著者
廣部 泉
出版者
東京大学大学院総合文化研究科附属グローバル地域研究機構アメリカ太平洋地域研究センター
雑誌
アメリカ太平洋研究 (ISSN:13462989)
巻号頁・発行日
vol.13, pp.14-21, 2013-03

特集 : 太平洋関係のなかのアメリカと日本 : 歴史からの問い
著者
廣部 泉
出版者
東京大学大学院総合文化研究科附属グローバル地域研究機構アメリカ太平洋地域研究センター
雑誌
アメリカ太平洋研究 = Pacific and American studies (ISSN:13462989)
巻号頁・発行日
vol.13, pp.14-21, 2013-03

特集 : 太平洋関係のなかのアメリカと日本 : 歴史からの問いSpecial Topic : The U.S. and Japan in the Pacific Relations : Considering from Historical Perspectives
著者
矢口 祐人 廣部 泉
出版者
東京大学
雑誌
萌芽研究
巻号頁・発行日
2006

平成19年度は18年度に引き続き、現地調査を通してアメリカのキリスト教原理主義団体に関する情報を収集した。夏季に矢口がサウスダコタ州を訪れ、キリスト教原理主義団体が展開する中絶反対運動の調査を行った。教会内のみならず、教育やコミュニティ活動を通して、中絶問題を巧妙に政治化する様子がみられた。また前年度に引き続き、コロラド大学のトーマス・ザイラー教授と意見交換を行った。さらに研究に必要な保守キリスト教団体関連の書籍・DVDなどを購入して、資料の充実を図るとともに、矢口と廣部で継続的に情報交換を続けた。廣部はそれをもとにキリスト教宣教の有効性を考察する論文を執筆し、発表した。平成20年に入ると、キリスト教原理主義団体の政治活動で注目すべき動きがみられた。同年11月のアメリカ合衆国大統領選挙の共和党候補として立候補したバプテスト派牧師で、前アーカンソー州知事のマイク・ハッカビーが、大方の予想を覆し、1月のアイオワ州予備選挙で勝利をおさめたのである。キリスト教原理主義団体の文化活動がアメリカの政治にどのような影響を及ぼしているかを、教会での活動のみならず、メディアや教育の場などにも注目して研究するためには、ハッカビーの選挙戦略とその効果を調査する必要が生まれた。インターネットなどで情報を収集するとともに、関連資料を購入し、米国キリスト教原理主義団体の文化戦略事業の実体と今後の展開について考察をすすめた。ハッカビーは最終的に敗北したものの、その支持基盤であるキリスト教原理主義の動きは活発であり、最終的に共和党候補となったマケインの戦略にも大きな影響を与えた。その意味では選挙戦を通して、キリスト教原理主義団体の文化戦略の理解を深めることができた。
著者
松本 佐保 廣部 泉
出版者
名古屋市立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

本研究補助金の成果として、研究代表者は、英国における国際関係史学会で、18年度にThe Yellow Peril and the Russo-Japanese war-The Racial question and Anglo-Japanese relations-, 19年度にJapanese Pan-Asianism and the West, 1894-1919, 20年度にAustralian defense policy and White Australian policy, 1901-1921という題目で三回学会発表、また日本では日本オーストラリア学界で20年6月に「オーストラリア移民規制問題と大英帝国の問題、1894-1924年」という課題で白豪主義と日系移民の問題について成果発表を行った。本発表はインドという英国にとって重要な植民地からの白人自治領への移民問題がインド・ナショナリズムを生み、これが後にインドがアジア主義運動に関わるきっかけになったなど、次なる研究への発展にもつながった。なお、The Yellow Peril and the Russo-Japanese war-The Racial question and Anglo-Japanese relations-は『中京大学紀要』(2007年)、Japanese Pan-Asianism and the West,1894-1919は『東北学院大学紀要』(2008年)に論文として、オーストラリア学会での報告は『西洋史学』(2008年)の学会発表報告という形で掲載された。またこれら成果の集大成として、英国の高水準の学術書出版社と知られるオックフォード大学出版会から共著、The Diplomats' World, a cultural history of diplomacy, 1851-1914として2008年の12月に出版された。以上の経緯から本研究は人種問題を国際関係などの政治・外交研究において位置付け、外交文化史研究という新しい研究分野を切り開き、学会への多大なる貢献となった。
著者
古矢 旬 久保 文明 大津留 智恵子 橋川 健竜 廣部 泉 常本 照樹 酒井 啓子 中山 俊宏 西崎 文子 林 忠行 遠藤 泰生 久保 文明 大津留 智恵子 橋川 健竜 廣部 泉 常本 照樹
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2007

現代アメリカの国民意識、国家意識はいかなる要素、要因によって構成され、どのような理由でどのような過程を経て変容してゆくのか、本研究はこの問に対し、歴史、政治、政治思想、外交・国際関係、経済、文化、文学、宗教などの多元的な専門領域を通して接近を図った。それにより、建国期に形成された啓蒙主義的政治理念を主柱として成立したアメリカのナショナリズムが、その後の移民の波によってもたらされた様々なエスニック文化、宗教的観念を取り込みながら、国際秩序の内で次第に重きをなしてゆくプロセスに新しい光を当てることができた。