- 著者
 
          - 
             
             島村 和夫
             
             三善 正道
             
             平川 利幸
             
             岡本 五郎
             
          
 
          
          
          - 出版者
 
          - THE JAPANESE SOCIETY FOR HORTICULTURAL SCIENCE
 
          
          
          - 雑誌
 
          - 園芸学会雑誌 (ISSN:00137626)
 
          
          
          - 巻号頁・発行日
 
          - vol.55, no.4, pp.422-428, 1987 (Released:2007-07-05)
 
          
          
          - 参考文献数
 
          - 21
 
          
          
          - 被引用文献数
 
          - 
             
             3
             
             
             3
             
             
          
        
 
        
        
        ユスラウメ台及び共台 (寿星桃) の‘山陽水蜜桃’を王幹形で育て, ほぼ成木期に達した6年生及び8年生時に新梢, 根, 果実の生育を比較調査した.1. ユスラウメ台では10cm以下の新梢の比率が共台よりも高く, これらは着葉密度が高く, 伸長が5月中に停止した. 20cm以上の新梢は共台の方がユスラウメ台より多く, これらは6月以降も伸長を続けた.2. ユスラウメ台の新根生長は4月下旬から5月上旬にかけて活発で, 6月中旬にはほとんどが褐変し, 白根は消失した. 共台の新根生長はユスラウメ台より約1か月遅く始まり, 7月中旬まで多くの白根がみられた.3. ユスラウメ台の果実は硬核期中も活発に肥大を続け, 共台よりも大果となり, 4~5日早く完熟した. 果汁の糖度は1983年はユスラウメ台の方が高かったが, 6月下旬から7月上旬に降雨が続いた1985年は共台の方が高かった.4. 以上のように, モモの主幹形仕立にはユスラウメ台が適していると考えられるが, 共台でも幼木期から積極的に着果させ, 夏季せん定を十分行うなど樹勢安定を図れば, 主幹形で栽培することは十分可能であると思われる.