著者
天野健太 西本一志
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告 : グループウェアとネットワークサービス
巻号頁・発行日
vol.2004, no.31, pp.103-108, 2004-03

本研究ではインフォーマルコミュニケーションの場として食卓に着目し、ここでのコミュニケーションを支援する。コミュニケーション活性化を支援するメディアとして、個人がカメラ付き携帯電話で撮影した写真を用いる事とした。写真を食卓にあるお皿に投影する事で話題を提供し、コミュニケーション活性化を支援するシステム「六の膳」を構築した。本システムの有効性と写真を用いたコミュニケーションについて調べるために4組15名の被験者による実験を行った。実験より本システムは face to faceコミュニケーションをさまたげず、話題の提供に均等性をあたえ、コミュニケーションに戦略的要素を取り入れる事ができ、コミュニケーションを活性化させる事ができるのではないかという知見が得られた。 : In this paper, we propose “pHotOluck” that is a supporting system for lively communication at a dining table. “pHotOluck” is a mintage of “potluck” and “photo” . This system displays a photo taken by a cell phone with digital camera on a special plate at a dining table. For evaluating the system, we conducted experiments to compare three methods for displaying photographs, i.e., “pHotOluck”, a LCD display with a touch-panel and paperprints. The result of the experiments showed that “pHotOluck” does not interfere face to face communication. It is suggested that “ pHotOluck” can activate communication by allowing people to strategically choose his/her photographs at the communication.
著者
千葉 友樹 高橋 幹雄 黒木 友裕 和田 一樹 天野 健太郎 桑山 絹子
出版者
公益社団法人 空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会大会 学術講演論文集 令和元年度大会(札幌)学術講演論文集 第6巻 温熱環境評価 編 (ISSN:18803806)
巻号頁・発行日
pp.37-40, 2019 (Released:2020-10-31)

暑熱環境下で頸部を冷却する実験での生理量測定結果と、頸部を冷却しない実験での生理量測定結果とを比較し、更に人体モデルを用いた解析による検討を行った。実験では、頸部を冷却しない条件に対し、頸部を冷却した条件において、皮膚温度が相対的に低くなり、発汗量が少ない傾向が表れ、血圧が有意に高くなった。更に、人体熱モデルと循環系モデルにより計算を行った結果、上記のような傾向を定性的に再現することができた。
著者
吉野 博 中村 安季 池田 耕一 野崎 淳夫 角田 和彦 北條 祥子 天野 健太郎 石川 哲
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会環境系論文集 (ISSN:13480685)
巻号頁・発行日
vol.74, no.641, pp.803-809, 2009-07-30 (Released:2010-01-18)
参考文献数
15
被引用文献数
4 3

In order to make clear the relationship the chemical substances concentration and symptom of sick house syndrome, an investigation of 62 houses in Japan has been done for 9 years. The results showed that the indoor air of many sick houses was polluted with high carbonyl compounds and Volatile Organic Compounds (VOC) concentrations exceeded the criterions of Japan Standard. In addition, high concentration was found not only in the houses which were just built or renovated, but also in the houses with well-air-tightened and low air change rate.
著者
西本 一志 天野 健太 千葉 慶人
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 A (ISSN:09135707)
巻号頁・発行日
vol.J94-A, no.7, pp.488-499, 2011-07-01

食卓は,単なる食事のための場ではなく,コミュニケーションのための場としても非常に重要な役割をもつ.近年,情報メディアを食卓に持ち込む試みが多数なされつつあるが,それによって食卓における共食者コミュニケーションを促進することを主な目的とする試みは見当たらない.本論文では,筆者らのこれまでのインフォーマルコミュニケーション支援メディアに関する研究から得られた知見に基づき,複数の人々が持ち寄った写真等の情報を話題の種とする食卓コミュニケーション支援メディアの機能要件について検討した.その結果,写真等の情報を閲覧するための情報メディアと会話の話題とするための情報メディアとは全く似て非なるものであり,両者に求められる機能要件は大きく異なることが明らかとなった.具体的には,情報を会話の話題とするための情報メディアには,低い操作性や低い一覧性など,一般的には好ましくないとされる機能特性が要件となることを示す.