGRTP改訂前(1.7件/1000 h; 95% CI, 0.8 – 2.6) と比べて,GRTP改訂後(0.7件/1000 h; 95% CI, 0.2 – 1.2)で有意に低かった(Rate Ratio = 0.41; 95% CI, 0.18 – 0.92)。脳振盪の再発の割合はGRTPプロトコル改訂前が18.7%であったのに対し,改訂後は0%であった。 結論:男子大学生ラグビー選手において脳振盪後の段階的競技復帰プロトコル改訂前後での外傷・障害の発生状況を調査した結果,脳振盪および外傷・障害の発生率の低下が観察された。
著者
土屋 篤生 大垣 亮
出版者
一般社団法人 日本アスレティックトレーニング学会
雑誌
日本アスレティックトレーニング学会誌 (ISSN:24326623)
巻号頁・発行日
vol.7, no.1, pp.103-110, 2021-10-31 (Released:2021-11-26)
参考文献数
22

合宿期間中における大学ラグビー選手の内的負荷データ間の相関関係を評価した.疲労度とRPEに中程度の相関関係が認められた.練習時間が長くなるようなケースにおいてはRPEデータの方が負荷を正確に反映する可能性があるといえる.またHRVデータは睡眠の質と中程度の有意な相関関係が認められたが,主観的なウェルネスデータとの相関性が認められなかった.主観的な測定に加えて客観的なデータを測定する必要性が示唆された.
著者
廣野 準一 藁科 侑希 西田 智 津賀 裕喜 小田 桂吾 大垣 亮 鍋山 隆弘 向井 直樹
出版者
日本運動疫学会
雑誌
運動疫学研究 (ISSN:13475827)
巻号頁・発行日
vol.22, no.1, pp.45-53, 2020

<p><b>目的</b>:高校と大学の剣道競技者を対象に競技に関連する疼痛を調査し,年代ごとの有症状況や年代間の違いについて,性差をふまえて検討した。</p><p><b>方法</b>:対象は,福岡県高等学校体育連盟剣道専門部に所属する高校9校327名,全国の学生剣道連盟に所属する大学10校431名の剣道部員とした。質問紙にて,疼痛経験の有無とその詳細,対象者の特徴や練習を調査した。疼痛の定義は,現在の所属に在籍してから質問紙記入時までの剣道部活動中に発症した痛みとした。</p><p><b>結果</b>:有効回答数は高校143名,大学272名であり,有効回答率は54.7%であった。各年代の疼痛有症率は,高校生で60.8%,大学生で33.8%であった。有症率は,大学より高校で,高校年代で男性より女性で有意に高かった。練習時間と頻度は,大学より高校で,練習時間は高校年代で男性より女性で有意に多かった。パフォーマンスに支障のある疼痛は82.4%で,そのうちの受診率は44.1%であった。急性疼痛は慢性疼痛の1/3 以下の有症件数であった。疼痛部位は,高校では足部/足趾,手関節,腰部/骨盤/仙骨,大学では下腿/アキレス腱,足部/足趾,腰部/骨盤/仙骨に多かった。</p><p><b>結論</b>:疼痛有症状況は年代や性別で異なり,練習時間や頻度が影響する可能性が考えられた。また,パフォーマンスに影響するほどの疼痛を抱えながらも,医療機関を受診しない者が多いという現状が示された。</p>
著者
大垣 亮 竹村 雅裕 岩井 浩一 宮本 芳明 芋生 祥之 永井 智 宮川 俊平
出版者
一般社団法人日本体力医学会
雑誌
体力科学 (ISSN:0039906X)
巻号頁・発行日
vol.63, no.1, pp.189-196, 2014
被引用文献数
1

To examine risk factors for shoulder injuries with or without history of the injuries using the stratification analysis for collegiate rugby players. 71 elite rugby players from one university rugby club joined in the preseason medical screening related to their shoulder joints, including basic demographics, history of injuries, and physical findings at that time. Subsequently, the occurrence of shoulder injuries was recorded during four playing seasons. Analysis was stratified with or without history of the injuries; player without the past history of injury, 47 players; player with the past history of injury, 24 players. As a result of all players with the past history, 13 players sustained the shoulder injuries. Internal rotational range of motion [IR ROM] (OR, 1.5; 95%CI, 1.13-1.96; p=0.004), external rotational range of motion [ER ROM] (OR, 1.9; 95%CI, 1.21-2.87; p=0.005), horizontal flexion range of motion [HF ROM] (OR, 1.3; 95%CI, 1.03-1.64; p=0.025), IR muscle strength (OR, 0.4; 95%CI, 0.20-0.65; p=0.001) and rugby experience (OR, 1.2; 95%CI, 1.02-1.46; p=0.032) were associated with the shoulder injuries. On the other hand, 10 players sustained injuries of the players without the past history of injury. IR muscle strength (OR, 0.3; 95%CI, 0.11-0.72; p=0.008) and rugby experience (OR, 1.4; 95%CI, 1.11-1.66; p=0.003) were associated with the shoulder injuries. This study clearly showed that IR, ER, HF ROM, IR muscle strength and rugby experience were important initial risk factors for shoulder injuries. Moreover, IR muscle strength and rugby experience were important recurrence risk factors for shoulder injuries.