著者
天野 宏司
出版者
The Association of Japanese Geographers
雑誌
日本地理学会発表要旨集
巻号頁・発行日
pp.100127, 2013 (Released:2014-03-14)

飯能市では,飯能アニメツーリズム実行委員会を組織し,アニメ「ヤマノススメ」を活用した誘客事業を展開しつつある。このような流れは,団体型・発地型観光の凋落傾向のなか,個人型・着地型観光に対する関心の高まりのなか,S.I.T.が浸透してきたと捉えることができよう。アニメ・ツーリズムとは,作品のファンが,作品世界に我が身を浸潤させようとする,いわゆる「聖地巡礼」が自発的かつ同時多発的に発生する事を指す。あるいは,観光地域の側で,その様なファンの来訪行為を体系化し,コントロールしようとすることも概念的には含まれよう。飯能市の場合,隣接する秩父市がアニメツーリズムで成功を収めたことをロールモデルとして,これに追隨しようとの意図も有している。報告者は,飯能アニメツーリズム実行委員会の一員として誘客イベントの企画から効果分析までを関わってきた。同時に,秩父市での取組にも関与してきたことから,報告ではこのの両者の取組を比較しつつ誘客効果について分析を行う。
著者
天野 宏司
出版者
The Association of Japanese Geographers
雑誌
日本地理学会発表要旨集
巻号頁・発行日
pp.100138, 2012 (Released:2013-03-08)

2011年第2四半期に放映されたアニメ『あの花の名前を僕達はまだ知らない』は,秩父市を舞台設定の参考にした作品である。秩父アニメツーリズム実行委員会はこの作品を観光資源化し,8万人・3.2億円の集客効果をあげ,コンテンツ・ツーリズムの成功を収めた。しかし,苦悩も生じる。2012年以降も引き続き誘客を図ることが期待される。制作サイドとの良好な関係のもと,さまざまな誘客イベント・PRが展開されていくが,本報告ではその効果の検証を行う。
著者
天野 宏司
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
日本地理学会発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.2012, 2012

埼玉県秩父市では,アニメーションを積極的に活用し旅客誘致をはかるため秩父アニメツーリズム実行委員会を組織している。2010年には『銀河鉄道999』を,2011年には『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』を活用し,誘客に効果を上げた。本報告は,この実行委員会の一員として知り得た事情を含め,コンテンツツーリズムの成果と課題を報告する。
著者
天野 宏司
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
日本地理学会発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.2013, 2013

飯能市では,飯能アニメツーリズム実行委員会を組織し,アニメ「ヤマノススメ」を活用した誘客事業を展開しつつある。このような流れは,団体型・発地型観光の凋落傾向のなか,個人型・着地型観光に対する関心の高まりのなか,S.I.T.が浸透してきたと捉えることができよう。<br><br>アニメ・ツーリズムとは,作品のファンが,作品世界に我が身を浸潤させようとする,いわゆる「聖地巡礼」が自発的かつ同時多発的に発生する事を指す。あるいは,観光地域の側で,その様なファンの来訪行為を体系化し,コントロールしようとすることも概念的には含まれよう。<br><br>飯能市の場合,隣接する秩父市がアニメツーリズムで成功を収めたことをロールモデルとして,これに追隨しようとの意図も有している。<br><br>報告者は,飯能アニメツーリズム実行委員会の一員として誘客イベントの企画から効果分析までを関わってきた。同時に,秩父市での取組にも関与してきたことから,報告ではこのの両者の取組を比較しつつ誘客効果について分析を行う。<br>
著者
山根 拓 中西 僚太郎 岡島 建 河野 敬一 川崎 俊郎 天野 宏司 品田 光春
出版者
富山大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2005

明治期から戦前期までの近代期のわが国における公権力が, どのように国土空間を認識していたのかという問題について, 研究代表者・分担者が各々の視角・アプローチから考察した。「公権力」の範疇には, 大久保利通や黒田清隆のような公権力者個人, 帝国議会や官僚集団のような権力的集合体, 地方権力者等, 多様なものが含まれる。それぞれが国土空間の各場所をいかに把捉し, 現実の政策にいかに関与したかが, 各時代に関して解明された。
著者
天野 宏司
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
日本地理学会発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.2002, pp.39, 2002

