著者
日下部 達哉
出版者
一般社団法人 日本教育学会
雑誌
教育学研究 (ISSN:03873161)
巻号頁・発行日
vol.86, no.4, pp.550-564, 2019 (Released:2020-06-12)
参考文献数
29

本研究は、広島大学教育開発国際協力研究センターが実施してきたベトナム、ザンビア、バングラデシュ、南アフリカといった日本型教育を実践した相手国と、送り出す日本側との対応関係から浮き彫りになる日本の教育の特徴を並置比較し、海外展開する場合における日本型教育の特徴をとらえようとするものである。日本には外来の教育を含む新しい教育政策・実践を定着させてきた経験があり、輸出するまでになった日本型教育は、いかなる条件下で相手国での持続性、発展性を引き出せるのかも検討する。
著者
押川 文子 日下部 達哉 佐々木 宏 牛尾 直行 伊藤 高弘 南出 和余 村山 真弓 黒崎 卓 柳澤 悠
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010

近年南アジア諸国では、多様な供給主体による教育の普及がみられる。本プロジェクトでは現地調査と統計分析に基づき、多様な教育供給が広範な人々の教育への期待を活性化させているものの、教育格差はむしろ再生産される傾向があり、雇用市場の制約のもとでとくに中等教育~非エリート高等教育のモビリティ拡大機能は限定的であること、教育改革では市場原理の導入とともに格差是正や子どもの権利が重要課題となっていること、を明らかにした。
著者
山田 肖子 森下 稔 服部 美奈 黒田 一雄 日下部 達哉 大塚 豊 北村 友人 西村 幹子 小松 太郎 乾 美紀 鴨川 明子 澤村 信英
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2009-04-01

本研究では、実践や学問観が多様化する比較教育学に関し、学問観を整理、マッピングするとともに、異なる研究アプローチを持つ者がチームでフィールドワークを行った。成果として、「比較教育学の地平を拓く:多様な学問観と知の共働」という本(分担者の森下稔氏と共編)を刊行した(平成25年3月、東信堂)。また、共同フィールドワークは、モルディブ国で4回にわたって行われ、その成果は平成25年2月に、モルディブ国における成果報告会で発表された。この報告会は、教育省主催で行われ、強い関心を集めた。モルディブ調査に関係した研究者が個別に論文を投稿したほか、25年度に繰り越した予算で和文での報告書も作成した。