著者
山口 三十四 霍 靈光
出版者
地域農林経済学会
雑誌
農林業問題研究 (ISSN:03888525)
巻号頁・発行日
vol.40, no.3, pp.339-347, 2004-12-25 (Released:2011-09-05)
参考文献数
5
被引用文献数
1 2

An econometric study of the technical efficiency of agriculture in the Soviet Union before its collapse has not been done so far. In this paper, an attempt is made to measure the technical efficiency of agriculture for 15 republic countries of the Soviet Union from 1960 to 1990. We calculated four measurements of technical efficiency, ROIN, PTE, SE and MIX, and determined whether they converged or not. The measured total technical efficiency ROIN showed that these values were all very low and continued to decrease until 1990, just before the collapse of the Soviet Union. We also checked the degree of convergence of these efficiencies, but found that most of them did not converge but instead diverged. The fall of the Soviet Union would be explained by many factors. Our study was able to show that the large scale agriculture conducted in Russia like kolkhoz and sovkhoz was very inefficient, and that the efficiency went from bad to worse over time. Therefore, they could not control the agriculture of other countries even if they had them adopt the same agricultural policy as that applied in the Soviet Union. In this paper, we showed that agricultural inefficiencies of 15 republic countries were one of the reasons why the Soviet Union collapsed, by using the above econometric measurements.
著者
山口 三十四 堀内 久太郎 加賀爪 優 福井 清一 鈴木 宣弘 松田 敏信 藤本 高志 衣笠 智子
出版者
尾道大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2006

本科研の研究では人口減少下の農業と食料についての研究成果を行っている。具体的には、「世界のWTO・FTAの潮流」と「農業の新たな構図」の展望、FTA交渉から見えてくるASEANとの「東アジア経済統合」への道、人口減少を含む「人口変化が産業構造に与える影響」、文明転換期にある「人口減少と食料や農業のあるべき姿」、「豪州の食料貿易政策」、「中国農業の全要素生産性」等の計測、地域間の「収束性」の分析、「中国や台湾の人的資本とその経済や社会への影響」、「飼料自給・糞尿循環利用・水田保全」に及ぼす影響、「食料消費の理論的実証的研究」等を行っている。この3年間で、8人の論文が74本、著書が12冊、学会発表は52回にも至っている。
著者
山口 三十四 貴戸 崇能
出版者
尾道大学
雑誌
尾道大学経済情報論集 (ISSN:13469991)
巻号頁・発行日
vol.8, no.1, pp.81-104, 2008-06

これまでの東京重視、地方軽視の政策により、地方の疲弊が急進し、眼界集落がうなぎのぼりに増加している。その意味で、地域振興を担う地銀は非常に重要な役割を担っている。本稿ではこの点を考慮し、その計量的分析を行っている。すなわち、地方銀行の収益強化対策についての計量的研究が行われている。そして、歴史、モデル作成、二段階最小二乗法、推定、政策的インプリケーションとして論文を構成している。周知のように、地方銀行は地域密着型経営の推進に欠かせない存在である。しかし、自己資本比率と中小企業への積極的な貸出とはトレードオフ関係にあり、地方銀行は中小企業への積極的な貸出と自己資本比率の維持を両立しなければならないという困難がある。そのため、次の3つの提案、高い付加価値を持った金融サービスの提供に力を入れ、低付加価値事業の効率化を行い、強力なリスク管理を行うという3方向で、収益力向上を図らねばならないことがわかった。
著者
松田 敏信 永木 正和 長谷部 正 草苅 仁 鈴木 宣弘 伊藤 房雄 茂野 隆一 趙 来勲 山口 三十四
出版者
鳥取大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

本研究の目的は,少子高齢化と食の安全性をキーワードとして,消費者需要を中心に生産や国際貿易などフードシステム全般のメカニズムを経済分析により明らかにすることである.主な研究成果として,代表者の独自モデルLA/QUAIDSによって,都市別・月別の疑似パネルデータを推定し,少子高齢化が食料需要に与える影響を明らかにした.また,需要システムの新たな独自モデルを複数提案し,さらに食料生産の計量経済分析や国際貿易の応用ミクロ経済分析等を実施した