昭和2&sim;3年にかけ, 富山県内最大手の電気事業者, 富山電気(株)に対し, 電気料金引き下げを要求する電気争議が発生した。需要者側は電力料金の供託による不払い運動を全県下で展開し, これに対し富山電気(株)側は運動の中心人物に対し, 配電線を切断して供給を停止した結果, 全町村を挙げて電球返納&middot;不買運動へと激化していく。この事態に際し, 地元町村自治体はランプの購入代金を補助するほか, 自治体経営による公営電気事業の設立を指向する。最終的に富山電気争議は知事の調停により収束するが, 解決後に富山県自身が発電事業のみを行っていた県営電気事業へ県下の電気事業者を統合しようとしていく。富山電気争議をきっかけとし, 全国的に電気争議が発生するが, 大正末から昭和初頭にかけ, 電気事業者が合併により企業数を減じている一方で公営電気事業は増加していった。背景として電灯争議をきっかけとした公営化を要因の一つと位置づける。
著者
天野 宏司
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
日本地理学会発表要旨集 2008年度日本地理学会春季学術大会
巻号頁・発行日
pp.252, 2008 (Released:2008-07-19)

近代日本の郵便制度は1871(明治4)年に東京~大阪間での逓送を開始したことに始まり,翌年に全国展開が図られた。さらに1873年には,郵便取扱の独占と全国均一料金に規定される現在の郵便事業の原型が完成した。これに伴い,郵便物を実際に逓送するルート・手段,頻度などを把握・周知するための「郵便線路図」が1872年に作成された。郵便線路は,郵便局の新設や廃止,地域交通体系の変化などにより頻繁に改変されるため,「郵便線路図」もしばしば改変された。いわば,「郵便線路図」は逓信省という,公権力による空間把握の結果を示す。明治政府による,国土空間の把握を振り返ると,迅速測図に始まる地図作製が1880(明治13)年からであり,鉄道ネットワークが形成されるのは1890年代である。「郵便線路図」の作成は,これらに大きく先行するとともに,把握および更新頻度の高い空間情報でもあった。「郵便線路図」には同一年紀のものが複冊存在する。各地の逓信区からあげられた郵便線路の改変情報をもとに,「郵便線路図」原簿が作成されていたためと考えられる。
著者
天野 宏司
出版者
日本地理教育学会
雑誌
新地理 (ISSN:05598362)
巻号頁・発行日
vol.42, no.2, pp.1-11, 1994-09-25 (Released:2010-04-30)

The purpose of this paper is to make clear the process of development of Tama region and the transportation cargo through the Tamagawa Waterway or Tamagawa-josui, which was originally used for the running water.The author, in this paper, made clear the function of the Tamagawa Waterway as a new canal connecting Tokyo with the Hachioji market area.Though the hinterland and forland of this canal was limited to narrow area along the canal, they used it actively to reduct the transportation cost, and finally competed with freight wagon.In Tama area, they imported mainly manure, and exported firewood, charcoal and bulks of limestone, which was transported from Nishitama area.Moreover, some cargo were came from Yamanashi prefecture via Ange-road.From this view point, the author, should insist that the Tamagawa Waterway as a canal, was included into Edo-metropolitan economic area, and even more extended it.At the beginning of opening of this canal, the enterprisers not only tried to make it inter-trasportation facilities between Tokyo and Western part of Kanto area, but also intended linkage Hachioji and Kawagoe market areas with Tokyo through this new canal.On the other hand, Meiji government intended to make the canal for new transportation facilities for construction materials to use for construction of Tokyo as new capital of Japan.
著者
天野 宏司
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
日本地理学会発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.2012, 2012

2011年第2四半期に放映されたアニメ『あの花の名前を僕達はまだ知らない』は,秩父市を舞台設定の参考にした作品である。秩父アニメツーリズム実行委員会はこの作品を観光資源化し,8万人・3.2億円の集客効果をあげ,コンテンツ・ツーリズムの成功を収めた。しかし,苦悩も生じる。2012年以降も引き続き誘客を図ることが期待される。制作サイドとの良好な関係のもと,さまざまな誘客イベント・PRが展開されていくが,本報告ではその効果の検証を行う。
著者
天野 宏司 西武鉄道 株式会社
出版者
人文地理学会
雑誌
人文地理学会大会 研究発表要旨 2010年 人文地理学会大会
巻号頁・発行日
pp.22, 2010 (Released:2011-02-01)

観光 鉄道事業者が実施する旅客誘致イベント(ウォーキング・ハイキング)への集客圏を把握するともに,その参加者の属性を分析する。