著者
山下 明子
出版者
日本宗教学会
雑誌
宗教研究 (ISSN:03873293)
巻号頁・発行日
vol.77, no.2, pp.317-343, 2003-09-30 (Released:2017-07-14)

キリスト教の土着化をめぐる従来の論議にはジェンダーの視点が欠けている。女性キリスト教徒の入信理由や信仰実践から、それぞれの土地の教会の「土着化」の現実を問い返すのが本稿の目的である。対象としては、筆者が長年のフィールドワークで出会ってきたインドのヒンドゥ・カースト社会に生きるダリットのクリスチャン女性たちと非カースト社会である山岳部族のミゾの教会女性、およびイエ制度が残る日本の教会女性と沖縄の祖先崇拝の社会のクリスチャン女性の中から典型的な層を選んで紹介し、信仰の特徴を比較考察する。教会を含めて父権的、性差別的な文化と共同体規範のなかで、それぞれの女性信徒たちがどのような葛藤によって苦悩し、これらと信仰的に折り合いをつけているのか、あるいはよりラディカルな解放・救済を求めて、いかに自立を達成しているのか。女性たちのスピリチュアリティは各自の信仰生活の内容や性的な自立の位相によって当然異なっているが、本稿では、キリスト教的な特徴として他者に対する友愛的な霊性が感じられる女性たちに焦点をあてて調べている。
著者
山下 明博
出版者
広島大学平和科学研究センター
雑誌
広島平和科学 (ISSN:03863565)
巻号頁・発行日
no.34, pp.93-115, 2012

The Bell Boeing V-22 Osprey is the tiltrotor aircraft. In 2012, U.S. Marine deployed Osprey at the U.S. Marine Corps' Futenma Air Station in Okinawa prefecture. But, Okinawa residents have opposed the move, citing safety fears. I think Osprey is the ideal aircraft blending the best of helicopters and airplanes, and it will be available for purposes other than military in a near future. This paper attempts to show that Japan should take note about the danger of unmanned aerial vehicle rather than Osprey. First, I explain the position of Osprey in the classification of aircraft and the history of aircraft. Next, I discuss the motivation of rapid development of aircrafts is war. Then, I describe the special features and manipulation of Osprey. Finally, I discuss the safety fears by the deployment of Osprey.
著者
山下 明博
出版者
国際開発学会
雑誌
国際開発研究 (ISSN:13423045)
巻号頁・発行日
vol.9, no.1, pp.115-128, 2000-06-10 (Released:2020-03-28)
参考文献数
21

The majority of all ethnic Lao live in northeastern Thailand and their mother tongue is the Lao language. But Thai government prohibited the usage of the name “Lao” and forced to call the Lao language as the Isan language and ethnic Lao as Isan.This study discusses young Lao's linguistic recognition about the Thai language, the Isan language and the Lao language. In 1999, I conducted a survey of young Lao's linguistic recognition on 438 college students in the northeastern Thailand.In this study, I propose the idea of “distance between two languages” to analize the difference of languages. I also apply this idea to three languages used in the northeastern Thailand, that is, the Thai language, the Isan language and the Lao language.The conclusion is that young Lao regard the distance between the Thai language and the Isan language as the inbetween of the same language and different languages. They also regard the distance between the Isan language and the Lao language as the inbetween of the same language and different languages. And they regard the Thai language and the Lao language are different languages.I also came to the conclusion that which language each ethnic group use depends on the difference of the status they are in the northeastern Thailand. Lao is bilingual of the Thai language and the Lao language, and under the state of diglossia. Khmer is trilingual of the Khmer language, the Thai language and the Lao language. Khorat is bilingual of the Khorat language and Thai language.
著者
湧田 雄基 山下 明美 吉田 啓佑 龍田 斉 関 和彦 有井 賢次 熊谷 兼太郎 中畑 和之 長沼 諭
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
AI・データサイエンス論文集 (ISSN:24359262)
巻号頁・発行日
vol.2, no.J2, pp.437-446, 2021 (Released:2021-11-17)
参考文献数
18

本論文では,インフラマネジメント分野における AI(Artificial Intelligence)の活用を目的として,分析性能とモデルの解釈性に着目し,AI活用の可能性についての考察を行う.特に,近年,機械学習のコンペティション等で好成績を上げているアンサンブル型学習手法を中心に, XGBoost,LightGBM,CatBoost, Random Forest,決定木分析について,その数理的背景の概要を述べる.これらの手法により橋梁の劣化の推定を試行した結果について報告する.また,この結果について,個々の手法の特性をふまえ, AIのインフラマネジメント業務における活用の視点より考察を行った結果について報告する.
著者
山下 明博 Akihiro Yamashita
出版者
安田女子大学
雑誌
安田女子大学紀要 = Journal of Yasuda Women's University (ISSN:02896494)
巻号頁・発行日
no.49, pp.199-208, 2021-02-28

