- 著者
 
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             岡本 明久
             
             小野瀬 亜樹
             
             梅垣 岳志
             
             浜野 宣行
             
             山崎 悦子
             
             阪本 幸世
             
             西 憲一郎
             
             新宮 興
             
          
 
          
          
          - 出版者
 
          - 一般社団法人 日本集中治療医学会
 
          
          
          - 雑誌
 
          - 日本集中治療医学会雑誌 (ISSN:13407988)
 
          
          
          - 巻号頁・発行日
 
          - vol.20, no.1, pp.34-37, 2013-01-01 (Released:2013-04-23)
 
          
          
          - 参考文献数
 
          - 9
 
          
          
        
        
        
        妊娠を契機にして発症した血栓性血小板減少性紫斑病(thrombotic thrombocytopenic purpura, TTP)の症例を経験した。妊娠23週の37歳の女性で意識障害,重度の貧血,血小板減少が見られ入院となった。A disintegrin and metalloproteinase with thrombospondin type 1 motif, member13(ADAMTS13)活性の低値,ADAMTS13インヒビター陽性を認めたため,血漿交換を6回施行した。ステロイドパルス療法,抗血小板薬の投与も行ったところ,速やかに血小板数増加とADAMTS13活性の改善を認め,インヒビターも陰性となった。その後定期的にADAMTS13活性を測定したが,低下は認められず,再発を疑わせる所見はなかった。ADAMTS13活性の定期測定がTTPの管理や血漿交換の適用の判断にも有用であった。