著者
美馬 覚 大谷 知行 古賀 健介 高橋 研太 古川 昇
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MW, マイクロ波 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.113, no.12, pp.15-20, 2013-04-12

我々は、超高感度の宇宙マイクロ波背景放射(CMB)観測を目的として、超伝導マイクロ波力学インダクタンス検出器(MKIDs)の開発を進めている。MKIDsは、ミリ波・THz波などの吸収でマイクロ波共振周波数が変化する検出部と、数GHzのマイクロ波信号を伝送させる信号読み出し伝送線路とで構成され、1系統のリードアウトで100-1000画素の信号を同時読み出しが可能である。このため、大規模アレイ化が容易であり、また、薄膜に特定のパターンを刻むだけで検出器として動作するため、作製が容易であり開発スピードが速いという利点を有する。本講演では、我々が進める検出器の研究開発の進捗について報告する。
著者
山下 将嗣 中島 佐知子 大谷 知行 川瀬 晃道
出版者
社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.89, no.6, pp.481-487, 2006-06-01

我々はテラヘルツ波の物質に対する透過特性を利用したテラヘルツ分光イメージングシステム,及びフェムト秒レーザ走査による物質からのテラヘルツ波放射を用いたレーザテラヘルツエミッション顕微鏡の開発を進めている.本稿では,これらのイメージングシステムの応用例として,薬物のテラヘルツ帯分光情報を用いた郵便物内の違法薬物識別技術,及びレーザテラヘルツエミッション顕微鏡によるLSI内部の故障箇所絞り込み技術への応用について紹介する.
著者
山下 将嗣 中島 佐知子 大谷 知行 川瀬 晃道
出版者
社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.89, no.6, pp.481-487, 2006-06-01

我々はテラヘルツ波の物質に対する透過特性を利用したテラヘルツ分光イメージングシステム,及びフェムト秒レーザ走査による物質からのテラヘルツ波放射を用いたレーザテラヘルツエミッション顕微鏡の開発を進めている.本稿では,これらのイメージングシステムの応用例として,薬物のテラヘルツ帯分光情報を用いた郵便物内の違法薬物識別技術,及びレーザテラヘルツエミッション顕微鏡によるLSI内部の故障箇所絞り込み技術への応用について紹介する.
著者
高妻 洋成 降幡 順子 脇谷 草一郎 福永 香 佐野 千絵 吉田 直人 犬塚 将英 小川 雄一 大谷 知行 林 伸一郎 水野 麻弥
出版者
独立行政法人国立文化財機構奈良文化財研究所
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2009

ミリ波およびテラヘルツ(THz)波を用いた文化財の非破壊非接触診断技術の開発研究をおこなった。THz波については種々の材料のTHz分光スペクトルを取得し、材料分析のための基礎データを作成した。彩色文化財に対してTHz波イメージングおよびミリ波イメージングを応用するための基礎実験をおこなうとともに、木製彩色文化財および漆喰壁画に対してイメージングを実施した。ミリ波およびTHz波は文化財の表層にある程度侵入して、その内部構造を可視化することが可能である。さらにTHzイメージングでは、パルス波を用いることで、時間領域分光法により断面構造や任意の深さにおける平面的なイメージングも可能である。障壁画などの彩色層下にあってある程度の厚みをもつ下地漆喰などの状態や表具や額装などの絵画の構造について、従来、得ることのできなかった情報を非破壊で知ることが可能となった。
著者
山下 将嗣 二川 清 斗内 政吉 大谷 知行 川瀬 晃道
出版者
一般社団法人 レーザー学会
雑誌
レーザー研究 (ISSN:03870200)
巻号頁・発行日
vol.33, no.12, pp.855-859, 2005-12-15 (Released:2014-03-26)
参考文献数
10

Inspection and failure analysis of large-scale integrated circuits (LSI) have become a critical issue, as there is an increasing demand for quality and reliability in LSIs. Recently, we have proposed a laser THz emission microscope (LTEM) for inspecting electrical failures in LSIs, which detects the THz emission from LSIs by scanning them with femtosecond laser pulses. We successfully obtained the THz emission image of MOSFETs without bias voltage. We also measured MOSFETs in which the connection lines from the electrodes to the p-n junctions were interrupted, and found that the polarity of the temporal waveform of the THz emission from the pn junction in damaged MOSFETs has the opposite sign compared to that in normal MOSFETs. This result indicates that the LTEM can be used for the inspection of MOSFETs without bias voltage, which is attractive for the testing of semiconductor devices during the manufacturing process.
著者
山下 将嗣 中島 佐知子 大谷 知行 川瀬 晃道
出版者
社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.89, no.6, pp.481-487, 2006-06-01 (Released:2011-06-27)

我々はテラヘルツ波の物質に対する透過特性を利用したテラヘルツ分光イメージングシステム,及びフェムト秒レーザ走査による物質からのテラヘルツ波放射を用いたレーザテラヘルツエミッション顕微鏡の開発を進めている.本稿では,これらのイメージングシステムの応用例として,薬物のテラヘルツ帯分光情報を用いた郵便物内の違法薬物識別技術,及びレーザテラヘルツエミッション顕微鏡によるLSI内部の故障箇所絞り込み技術への応用について紹介する.
著者
有吉 誠一郎 田井 野徹 寺嶋 亘 大谷 知行
出版者
名古屋工業大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2011

本研究は、超伝導トンネル接合素子(STJ)の新しい作製法を用いて究極感度の検出デバイス実現へ向けた技術的基礎を築くことにあった。具体的には、従来の多結晶成膜法(スパッタ法)に代わり、単結晶成膜法(分子線エピタキシー法)を導入し、原子層レベルで平坦なトンネルバリア界面を形成することで超低雑音特性をもつAl系STJ素子の作製技術を検討した。まず、Al単層膜の成膜時にはAl203(oool)とsi(111)の2種の基板を用いた。反射高速電子線回折(RHEED)や原子間力顕微鏡等を用いて薄膜の結晶性と平坦性を多角的に評価した結果、平坦性と結晶性の両立の観点から成膜時の基板温度は約100℃が適していることが分かった。次に、MgOをトンネル障壁とする3層膜をSTJ素子に加工し0.3Kに冷却して電流電圧特性を評価した結果、STJ素子の臨界電流密度は15.5~ll7A/cm2、素子品質の指標の一つであるR、g/R、は4.0~60.2であり、良好な特性を有する3層エピタキシャルSTJ素子を実現した。