全日本空手道連盟四大流派の一つである和道流空手において、大塚博紀氏の著書である「空手術之研究」は極めて重要な文献である。 筆者は、和道流空手の修行時に留意すべき点を考察し、「和やかな気持ち」、「脱力による、タメのない敏捷性」、「身体の中心の感覚」の3つの極意を明らかにした「『空手術之研究』から読み解く和道流空手3つの極意」を2010年に執筆した。本稿は、それに続き、空手の形の一つである「ナイハンチ」に関し、新たな気付きを3つの極意に沿って考察し、大塚氏が本部朝基氏のナイハンチに創意を加えた点を明らかにすることで、難解とされる和道流空手の疑問点を解消し、和道流空手技術の継承と発展に寄与することを目的とするものである。
著者
山下 雅道 山下 明子 山田 晃弘
出版者
日本宇宙生物科学会
雑誌
Biological Sciences in Space (ISSN:09149201)
巻号頁・発行日
vol.11, no.2, pp.112-118, 1997 (Released:2006-02-01)
参考文献数
19
被引用文献数
16 17

Three dimensional clinostat has been developed for simulation of microgravity on ground. It has applied in many disciplines in gravitational biology. Outline of operational principle is described together with its mechanical design. Rotation around two independent axes makes direction of gravity vector to scan whole steric angle. Magnitude and direction of rotational angular velocity is selected randomly at a certain interval of time to avoid singularity in sweep trajectory of gravity vector. Methods for validation of the operation are presented to test randomness of motion and cancellation of gravity by clino-rotation. Concerns discussed are vibration originated in motor and pseudo-weak magnetic field generated on clinostat. Fluid flow induced by clino-rotation is pointed as another problem to be taken into account.
著者
村山 良雄 小菅 浩文 鍋谷 重吉 吉田 和也 山田 昌弘 太田 圭子 山下 明美
出版者
一般社団法人 国立医療学会
雑誌
医療
巻号頁・発行日
vol.49, no.12, pp.1073-1076, 1995

日本全国で大規模災害の発生する危険性があるが, 当院のある明石市周辺は交通の要衝であり, 大規模交通災害の起こる可能性が少なくない. 平成4年の信楽高原鉄道事故を期に当院独自の大規模災害対応策を検討し, 各種緊急資材の配備やマニュアルを試作してきた. これらを基に信楽高原鉄道, 大阪ニュートラム事故, 名古屋空港事故を例にシュミレーションを行った. 事前に準備しておくと単独でもかなりな規模の交通災害に対応可能と考えられたが, より大規模な災害では単独では限界があり, 全国的な国立病院の支援, 協力態勢が不可欠であり, 災害の正確な情報伝達, 複数期間の統括, 救護班の派遣, 資材の備蓄, 空床の確保などの問題点が示唆され, これらを考慮した総合的な訓練の必要性が痛感された.
著者
山下 明博
出版者
広島大学平和科学研究センター
雑誌
IPSHU研究報告シリ-ズ (ISSN:13425935)
巻号頁・発行日
no.42, pp.213-234, 2009-03

松尾雅嗣教授退職記念論文集 平和学を拓く
著者
中井 滋 政金 生人 秋葉 隆 井関 邦敏 渡邊 有三 伊丹 儀友 木全 直樹 重松 隆 篠田 俊雄 勝二 達也 庄司 哲雄 鈴木 一之 土田 健司 中元 秀友 濱野 高行 丸林 誠二 守田 治 両角 國男 山縣 邦弘 山下 明泰 若井 建志 和田 篤志 椿原 美治
出版者
一般社団法人 日本透析医学会
雑誌
日本透析医学会雑誌 (ISSN:13403451)
巻号頁・発行日
vol.40, no.1, pp.1-30, 2007-01-28 (Released:2008-11-07)
参考文献数
12
被引用文献数
7 7

