著者
北村 毅史 本田 和博 小川 晃一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. A・P, アンテナ・伝播 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.112, no.349, pp.23-28, 2012-12-06

本論文では,2素子半波長だいぽーるあれーあんてなについて到来波SNR,素子間の電力の差異である不等電力ΔGそして素子間の相関係数ρを変化させ,もんてかるろしみゅれーしょんによりMIMO伝送容量特性の解析を行った.その結果から多変量回帰分析によってSNR,ΔG,ρを変数とするMIMO伝送容量の関数を求めた.この関数から得た伝送容量が妥当であるか,もんてかるろしみゅれーしょんの結果との比較を行った.さらに得られた関数について,人体影響が存在する端末実装あんてなを用いて解析を行い,提案方法の妥当性を検証した.
著者
小川 晃一 高田 潤一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. B, 通信 (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.83, no.6, pp.852-865, 2000-06-25
被引用文献数
43

本論文では, ホイップアンテナと板状逆Fアンテナによって構成された携帯電話用ダイバーシチアンテナについて, それを所持する人体の電磁的影響を考慮して求められるブランチ間相関及び実効利得性をπ/4シフトQPSKの相関係数及び不等中央値として使用することにより, アンテナ特性が影響するシステム利得である移動局のダイバーシチ利得とアンテナ実効利得の両者を同時に評価する指標として, ダイバーシチアンテナ利得(DAG:Diversity Antenna Gain)を新たに導入し, 携帯電話用ダイバーシチアンテナの実効性能と外部環境, アンテナ構成パラメータ及び人体の影響を定量的に評価した.ダイバーシチ合成法としては, 現行ディジタル携帯端末(PDC方式)に用いられている高周波段での切換合成の上限特性を与える検波後選択合成受信(遅延検波), 及びより高い性能が期待できる最大比合成受信(同期検波)の2通りについて解析した.900MHz帯において, ホイップ長, 鉛直方向からの傾き角, 人体と端末の距離, 到来波の状況とダイバーシチアンテナ利得の関係を解析し, これにより, 携帯電話用ダイバーシチアンテナの使用状態における実効性能を調べ, 高いアンテナ性能を得るための条件を具体的に示した.
著者
頴原 桂二郎 小川 晃通 杉浦 一徳 村井 純
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. DPS,マルチメディア通信と分散処理研究会報告 (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.107, pp.79-83, 2001-10-19

本研究では,BSDの経路表を多段化し,D旧servにおけるサービス区分を表わすDSCPの値ごとに経路表を選択できる援構およびそれらを操作するインターフェイスを実装した.DSCPを経路制御に結びつく要素とし,有線・衛星など明らかに異なる特性を持ろリンクを利用した経路を効率良く切り替えることは有用である.このようにDSCPに特別の意味を持たせD旧servのサービス区分をもとに経由すべき経路を選択できるようにすることで,よりサービスに適したパケット転送が可能となる.本実装は2001年春のWIDE合宿のバックボーンで地上・衛星回線の選択に使用され,その有用性を確認するとともに評価をおこなった.また,追加される経路が小規模であると予想されたため,経路表の切り替えおよび経路計算は線的なものとしているが,規模性を考慮した場合,メモリ使用量・計算時間など改善の余地は多く,この点についても考察する.
著者
岩井 浩 小川 晃一 畠中 順子
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. B, 通信 (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.89, no.5, pp.784-793, 2006-05-01
被引用文献数
4

携帯電話端末を人体の正面で保持する姿勢(PDA:Personal Digital Assistance姿勢)を高精度に模擬したi携帯電話端末アンテナ電磁評価用のリアル形状上半身擬似人体を作製した.寸法は日本人34,000人の統計データの平均値に基づいており,44人の20〜30歳代男性に対してPDA姿勢で38個所に及ぶ計測部位の計測値の平均を用いて決定した.擬似人体の肩と肘にそれぞれ上下・前後に移動可能となる機構を設け,手首が仰角方向に回転可能となる機構を設けることにより,姿勢の個人差により生じる端末と人体との相対位置関係を調整可能とした.直方体状の金属筐体に装着された素子長が1/4波長のホイップアンテナを用いて擬似人体の放射特性を検証した結果,日本人の平均に近い身長及び体重を有する人体と放射指向性及びPAG(Pattern Average Gain)がよく一致していることを確認した.
著者
小川 晃子
出版者
岩手県立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

過疎化・高齢化の進展する地域におけるICT(情報通信技術)を活用した高齢者見守りシステムの効果を、地域連携によるアクションリサーチを行いながら実証的に検証した。電話機で高齢者が能動的に発信するいわゆる「おげんき発信は、センサーなどの受動型安否確認システムや緊急通報システムに比較し、高齢者の遠慮感に配慮し、安否確認の確実性が高いことが明らかになった
著者
小川 晃一 松吉 俊満 門間 健志
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. A・P, アンテナ・伝播
巻号頁・発行日
vol.98, no.356, pp.89-96, 1998-10-23
被引用文献数
7

ホイップアンテナと板状逆Fアンテナによって構成された携帯電話用ダイバーシチアンテナに関し、携帯電話を所持する人体による電磁的影響を考慮して900MHz帯における特性を解析した。ダイバーシチアンテナおよび人体をワイヤーグリッド法によってモデル化し、陸上移動無線伝搬環境において、ホイップ長、頭と携帯端末の間隔、鉛直方向からの傾き角と放射効率、平均実効利得(Mean Effective Gain:MEG)、相関係数の関係を定量的に解明した。その結果、頭と端末の間隔が2cmのとき1/4波長ホイップアンテナは-8.5dBd、板状逆Fアンテナは-11dBdの低いMEGを示すこと、そして1/2波長ホイップアンテナの場合、それぞれのMEGは-7dBdおよび-8.5dBdに増加することがわかった。さらに、筐体の傾き角が60°付近の実使用状態では0.3以下の小さな相関係数が得られることがわかった。さらに、人体の各部位(頭、手、肩)に吸収される電力、インピーダンスの不整合による反射電力および非励振素子における消費電力の定量的関係について調べた。