著者
大坪 公士郎 毛利 久継 山下 要 牧野 勇 田島 秀浩 太田 哲生 井上 大 蒲田 敏文 池田 博子 全 陽 渡邊 弘之
出版者
一般財団法人 日本消化器病学会
雑誌
日本消化器病学会雑誌 (ISSN:04466586)
巻号頁・発行日
vol.114, no.4, pp.700-709, 2017-04-05 (Released:2017-04-05)
参考文献数
30

症例は67歳,男性.心窩部痛,背部痛の精査目的に施行したEUSにて体部主膵管狭窄と尾側膵管拡張,MRCPにて尾部主膵管拡張を認めたが,CT,MRI,EUSでは腫瘤は認めなかった.内視鏡的経鼻膵管ドレナージ下の連続膵液細胞診にて腺癌細胞が検出され,膵体尾部切除術を施行したところ,膵体尾部の主膵管を中心に上皮内癌がみられた.分枝膵管には膵上皮内腫瘍性病変が散見され,微小浸潤癌の合併も認めた.
著者
寺川 裕史 牧野 勇 正司 政寿 中沼 伸一 酒井 清祥 林 泰寛 中川原 寿俊 宮下 知治 田島 秀浩 高村 博之 二宮 致 北川 裕久 伏田 幸夫 藤村 隆 尾山 武 井上 大 小坂 一斗 蒲田 敏文 太田 哲生
出版者
医学図書出版
雑誌
胆と膵 = The Biliary tract & pancreas (ISSN:03889408)
巻号頁・発行日
vol.35, no.5, pp.481-485, 2014-05-01

症例は56歳, 男性. 検診にて膵頭部腫瘍を指摘され, 当科紹介となった. 腹部USでは膵頭部に多房性嚢胞性病変を認め, 内部は多彩なエコー輝度が混在するモザイク状であった. CTでは膵外に突出する境界明瞭な多房性嚢胞性病変として描出され, 嚢胞壁および隔壁に造影効果を認めた. MRIにおいては自由水の信号と比較してT1強調像ではより高い信号, T2強調像ではより低い信号, 拡散強調像ではより高い信号を呈しており, 粘調度や蛋白成分の高い内容物の存在が示唆された. 年齢, 性別, 画像所見およびCA19-9高値などを総合的に評価し, lymphoepithelial cyst (LEC)を第一に疑った. 他の膵嚢胞性疾患が否定できないため切除生検としての腫瘍核出術を施行し, 病理学的にLECと診断した. 詳細な画像検査に加え, 性別やCA19-9値などを総合的に評価することにより, 膵LECを疑うことが可能であると考えられた.