2005年末の統計調査は全国の3,985施設を対象に実施され, 3,940施設 (98.87%) から回答を回収した. 2005年末のわが国の透析人口は257,765人であり, 昨年末に比べて9,599名 (3.87%) の増加であった. 人口百万人あたりの患者数は2,017.6人である. 2004年末から2005年末までの1年間の粗死亡率は9.5%であった. 透析導入症例の平均年齢は66.2歳, 透析人口全体の平均年齢は63.9歳であった. 透析導入症例の原疾患毎のパーセンテージでは, 糖尿病性腎症が42.0%, 慢性糸球体腎炎は27.3%であった.透析患者全体の血清フェリチン濃度の平均 (±S.D.) は191 (±329) ng/mLであった. 血液透析患者の各種降圧薬の使用状況では, カルシウム拮抗薬が50.3%に, アンギオテンシン変換酵素阻害薬が11.5%に, アンギオテンシンII受容体拮抗薬が33.9%に投与されていた. 腹膜透析患者の33.4%が自動腹膜灌流装置を使用していた. また7.3%の患者は日中のみ, 15.0%の患者が夜間のみの治療を行っていた. 腹膜透析患者の37.2%がイコデキストリン液を使用していた. 腹膜透析患者の透析液総使用量の平均は7.43 (±2.52) リットル/日, 除水量の平均は0.81 (±0.60) リットル/日であった. 腹膜平衡試験は67%の患者において実施されており, D/P比の平均は0.65 (±0.13) であった. 腹膜透析患者の年間腹膜炎発症率は19.7%であった. 腹膜透析治療状況に回答のあった126,040人中, 676人 (0.7%) に被嚢性腹膜硬化症の既往があり, 66人 (0.1%) は被嚢性腹膜硬化症を現在治療中であった.2003年の透析人口の平均余命を, 男女の各年齢毎に算定した. その結果, 透析人口の平均余命は, 同性同年齢の一般人口平均余命のおよそ4割から6割であることが示された.
著者
中井 滋 政金 生人 秋葉 隆 井関 邦敏 渡邊 有三 伊丹 儀友 木全 直樹 重松 隆 篠田 俊雄 勝二 達也 庄司 哲雄 鈴木 一之 土田 健司 中元 秀友 濱野 高行 丸林 誠二 守田 治 両角 國男 山縣 邦弘 山下 明泰 若井 建志 和田 篤志 椿原 美治
出版者
The Japanese Society for Dialysis Therapy
雑誌
日本透析医学会雑誌 = Journal of Japanese Society for Dialysis Therapy (ISSN:13403451)
巻号頁・発行日
vol.40, no.1, pp.1-30, 2007-01-28
被引用文献数
19 7

2005年末の統計調査は全国の3,985施設を対象に実施され, 3,940施設 (98.87%) から回答を回収した. 2005年末のわが国の透析人口は257,765人であり, 昨年末に比べて9,599名 (3.87%) の増加であった. 人口百万人あたりの患者数は2,017.6人である. 2004年末から2005年末までの1年間の粗死亡率は9.5%であった. 透析導入症例の平均年齢は66.2歳, 透析人口全体の平均年齢は63.9歳であった. 透析導入症例の原疾患毎のパーセンテージでは, 糖尿病性腎症が42.0%, 慢性糸球体腎炎は27.3%であった.<br>透析患者全体の血清フェリチン濃度の平均 (±S.D.) は191 (±329) ng/mLであった. 血液透析患者の各種降圧薬の使用状況では, カルシウム拮抗薬が50.3%に, アンギオテンシン変換酵素阻害薬が11.5%に, アンギオテンシンII受容体拮抗薬が33.9%に投与されていた. 腹膜透析患者の33.4%が自動腹膜灌流装置を使用していた. また7.3%の患者は日中のみ, 15.0%の患者が夜間のみの治療を行っていた. 腹膜透析患者の37.2%がイコデキストリン液を使用していた. 腹膜透析患者の透析液総使用量の平均は7.43 (±2.52) リットル/日, 除水量の平均は0.81 (±0.60) リットル/日であった. 腹膜平衡試験は67%の患者において実施されており, D/P比の平均は0.65 (±0.13) であった. 腹膜透析患者の年間腹膜炎発症率は19.7%であった. 腹膜透析治療状況に回答のあった126,040人中, 676人 (0.7%) に被嚢性腹膜硬化症の既往があり, 66人 (0.1%) は被嚢性腹膜硬化症を現在治療中であった.<br>2003年の透析人口の平均余命を, 男女の各年齢毎に算定した. その結果, 透析人口の平均余命は, 同性同年齢の一般人口平均余命のおよそ4割から6割であることが示された.